トラックの平均燃費
トラックの平均燃費はどれくらい?
国交省の自動車燃費一覧では、サイズやエコカー基準にもよりますがトラックの平均的な燃費は3km/l~11km/lとなります。(普通・小型乗用車はリッターあたり約22キロ)
排ガス対策で国土交通省が設定した燃費基準によってトラックメーカーは毎年低燃費の達成を求められますが、それでもトラックは積載量や車両重量が重くなると燃費も悪化します。ガソリン価格は高速代や人件費と並んで運送業・物流業にとって大きなコストのため、毎日使うトラックの燃料が高くなれば経営を圧迫してしまます。そこで、本記事ではサイズ別のトラック燃費平均や、ハイブリッド車を含む車種別の燃費と、燃費を節約するコツをお伝えします。
トラックの平均燃費の計算方法
満タン法
トラックの燃費計算として最も使われているのは満タン法でしょう。満タン法では、
トラックの平均燃費=満タン給油からのトラックの走行距離÷満タン時の給油量
を計算することでトラックの平均燃費が簡単に出せます。100リットルの給油をしてから10キロ走行したトラックのガソリンが空になったとしたら、リッター10キロとなります。
給油ランプ法
満タン法はわかりやすいのですが、実際に燃料タンクが空になるまで待っているとトラックが動かなくなってしまいます。そのため、この給油ランプ法が使われることがあります。給油ランプをもとに計算する方法は、
- 給油ランプが点灯したらすぐに給油をして、給油量を覚えておく
- そこから再び走行し、再度給油ランプがついた時点のトリップメーターで走行距離を確認する
- 満タン法と同じように、走行距離を給油量で割る
ただし、給油ランプが点灯したらすぐに給油をしないと誤差が出てしまうため、気を付けましょう。
走行距離や使用期間が増えるとトラック平均燃費は悪化する
トラックや車に限りませんが、機械製品は使用期間が増えるにしたがって性能は少しづつ落ちてきます。トラックに関しても使っているうちにエンジンやトランスミッションなどに摩耗が生じて装置に劣化が起きます。
そのため、急加速や急発進、急ブレーキなどに負担の大きな運転をドライバーが続けていると平均燃費も下がってくるのが早くなります。
トラックのカタログ燃費と実燃費に違いや乖離がある理由
トラックのカタログ燃費はトラックメーカーのカタログに実際に記載されている平均燃費のことで、リッターあたりキロメートルで表記されます。これは全てのメーカーが販売前に様々な走行テストをする内、燃費についても独自に計測した結果です。
ただし、どのトラックメーカーも燃費の良さをアピールしたいため、走行に有利な環境で計測しようとすると、正しく燃費を比較できなくなります。そこで、国土交通省がカタログ燃費の測定基準を設定して、その条件のもとでメーカーは計測を行う必要がありますが、測定基準は従来から大きく変化してきました。
カタログ燃費の計測基準
- 従来は10モード
- 都市内走行を反映して実際の走行に近づけるため、1991年に高速走行パターンも含めた10:15モードに変更
- しかしそれでも実燃費とかけ離れているという声を受けて、2011年よりJC08モードという日本独自規格に統一
- 2018年以降は、世界統一基準としてWLTC(Worldwide-harmonized Light vehicles Test Cycle)が導入された
- 2019年以降、トラック・バスなどのディーゼル重量車の燃費は重量車モードからJH15モードおよびJH25モードに変更して運用されることとなった
- 欧州では排ガス対策を目的としてWLTCとは別にRDE(Real Driving Emissions)が導入されている
このように燃費基準はこれまで10年前後ずつリニューアルされてきて、より現実の走行に近づいてきましたが、今もまだ実燃費とカタログ燃費が一致しないという声は多くみられます。しかしこれは当然で、試験走行時よりも荒っぽい運転をしたり、渋滞の多い道路を使ったりすれば、当然燃費は悪くなります。
テスト走行の環境と実際の走行が異なれば、どのような基準を使ったところで実燃費とカタログ燃費の差は出てきてしまうため、カタログ燃費はあくまでも複数のトラックを相対比較するときの参考程度にとどめるべきでしょう。
よって運送会社や物流会社が経営に使う実燃費は、実際にドライバーが計測するのが最適だといえます。
重量車モードとJH15モード・JH25モードとは
国交省は車両総重量3.5t超の貨物自動車(トラック等及びトラクタ)を「重量車」として定めています。このうち、都市内走行モード(JE05モード)と都市間走行モードの2種のモードを合わせて「重量車モード」とされていました。
この燃費表示方法は2019年以降、2025年度を目標年度として、タイヤの転がり抵抗と走行実態を考慮して、従来の重量車モード燃費をJH15モード、新試験法による表示をJH25モード、として表示することになった。
軽トラック平均燃費と車種別燃費
軽トラックの平均燃費
軽トラックの平均燃費はカタログ燃費で19km/l程度(実燃費で15km/l程度)です。このうち主な軽トラックの燃費は17km/l~21km/lとされています。
軽トラのオートマ(AT)、マニュアル(MT)、CVTの燃費
同じ軽トラックでもMT車(マニュアル)、AT車(オートマ車)では燃費が違います。例えば軽トラで人気のダイハツハイゼット(スタンダード)の場合、JC08モードで
- 2WDのマニュアル車で約19km/L
- 2WDのオートマ車(CVT)で約21km/L
と多少異なります。
マニュアルの軽トラの方がエンジンの回転数を走行環境に応じてコントロールしやすいためオートマの軽トラより燃費走行しやすいと言われることもありますが、昨今はオートマチックトランスミッションでもCVT車が多いため、そちらの方が燃費がよくなります。
軽トラは新車と中古車でそれほど燃費が変わらない
軽トラックの場合、一般乗用車のようなモデルチェンジが起こるわけではないため、中古車であっても整備が行き届いているものであれば、新車とそれほど燃費が変わらないものもあります。ただし、あまりにも旧型で耐用年数が経過しているものなどは避けた方が無難です。
ダイハツ軽トラ:ハイゼットトラックの燃費
ハイゼットトラック(スタンダード)の燃費
ダイハツの軽トラック、ハイゼットトラックの燃費は
JC08モードの燃費:19km/L~21km/L
WLTCモードの燃費:16km/L~17km/L
とされています。(5MT/CVTの場合、および2WD/4WDの場合で異なる。)
ハイゼットジャンボの燃費
ダイハツの軽トラック、ハイゼットジャンボの燃費は
JC08モードの燃費:17km/L~19km/L
とされています。なお、実燃費は16km/L程度となります。
スズキ軽トラ:キャリイの燃費
キャリイの燃費
スズキの軽トラック、キャリイの燃費は
WLTCモードの燃費:18.2km/L
とされています(5MT車の場合)。よって、JC08で計測するともう少し燃費は高く表示されるでしょう。なお、キャリイは広々とした荷台が特徴です。
スーパーキャリイの燃費
スズキの軽トラック、スーパーキャリイの燃費は
WLTCモードの燃費:17.7km/L
とさてれいます(5MT車の場合)。スーパーキャリイはキャビンにゆとりがあるのが特徴で、その分だけキャリイよりも荷台が狭くなります。
ホンダ軽トラ:アクティトラックの燃費
ホンダの軽トラック(生産終了)、アクティの燃費は
JC08モードの燃費:18.4km/L
とされています。(TOWNタイプもSDXタイプも同様)
三菱軽トラ:ミニキャブの燃費
三菱自動車の軽トラック、ミニキャブトラックの燃費は
WLTCモードの燃費:14km/L~18km/L
とされています。(5MT車の場合、3AT車の場合で異なる)
1トントラックと1.5トントラックの平均燃費
1トントラックの燃費
1トントラックの燃費は、トヨタのダイナトラック(1.0tonシリーズ)の場合だと
JC08モードの燃費:9.4km/L~9.9km/L
WLTCモードの燃費:8.0km/L~8.4km/L
となります(5AT/6MTの場合で異なる)。
1.5トントラックの燃費
1.5トントラックの燃費は、トヨタのタウンエーストラックを例にとると、
JC08モードの燃費:14km/L~16km/L
WLTCモードの燃費:11km/L~13km/L
となります(2WD/4WDの場合、4AT/5MTの場合で異なる)。
2トントラック平均燃費と小型トラック車種別燃費
2tトラックの平均燃費
最大積載量3t未満の小型トラックの平均燃費は12km/L程度です。このうち主な2トントラックの燃費は10km/l~12km/lとされています。なお、WLTCモードの燃費だとこれよりも下がる点、実燃費は更にそこから下がる点にご注意ください。
三菱ふそう2トントラック:キャンターの燃費
三菱ふそうの2トントラック、キャンターの燃費は12km/l程度とされています。実燃費になると9.2km/lになるようです。なお、キャンターには1.5tクラスも存在します。
いすゞ2トントラック:エルフの燃費(ハイブリッドあり)
いすゞ自動車の2トントラック、エルフの燃費は11km/l程度とされています。実燃費は7.4km/lとされています。エルフのハイブリッドの燃費については燃費情報がないようです。
日野2トントラック:デュトロの燃費(ハイブリッドあり)
日野自動車の2トントラック、デュトロの燃費は10km/l程度とされています。実燃費は6km/lとされています。デュトロ(ハイブリッドシステム)の燃費は公式情報で13.6km/lとなっています。
日産2トントラック:アトラスの燃費
日産自動車の2トントラック、アトラスの燃費は11.8km/L(重量車モード燃費値)とされています。なお、日産自動車のアトラスには1.5tクラスも存在します。
トヨタ小型トラック:トヨエースとダイナカーゴの燃費
トヨタ自動車の2トントラック、トヨエースの燃費ははディーゼル車で12km/L、ガソリン車で10km/L(重量車モード燃費値)とされています(トヨタダイナに統合されて販売終了。)
また、トヨタダイナカーゴの燃費は13km/Lとされています。
4トントラック平均燃費と中型トラック車種別燃費
4tトラックの平均燃費
最大積載量3t~6.5t未満の中型トラックの燃費(カタログ燃費)は7.0km/L程度とされています。このうち主な4トントラックの平均的な燃費は6km/l~8km/lとなっています。
車体・重量共に小型トラックよりも一回り大きくなる中型トラックは、小型トラックと比べると燃費が7割ぐらいに落ちてしまいます。
いすゞ4トントラック:フォワードの燃費
いすゞ自動車の中型4トントラック、フォワードの燃費は6km/L~7km/Lとされています。また、フォワードはいすゞの小型トラックエルフとも部品を共有していますが、エルフの燃費は12km/Lとされています。
日野4トントラック:レンジャーの燃費
日の自動車の中型4トントラック、レンジャーの燃費は6km/L~8km/Lとされています(国土交通省の燃費データより)。最新のA05Cエンジンとトランスミッションによって低燃費を達成しています。
三菱4トントラック:ファイターの燃費
三菱ふそうの中型4トントラック、ファイターの燃費は7km/L~8km/Lとされています。なお、従来はファイターは三菱自動車工業によって生産されていました。
10トントラック平均燃費と大型トラック車種別燃費
10tトラックの平均燃費と実燃費
最大積載量6.5t以上の大型トラックの燃費は3.5km/Lです。このうち主な10トントラックの平均的な燃費は3~3.5km/lとされています。
大型トラックの燃費は、小型トラックの半分以下、中型トラックと比較しても約半分位になってしまいます。
日野10トントラック:プロフィアの燃費(ハイブリッドあり)
日野自動車の大型10トントラック、プロフィアの燃費は4km/L程度とされています。
また、「日野環境チャレンジ2050」の一環で開発されたプロフィアハイブリッドの燃費は日野のホームページによると4.75km/L程度となっており、ハイブリッドという割にはあまり省燃費とはいえない数値になっています。
いすゞ10トントラック:ギガの燃費
いすゞ自動車の大型10トントラック、ギガの燃費は4km/L程度とされています。いすゞトータルエンジンコントロールやエコストップなどで低燃費を追及した車種となります。
大型トレーラー平均燃費
大型トレーラーの燃費平均は3km/l~4km/l程度とされています(積載量が少ない場合や空車の場合の燃費はもう少し改善します。また、スピードや停車回数などによっても異なります)。
大型トレーラー(トラクターおよびトレーラー)の燃費は、そのサイズの大きさから、大型トラックと同じかそれ以上に悪くなります。
ダンプカー燃費平均
2t中型ダンプの燃費平均
建設排気物協同組合の2013年トラック燃費アンケートによると、小型の2トンダンプの平均燃費は5.4km/Lとされています。
なお、同じ2t車でもコンテナ車だと5.89km/L、ユニック車だと5.00km/L、パッカー車だと3.62km/Lとなっております。
4t中型ダンプの燃費平均
中型トラックを使った4トンダンプの平均燃費は5.54km/Lとされています。
4tトラックでもコンテナ車だと5.07km/L、ユニック車だと4.77km/L、パッカー車だと4.44km/Lとなっております。
10t大型ダンプの燃費平均
大型となる10トンダンプの平均燃費は2.31km/Lとされています。
10t車のトラックでもコンテナ車だと2.57km/L、ユニック車だと3.00km/L、パッカー車だと2.73km/Lとなっております。
ハイブリッドトラックの燃費
2トン、4トン、大型で変わりますが、ハイブリッドのトラックとはいえ、乗用車ほどの燃費の向上は期待できないものの一定の省燃費効果は出ます。ただし、ハイブリッド車は車体価格も高くなるため、コスト削減になるかどうか慎重に計算する必要があるでしょう。
国が定めている燃費の目標基準値とは
小型・中型・大型トラックの実際の燃費を表の目標基準値と比較すると目標値はかなり高く設定されています。各車両メーカーが新たな技術を用いて、この基準を目指すことになります。
平成29年12月、ディーゼルエンジンを使うトラックやバスといった大型車(重量車)に対して、2025年度を目標に地球温暖化対策として新しい燃費基準が設けられました。エンジン技術の向上や、超低硫黄軽油の開発等、努力は続けられていますが、目標はさらに高く掲げられており、試行錯誤はまだまだ続きます。
区分 | 車両総重量GVW(トン) | 最大積載量PL(トン) | 目標基準値(km/L) |
1 | 3.5≦GVW<7.5 | PL≦1.5 | 13.45 |
2 | 1.5<PL≦2 | 11.93 | |
3 | 2<PL≦3 | 10.59 | |
4 | 3<PL 筆者加筆アリ | 9.91 | |
5 | 7.5<GVW≦8 | 8.39 | |
6 | 8<GVW≦10 | 7.46 | |
7 | 10<GVW≦12 | 7.44 | |
8 | 12<GVW≦14 | 6.42 | |
9 | 14<GVW≦16 | 5.89 | |
10 | 16<GVW≦20 | 4.88 | |
11 | 20<GVW≦25 | 4.82 |
トラックの燃費が悪いことによるデメリット
運送会社の経営が悪化する
ガス代は運輸業のコストの大きな割合を占めるため、燃費が悪化すると経営にもダメージを与えます。輸送コストが上がったとしても、すぐに配送価格の値上げを実現できる訳ではないので、荷主が強いと下請け物流会社にとって大きなダメージとなります。
環境に負担をかけることで大気汚染につながる
燃費の悪化はCO2排出量を増やして大気汚染に悪影響を与えます。各国の排ガス規制は徐々に強化されてきていますが、運送会社としてもエコドライブで環境に配慮することが求められるでしょう。
トラックの寿命が短くなる
燃費が悪い走り方をしていると、トラックの寿命が短くなりやすいと言われています。これはトラックに限りませんが、荒っぽい運転や使い方は摩耗のスピードを速めて耐用年数を短くしてしまうため、ドライバーは丁寧に運転する必要があります。
トラックの燃費が上がってしまう理由
原油価格の上昇
原油価格の上昇は軽油価格にも大きな影響をもたらします。国際的な原油相場の影響、石油配送コストの影響、産油国の采配、世界状況次第で原油価格は大きく動くため、常にチェックしておく必要があります。
輸送価格の上昇
海外から日本への輸送、日本の国内輸送のコストが上がるとガソリン価格も上がります。特に海外の船舶の動きが鈍ったりすると、それに伴ってガス代が上がるだけでなく、日本への供給が少なくなることでも燃料価格の上昇を招きます。
トラックの燃費を節約して燃費改善するコツ
トラック燃費を良くするためには、自動車メーカーに頼るだけではなく、運送会社やドライバーが自分たちで出来るガス代節約方法もあります。燃費向上は即コストダウン(経費節約)につながるため、常に意識すべき点ともいえるでしょう。
ドライバーの運転方法を少し見直すだけで燃費アップにつながる方法もあるので、社員教育で省燃費運転の講習を行ったり、メンテナンスの実施、低燃費パーツの使用など、コストとのバランスをみながら総合的に検討すべきです。
トラックのメンテナンスは低燃費に貢献する
タイヤの空気圧と燃費の関係
これは自転車をこぐ時と一緒ですが、タイヤの空気が減るとペダルが重くなり、大きな力でこがなければなりません。よって、タイヤの空気圧不足は車の燃費悪化につながります。
車も場合も同じで、動きにくいものを動かそうとすると、より多くの燃料を消費することにつながります。具体的な数値を挙げると、空気圧が30%低くくなると、燃費は8.5%悪くなると言われています。これは空気圧が転がり抵抗に影響を与えるためです。
適切なトラックの空気圧
- 小型トラック(2t):4.5~6.5kg
- 中型トラック(4t):7.0~8.5kg
- 大型トラック(10t~):9~10.5kg
なお、上記のタイヤ空気圧は積載量や車両総重量によって変わります。積載が多い場合はタイヤが地面と接する部分が増えて抵抗が増えるので、空気圧を多めにしておきましょう。
エンジンオイルやミッションオイルと燃費
エンジンオイルが古くなると、汚れたエンジンオイルはエンジンに悪影響を与えて燃費が悪化します。同様にトランスミッションのミッションオイルにも気をつけましょう。オイル点検を怠ると、燃費悪化だけではなく故障で整備維持コストが上がってしまう可能性もあります。
よって日常業務で使用しているトラックであれば、エンジンオイルは毎月チェックし、3か月以内で交換を検討した方が良いでしょう。(使用頻度・距離で異なります)
トラックドライバーの丁寧な運転は燃費節約に重要
急発進(急加速)は燃費に悪影響
トラックがもっとも軽油を消費するのは発進時と加速時です。よって、スタートと同時にアクセルを踏みこむような急発進・急加速をともなう運転は、エンジンが大きな力を必要とすることから燃料も多く必要とし、燃費が悪化します。
上り坂のドライブ中に加速を行った後は、アクセルをやや多めに戻すとシフトアップによって運転効率と燃費効率が改善します。逆に、下り坂を減速するケースなどでは少し早くアクセルを戻してエンジンブレーキを活用すべきです。緩やかな発進は燃費にも良いですし、周囲の車両に対しても、配慮のある運転になります。
急ブレーキは燃費の無駄遣い
ブレーキを使うこと自体は軽油を必要としません。しかしブレーキの仕組みは、エンジンによって生み出された運動エネルギーを、ブレーキによって摩擦熱のエネルギーに変えて放出することです。つまり、せっかく燃費を使って生み出したトラックを動かすエネルギーを、急ブレーキは一気に失わせてしまう行動なのです。
よって、トラックドライバーがなるべくブレーキを踏まないで良い運転をしたり、エンジンブレーキを使うことが燃費の節約につながります(ガソリンエンジンの燃料噴射停止で減速する方が低燃費となる)。
車間距離を詰め過ぎると燃費が悪くなる
トラックが前の車と車間距離を詰め過ぎると、前の車のスピードにこちらの車も影響を受けるため、ブレーキや加速を使用する頻度が増えるので、省燃費運転をする上で望ましくありません。ゆとりをもった車間距離が燃費にも良いです。
ギアチェンジ(シフトアップ)を素早く行うと省燃費
トラックの加速を意識して「2」を維持している場合などに、燃料の無駄遣いは起こりがちです。例えば、まだ速度が安定する前にシフトアップしたり、逆に回転数が増えてきているにもかかわらず低いシフトを維持してしまっている場合です。
そのため、出来るだけ早く速度を安定させてトップギアに入れること(スピードに応じたシフトチェンジ)で無駄な消費を抑えることができます。
スピードは上げ過ぎずトラックの最適スピードを守ることが燃費に良い
スピードが上がるとエンジンが燃料を必要とするので燃費が悪化します。トラックを運転しているときに最も低燃費となる最適な速度は
- 一般道路走行時:40~50㎞/h
- 高速道路走行時:80㎞/h程度
とされています。また、時速100kmでドライブ中のトラックを80km/h走行にスピードダウンすると、燃費が10~30%向上するとされています。
安定した速度でエコドライブをすると燃費が向上
エンジンの回転数を安定させる運転方法もガス代の観点から省燃費につながります。特に前を走行する車との車間距離を詰め過ぎなければ自分のペースを維持することが出来るので、十分な距離をとってトラックのスピードを安定させましょう。
ACCなどの車間距離制御装置やオートクルーズ機能なども省燃費運転には効果的です。
アイドリングストップは低燃費になる場合とならない場合がある
騒音の観点だけでなく、省燃費の観点からもアイドリングストップは重要です。短い時間でだとエンジンを一度切ってしまうと再度エンジンをかけるときに大きな力を必要とするために燃費が悪化することがありますが、仮眠や昼食などまとまった時間であればアイドリングストップを心がけると燃費がよくなるケースもあります。
余分な荷物を減らして車両総重量を減らすと燃費が改善
重積載はトラックの車両総重量が重くなるので燃費が悪くなります。重いものを動かすにはパワーが余計に必要となるためです。よって、業務に必要のない荷物は極力おろすことで低燃費化につながります。
車速はころがり抵抗にほとんど影響を与えませんが(ただしエンジンに必要な燃料には影響あり)、車両総重量は比例的に抵抗値に影響を与えるため、燃費が悪化してしまいます。
なお、給油を満タンにするかどうかも検討すべきです。トラックに必要な軽油も車両総重量の一部(トラックの燃料タンクは100~400Lもあります)なので、こまめな給油はガス代節約に影響します。
ただし、給油回数が増えるとトラックの運送効率も落ちてしまうので、ルートによって検討すべきといえるでしょう。
舗装された抵抗の少ない路面をルートに選ぶと省燃費
路面状態が悪いとタイヤと地面の抵抗が増えて燃費が悪化するため、可能であればなるべく凸凹のないルートを使用することが望ましいです。高速道路や都心の一般道などは舗装がしっかり行われているため、燃費にとっても安心です。
エアコンは控えめにすると燃費が節約できる
エアコンの作動には燃料を必要とするため、空調を必要以上につけないで運転することはトラックの省燃費につながります。また、外気と車内の温度が大きく離れていると体調にも悪影響があります。
トラックの走行抵抗を減らす低燃費パーツ
低燃費タイヤ
ブリジストンのエコピアなどの転がり抵抗低減技術を使って開発された省燃費タイヤは低燃費走行を可能とします。
価格は一般のトラック用タイヤよりも高価ですが、最近の低燃費タイヤは省燃費だけでなく摩耗にも強いので長い目で見るとコスト削減につながる場合があります。
エアロパーツ(エアデフレクター)
トラックはエアデフレクターなどのエアロパーツを使うことでも空気抵抗が減るために燃費がよくなります。こうした装備はデザインや風切り音低減のためにだけ作られているのではなく、トラックの燃費に影響を与えてしまう空気抵抗を削減するためにつくられています。
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