大型トラックとは
大型トラックとは一般的に積載量が10tほどのトラックのことを指します。車両の種類も様々あり、建築資材を運搬するのに適した平ボディ車からパレットに積まれた商品を運搬するのによく使われるウィングボディ車などが代表的なものになります。
また、大型トラックとしての条件や寸法は道路運送車両法において以下のように定義付けされています。
全長 | 12,000mm以内 |
全幅 | 2,500mm以内 |
全高 | 3,800mm以内 |
最大積載量 | 6.5t以上 |
車両総重量 | 11t以上 |
大型トラックドライバーに転職する方法
大型トラックドライバーへと転職するためには、まずは労働時間や待遇面などが記載された募集要項を確認する必要があります。これらの内容は企業のホームページ内にある『採用情報』や転職サイトなどで確認できるようになっています。
また、企業によって運転手として求めるスキルも異なり、未経験でも応募可能な求人や大型免許を持っていることを必須としている企業もあります。
いずれにせよ、大型免許を持っていると、採用側への大きなアピールになることは間違いありません。転職活動前に教習所へ通い、大型免許を事前に取得しておいても良いでしょう。
大型トラックドライバーの一日の仕事
大型トラックドライバーの仕事内容は多岐にわたっています。事業所の近くで配送業務を行う仕事や数日間にも及ぶ長距離ドライバーの仕事もあります。
ここでは、大型トラックドライバーの主業務と言われている長距離配送を担当するドライバーの一日の流れを紹介します。
- 起床 (AM5:00~AM6:00)
トラックドライバーの朝は早く、一般的なサラリーマンの朝よりも早起きになります。 - 出社 (AM6:00~AM7:00)
朝食を食べてから出社。荷積み荷降ろしで体力を使うので朝の栄養補給は必須です。 - 点呼 (出社したらすぐに)
出社後、運行管理者による点呼を受けます。点呼では体調の確認や免許証の有効期限のチェックなどを行います。 - 運行前点検 (点呼後すぐに)
点呼が終わったら、自分が乗車する車両の点検を行います。運行前点検もドライバーが行う業務であり、異常の有無を運行管理者へと報告します。 - 積み込み場所へと出発 (AM8:00~)
積み込み場所へと出発します。積み込み先が他のトラックで混雑している場合は順番を待たなければいけません。このようなことはトラック業界ではよくある光景ですが、待ち時間も勤務時間となります。また、積み込み方法も会社や商品によって異なり、自分の手で1つ1つ積むこともあればフォークリフトでパレットごと積み込むこともあります。そのため、フォークリフトの免許を持っていると作業もスムーズです。 - 昼食 (空いた時間で1時間)
昼食の時間は決まってはいませんが、自分のタイミングで必ず1時間取得する必要があります。多くの場合は、積み込みが終わった後に休憩を取ります。 - 納品先へ向けて出発 (PM)
午前中に積み込みをした荷物を乗せて納品先へと向かいます。運行日程がタイトな場合は高速道路を使いますが、そうでなければ一般道を使っている運送会社が多い傾向にあります。 - 納品先近くまで移動し、トラックで睡眠
納品は基本的に午前中に行うため、納品先近くまで移動したのち、最寄のPAや道の駅などで睡眠をとります。大型トラックの座席の後ろには仮眠スペースがあるので、次の日に備えてそちらで体を休めます。
以上が長距離大型トラックドライバーの一日の流れになります。午前中に納品後、帰り荷があれば午後に積み込みをして帰路につきます。
また、近距離へと荷物を運搬する業務では午前中に積み込みをして午後に納品先で降ろし、その日のうちに帰宅することになります。
大型トラックドライバーへの転職に必要な免許
大型トラックを運転する上で必須となる免許が大型自動車運転免許です。転職の際にも大型免許を取得していることで大きなアドバンテージとなるでしょう。
しかし、自動車の免許が全くない状態で大型免許を取得できるというわけではありません。
大型免許を取得する条件として『21歳以上且つ中型免許、準中型免許、普通免許又は大型特殊免許を現に取得して、これらの免許のいずれかを受けていた期間(運転経歴)が通算して3年以上あること』とされています。
上記の条件を満たしている人は、転職活動前に大型免許を事前に取得しておくと良いでしょう。取得方法は教習所や合宿に通って取得する方法が一般的です。教習所では技能教習や学科教習を受け、大型トラックの運転に必要なスキルや知識を習得します。その後、卒業検定に合格すれば大型免許が交付されます。
その他にも自分で運転スキルを磨いた後に運転免許試験場で試験を受ける一発試験という方法もあります。費用は抑えることができますが、難易度が高く、細かい運転のスキルを習得することが難しいので、おすすめできる方法ではありません。
大型トラックドライバーへの転職に有利な資格
大型免許の他に作業中に必要とされる資格を取得しておくと、転職活動時に有利にはたらくことがあります。代表的な免許や資格を挙げると、フォークリフト免許(運転技能講習終了証)や移動式クレーンの免許などがあります。
フォークリフトは積み込みや積み降ろし作業の際によく使われます。特にパレットに積まれた荷物をそのままフォークリフトで大型トラックに積むだけの作業もあるので、自分で操作ができると業務の効率化につながります。
移動式クレーン車は建設現場でよく見かける車両です。自走できないクレーンはトレーラーで運ばれますが、自走できる移動式クレーン車を運転する際には免許が必要になります。また、移動式クレーンの免許といっても、吊り上げる荷重によって必要な資格や講習内容が変わってきます。
その他にもクレーンで安全に荷物を吊り上げるための玉掛け作業の資格や石油燃料の運搬の際に必要な危険物取扱者資格も保持していると仕事の幅が広がるでしょう。
大型トラックドライバーの転職で気を付けること
求人へと応募をする前にいくつか確認しておくべきポイントを抑えておきましょう。企業や職種によって業務内容や待遇が大きく異なることが多いので、事前にそれらの項目を認識しておくことが大切です。
雇用形態の確認
まずは雇用形態について見ていきましょう。大型トラックドライバーは大型免許という比較的専門性の高い職業であるため、転職求人でも正社員募集がほとんどです。しかし、労使関係が成立しない業務委託という求人もあるので区別して認識するようにしましょう。
給料・年収の確認
次に給料に関することです。大型トラックの求人を見てみると、大型トラックドライバーの給料は平均で月給35万円前後となっています。
しかし、給与形態は様々で、日給制から歩合制といった支給方法があることも認識しておきましょう。また、その他にもボーナスなどの賞与も含まれた金額であるのかどうかも確認しておくと後々のトラブルを回避することができます。
労働時間・休日の確認
次は勤務時間や休日に関することです。勤務時間は基本的には労働基準法に沿った勤務体制を敷いているところがほとんどですが、月給制である場合などは残業代が考慮されていないケースがあります。長距離ドライバーの場合はどうしても拘束時間が長くなるので、しっかりと確認しておく必要があります。
また、休日の取り方も企業や職種によって異なります。シフト制のところもあれば固定休を設けているところもあります。もし、休日の過ごし方を重視するのであれば、面接の段階などで担当者にしっかりと確認しておくことが大切です。
福利厚生の確認
最後は福利厚生に関する内容です。社会保険や各種休暇などは最低限の保障として整備している企業がほとんどです。
しかし、注目すべき点は交通費や住宅に対する手当てです。これらが重要な理由は、日々の大きな支出になっているからです。これらの大きな支出を会社が一部補助してくれるということは従業員にとって大きなメリットとなるため、給料の項目と併せてチェックしておくと良いでしょう。
大型トラック(長距離トラック)ドライバーは未経験でもなれるのか
多くの運送会社で大型トラック(長距離トラック)ドライバーの仕事が未経験でも積極的に人材確保をしようと努めています。
大型免許の取得を必要最低限の条件としている企業がほとんどですが、資格取得支援制度を使って入社後に大型免許の取得を支援してくれるところもあるようです。
このように運送会社が未経験でも積極的に採用を行っている背景には大型トラックドライバーの人手不足と人材確保の厳しさがあります。物流業界全体としての市場規模は年々大きくなっている反面、ドライバーの高齢化などで次世代の業界を担う若い世代の確保が難しくなっています。そのため、多くの運送会社では、なるべく多くの人材を確保しようと待遇を改善したり、未経験でも会社全体で育てていこうとしたりする風潮になっているのです。
つまり、これからの物流業を担う人は重宝されるようになり、追い風となっていることは事実です。
大型トラックのドライバーに転職するメリット/デメリット
大型トラックドライバーに転職するメリットやデメリットをそれぞれ分けてみていきましょう。辛い・大変・きつい、といった声もあれば、気楽・慣れてくれば楽・やりがいがあるといった評判もあります。
大型トラックのドライバーに転職するメリット
物流業界全体でドライバーの待遇改善が進んでいる
物流業界ではドライバーの高齢化及びドライバー不足が大きな問題となっており、人材確保が急務となっています。ドライバーという仕事に興味を持ってもらえるように福利厚生の充実や給料の値上げに踏み切っている運送会社も少なくありません。
トラックをはじめとする車両の知識が増える
ドライバーは自分が乗っている車両の状態を常に気にかけなければいけません。運行前の車両点検では一つ一つの箇所に異常がないかをチェックするため、おのずと車の仕組みについての知識が増えていきます。
職場の人間関係で悩むことが少ない
大型トラックのドライバーは長距離運行の時間が長いため、一人で完結する仕事が多くなります。事務所などにいる時間も少ないため、人間関係で悩む可能性が低くなります。
大型トラックのドライバーに転職するデメリット
良好な健康状態の維持に苦労する
積み込みや積み降ろし作業で体力を使うので、ドライバーは体が資本となります。しかし、座っている時間が長い大型トラックドライバーにとって腰痛などは悩みの種であり、体調管理は人一倍苦労するものです。
また、運転中は常に集中力を保つ必要もあるため、休憩時間や休みの日には十分な休息を取ることも心がけなければなりません。
生活リズムがばらばらになってしまうこともある
勤務時間が決まっていない長距離ドライバーは昼夜を問わずハンドルを握ることになります。昼間の運行の時もあれば夜中の運行になってしまうこともあるので、どうしても生活が不規則になってしまいます。
また、トラックで数日間過ごすこともしばしばあるため、自宅に帰って家族と過ごす時間も限られてくるでしょう。
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