ルート配送の仕事とは
運送業のルート配送の仕事とは、毎日ルートとして割り当てられた店舗や会社に配送及び集荷を行う仕事です。
基本的には毎日同じ順番で、同じ道を通り、同じような時間帯に同じ店舗や会社に配送をします。配達が終わったら同様に順番に集荷をして拠点まで戻ります。
ドライバーはほぼ決められた時間に同じ場所を回るので、比較的簡単に仕事内容を覚えることができます。度々行くので納品先や集荷先の勝手がわかりますので、自分で積卸作業をやることも多く、棚入れや納品指定場所から品物の置く向きを合わせるなど、細かいルールがあることも多々あります。
ルート配送ドライバーの仕事がきつい/大変だからやめとけと言われる理由
思ったより稼げなくてきつい
ルート配送の仕事は、決まったコースで各ドライバーの1日の仕事を組みますので、予定通りの運行をする必要があります。1運行が運賃計算の基本となり、1か月に何運行したかで1か月の運賃が決まりますので、荷物が多くても少なくても運賃の変動はあまりありません。
ですので、いくら忙しくてきつい日が続いてもたっぷり稼げるということはありませんが、荷物が少なくても決まった日数の運行があれば基本給が減ることもありません。
残業が多くて大変
ルート配送の仕事は毎日ほぼ決まった時間で動く定期便ですので、大抵時間内に運行が終了するようにルートを組んでいます。仮に走行してみた時間や荷の積卸作業にかかる時間のデータにより試算し、平均値か最小値に近い所要時間で効率的にルートを組みます。
ドライバーは荷物の量や交通状況により、時間に追われて大変な思いをしたり、時間がオーバーして残業になることもあるでしょう。時間がオーバーしてしまえば残業扱いとなりますが、できるだけ決められた時間内での運行が望ましいです。
毎日の仕事が単調できつい
ドライバーの中には、毎日同じ場所を回るルート配送の仕事に安心感を覚える人もいますし、飽きてしまう人もいます。人によりきついポイントは様々ですので、いろいろな場所へトラックを運転して行くことにトラックドライバーの魅力を感じている人は、退屈に感じてしまいますので、視点を変えてルート配送に別の魅力を見出すとよいでしょう。
新たなスキルが身につかないのがきつい
日々、多様な仕事をこなしている人に比べると、ルート配送の仕事はいろいろな新しいスキルを身に着ける機会が少ないです。ですが、新たなスキルが習得できずきついと感じるドライバーはルート配送に別のスキルを探すと良いです。どんな仕事にも「匠」は存在します。ルート配送を極めれば、誰よりも顧客に近い位置で接しているわけですから、唯一無二のドライバーとなるでしょう。
一人の時間が多くてきつい
ドライバーは一人で運転することが多く、孤独な仕事と言えます。そんな中でもルート配送では毎日同じ配送先や集荷先に行くため、担当者と顔見知りになることができます。他の運送会社のルート配送ドライバーとも馴染みになることもあります。なので、不定期な場所にいろいろな配送をしているドライバーに比べると、孤独がきついという感覚は少ないでしょう。
重い荷物の荷積み・荷卸しがきつい
ルート配送では、先方のフォークマンに積卸をしてもらうのではなく、ドライバー自身がすることが多いです。
何件分かを一度に積載して各拠点に配送して回るので、1件分の配送量は少なくとも、複数拠点のそれぞれの納品指定場所に決められたとおりに荷卸しをする作業は、きついと感じることがあります。
荷卸しの回数が多いので、取り扱い荷物が重量物であれば無理をせず、フォークリフトや台車などを活用して体に負担がかかりすぎないようにしましょう。また、軽量物をいくつも一度に持ち上げて運搬しない、低い位置の横移動作業は面倒がらず腰を落とした態勢で行うなど、気を付けると良いです。
朝が早くてきつい
トラックドライバーの仕事は配送先に朝一に届けるところから始まりますので、それまでに一番最初の納品先に着くように出勤します。それで、朝の通勤ラッシュなどの酷い渋滞に巻き込まれないように早めに出発するドライバーが多いのです。
ルート配送の場合、いつも同じ時間帯に同じ道を通るので渋滞箇所や交通量の多い曜日などが読みやすいです。早起きの生活に慣れるまではきついと感じますが、リズムに乗ってしまえば自分で出発時間の調整がしやすいので、不特定な場所に配送する仕事に比べると慣れやすいです。
交通事情や天候で仕事の効率が下がるのがきつい
渋滞や悪天候でのルート配送はドライバーにとって普段より一層きつい労働環境です。道中の渋滞や、逃げ道のない道や橋の上などの事故渋滞はあらかじめ予測できず、その分慌ててしまいます。
また、納品場所は屋外が多いので、台風や雷雨などの悪天候時には品物が濡れないように気をつけます。荷台などで雨避けをかぶせたりしてから配送しますので、積卸しに手間がかかり効率が悪くなります。
自分の体も濡れないように合羽を着たりして動きにくいこともきつい要因の一つです。
時間に追われて大変
ルート配送は拠点への到着時間が決められていることが多く、その時間帯に着けないと前後の時間帯に配送するトラックの妨げとなってしまいますので、ドライバーは時間に追われることがあります。ひとたびハプニングが起きてしまうと大変な状況に一変してしまうので、できるだけ起こりうる事態を想定した行動を日ごろから心がけていることが重要です。
連休をとりづらくてきつい
ルート配送の仕事をしている会社は複数のドライバーをローテーションで回しますが、これは不測の事態に備えるためです。代走がいるからといっていつでも好きな時に休んでしまうと、自分が走るはずだったコースを別のドライバーが急遽走ることになってしまいます。
よって、あらかじめ決められた以外の日の休みをとりづらく、きついと感じることもあるでしょう。責任感を持って従事すると良いです。
まれに横柄な態度をとる顧客がいて大変
顧客と顔なじみになることで良い点も多いですが、大変な点も少なくありません。荷主との馴れ合いから、直接ドライバーに当初のルールにない指示をされることもあり困惑します。
そのため、会社も工夫をしており、定期的に担当ルートを入れ替えたり、ルート配送の詳細注意事項を書面にして見える化したりするのです。一線を引いて顧客とドライバーとして対応することを心がけましょう。
労働時間が長い悪質な会社で働いているときつい
ルート配送の労働時間が長い会社では、顧客との折衝がうまくいっていない可能性がありますので、次第にドライバーの待遇も下がっていくかもしれません。
ただ、運送業では繁忙期がありますので、1年単位の変形労働時間制をとっている企業が多いです。ドライバーはその月の労働時間が長くてきついからといって、企業が法を犯す悪質なものとは言い切れません。
事故がトラウマになるときつい
同じ道を通るルート配送では、漫然運転にならないよう努めましょう。いつも人通りがない道、脇道の交差点、夕暮れの道などは声を出して危険を探すように心がけます。
いつも行く配送先での事故は毎度同じ担当者と顔を合わせなければいけませんし、ドライバーとしての信頼がなくなるのはきついでしょう。大変な事故を起こす前に危険なポイントと事故の想定をして回避すると良いです。
ルート配送の仕事のきつさは会社によって違う
会社によって仕事の条件が全く違う
運送会社が荷主企業と契約する内容により同様のルート配送の仕事でも全く内容や雰囲気が異なります。
自分の雰囲気にあう企業を探すのが一番ですが、できるだけ口コミサイトなどに掲載されている”その企業の退職者の”コメントしている、ブラックという感覚やつらいという仕事内容は参考にしないようにしましょう。
良いドライバーは運送会社に馴染んで働くことができます。在職中のドライバーのコメントが乗っている求人ページなどを参考にし、きつい仕事であっても自分なりに楽しさややりがいを見つけると良いです。
悪質な会社ならすぐ転職した方がいい
入社してしばらく勤めていると会社の中の様子が見えるようになってきます。そこで入社時の雇用契約と異なるきつい状態であったり、ルート配送の計画が実態とあっていないなどの問題がある場合は転職を考える前にまず、人事担当者に相談をしてみましょう。
通常の会社ならば入社時の雇用契約の内容に合わせて改善してもらえるはずです。荷主企業との間に斡旋企業が入っている場合などは、その会社に売り上げをピンハネされていてドライバーの運賃として還元できない場合もあります。運送会社ではなく、斡旋企業がブラックという場合もありますので自分の会社の内情は耳を傾けて情報収集すると良いです。
業種別のルート配送の仕事のきつさ
コンビニ・スーパーのルート配送
コンビニやスーパーのルート配送は比較的細かいタイムスケジュールがあります。早過ぎる場合は時間調整をして到着するようにします。大概、店舗側は来店客で混雑する時間帯を避けた配送を希望しますし、空いている時間でも混雑する前に品物を揃えておきたいと思うので、手早く配送を済ませなければいけません。
ドライバーは交通状況などで時間に追われることもありますので非常に大変な思いをし、プレッシャーがきついと感じるかもしれません。
宅配のルート配送
宅配のルート配送では在宅していない日中の配送分が多いので、対応が大変です。不在で配送ができない場合、ドライバーはポストに不在票を投函し、再配達の連絡を待ちます。不在だった配送先の場所を把握しておく必要があり、再配達の指示にしたがって再度立ち寄ったりします。
重いものを玄関先まで運び、また持ち戻るときのドライバーの心情はきついでしょう。最近では受取人にもルート配送車にも有利なように配送予定時間がわかるアプリなどがあり、環境が改善しつつあります。
生協(COOP)のルート配送
生協のルート配送は契約されたお宅の注文品を指定日に配送する仕事です。ドライバーは各家庭の指定する場所に配送しますので、詳細を把握しておきます。在宅していなくても配送可能ですので持ち戻りがきついことはありません。
夏場などの気温が高い時期は環境に応じた保冷材を容器の中に入れるなどして鮮度を保ちながら配送しますので判断が大変です。在宅している顧客とはコミュニケーションをとることができますので、やりがいを感じられるポイントの一つです。
ルート配送の仕事のきつくない会社を選ぶためのポイント
時間をかけて会社を選ぶ
転職サイトで紹介されている企業の記事は、お給料の部分だけでなく、在職者のコメントなど会社の雰囲気が感じ取れる記事をじっくり読むと良いです。コメントの中には表記されている仕事内容や時間のほかにルート配送のイメージや配達物の内容などを読み取ることができます。
最初の1件で決めてしまうのではなく比較検討したり、電話で不明点を問い合わせるなどして調査することをお勧めします。
配達で回る件数が少ない会社の方が良い
ルート配送の仕事内容や1日に回る件数は会社により様々です。近場を移動するだけで何十件も配送をする仕事は、運転する時間より乗り降りや積卸作業の時間のほうが多いかもしれません。運転席でじっくりと運転することが好きな人は乗り降りの多さがきついと感じるでしょう。
特に時間指定のある配達が複数あると、順番やタイミング、通る道など細かい計画を立てるなど工夫が必要になってきますので、会社とドライバーが情報共有してルートを組み立てられると良いでしょう。
時間指定が厳しくない会社の方が良い
ドライバーにとって時間指定が厳しい配達はとてもストレスの多い仕事です。ルート配送は特に時間通りに運行する必要がありますので、時間に追われると慌てた行動をしがちです。
日ごろ手順通りに確認しながら進めている業務も、慌てることでおざなりになってしまい、事故やクレームの元となり得ます。道路状況や気象状況などの環境が大きく影響する仕事ですので、できるだけ時間指定は何時厳守ではなく、何時から何時などと余裕があると良いでしょう。
業績のいい会社の方が良い
企業を選ぶにあたり、業績の良い会社を選ぶのは基本です。転職サイトなどの記事には業績が悪いという記載がありませんので、企業のホームページなどを参考に分析すると良いでしょう。取引先企業の活躍の状況やその企業の年表にある業務拡張状況などが有効な情報です。
ルート配送の仕事は法人ルートが基本になっていると取引先企業の業績が大きく影響してきます。厳しい財政事情になると一番最初に費用の見直しを行うのが物流だからです。安定した企業のルート配送を長年請け負っている企業は、季節の荷量変動にもそれほど大きい波がないので、割と安定している傾向にあります。
求人の頻度が高すぎる会社には注意する
ドライバー不足の中、異業種からドライバーへ転職希望の求職者が多く入社しますが、馴染めず定着しないことが多いので、一概に頻度が高い求人をブラックとも言えません。しかし、転職サイトなどに頻繁に募集がかけられている会社のなかには、しっかり見極めないといけない場合があります。
ルート配送の仕事は比較的ドライバー初心者でも馴染みやすい仕事です。定着しやすい仕事はあまり求人には上がってきませんので、頻度が高い場合は難しい配達があったり、横柄な顧客がいたりする可能性を注意して探ると良いです。
ルート配送の仕事のきつさは人によって違う
きつい/大変だと感じるタイプの人
運転が好きでいろいろな土地にトラックで行きたい人や、日替わりでいろいろなタイプの仕事をしたい人、とにかく体を動かし運動したい人にとってみると、毎日同じルート配送の仕事に従事することはきついと感じ続けてしまい、大変と考えるかもしれません。他にもいろいろな配送の仕事がありますので、自分にあった仕事を探すことが転職成功の秘訣です。
きつくない/楽だと感じるタイプの人
ドライバー未経験者や人との交流が好きな人、長時間運転し続けることがきつい人にとってはルート配送は毎日繰り返しという安定感があるので楽に取り組むことができます。特に異業種に転職する時は、生活面や精神面で変化が求められ大変ですので、慣れやすい環境の仕事から始め、段階的にステップアップすることが運送業で長く従事する秘訣です。
ルート配送ドライバーの仕事は一概に”きついからやめとけ”とは言えない
比較的安定した労働時間で日々従事することができるルート配送の仕事は、気分的に楽に従事することができます。
毎日訪問する顧客に顔を覚えてもらい、何件も立ち寄ることで人との交流ができ、トラックドライバー特有の孤独感が少なく、楽しい仕事です。他社のドライバーとの交流もできるかもしれません。
先入観でドライバーはきついと思い込み転職をためらっている方は、一度ルート配送の仕事をやっている企業の求人記事を調べるなどしてみるのも良いでしょう。
ルート配送ドライバーの待遇は良くなってきている
インターネット通販の需要や店舗からの宅配サービスの利用客が増えるにつれ、ルート配送は1ドライバーあたりの配達件数が増えます。需要が増えるのでドライバーの残業を増やすのではなく、同じドライバー数でも輸送を効率化するなどして戦略として考えることで各運送会社の強みとするのです。
ドライバーの人材が不足している為、行政や企業は法の改正や労働環境の改善を続けています。きついのは一昔前、まだ改善の途中ですが、これからもっと良くなるでしょう。
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もちろん転職やお金が全てではありません。慣れた環境や仕事があれば長時間労働や低い年収も気にしないという考えもあります。
ただ、そこまで本気で転職を考えたりはしてないけど、「一応、ドライバーの年収や労働条件って世の中的にはどの位がアタリマエなのか興味はある」、というのであれば情報収集するのは得はあっても損はないでしょう。
ただ、ドライバーの仕事は忙しいのでじっくり探す時間はなかなか取れないものです。ホームページに書いてあることが本当かどうかあやしいと感じるドライバーさんもいます。
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