- 普通免許とは
- 普通免許の取得時期と運転出来るトラック
- 準中型免許と中型免許が出来た背景
- 普通免許で運転できるトラックは車両総重量と積載量がポイント
- 普通免許で1.5トントラックは運転できるのか
- 普通免許で2トントラックは運転できるのか
- 普通免許で3トントラックは運転できるのか
- 普通免許で4トントラックは運転できるのか
- 普通免許で小型特殊自動車は運転できるのか
- 普通免許で運転できるトラックの種類(車種)
- 2トントラックに必要な運転免許(平成29年以降)
- 普通免許の限定付き(限定解除)とは
- 普通免許だけでトラックドライバーに応募できるのか
- 普通免許の取得方法
- 普通免許で運転出来ないトラックを間違って運転すると
- 普通二種免許とは
- 小型トラック運転手の仕事と給料
- 普通免許の履歴書への書き方・正式名称
普通免許とは
運転免許には重量区分に応じて複数の種類がありますが、その中でも普通免許(正確には普通自動車第一種運転免許)は主に乗用車や自動二輪車を運転できる免許です。
とはいえ、普通免許で貨物自動車(トラック)が運転できないわけではありません。普通免許に許可された車両総重量や最大積載量という重量制限に適合したトラックであれば運転可能です。
ただ、日本の免許制度は過去に複数回改定され、免許区分の新設・変更が実施されたため、普通免許で運転可能なトラックのサイズは徐々に小さくなっていく傾向にあります。
そこで、これから普通免許取得時期ごとで運転可能なトラックについて説明します。
普通免許の取得時期と運転出来るトラック
平成19年6月1日までの普通免許
平成19年6月1日までに取得した普通免許で運転可能なトラック
車両総重量 | 8t未満 |
最大積載量 | 5t未満 |
乗車定員 | 10人以下 |
平成19(2007)年6月1日までに普通免許を取得した人は、現在は中型8t限定免許の持ち主として扱われます。
日野レンジャーや三菱ふそうファイター、いすゞフォワードといった4tトラック(中型トラック)を運転できます。
普通免許で運転できていた時代の名残で、今も多くの中型トラックが上記の重量区分に収まるように作られています。乗車定員10人以下のマイクロバスも運転可能です。
平成19年6月2日~平成29年3月11日の普通免許
平成19年6月2日~平成29年3月11日に取得した普通免許で運転可能なトラック
車両総重量 | 5t未満 |
最大積載量 | 3t未満 |
乗車定員 | 10人以下 |
平成19(2007)年6月2日から平成29(2017)年3月11日の間に普通免許を取得した人は、準中型5t限定免許の扱いとなります。
日野デュトロ、三菱ふそうキャンター、いすゞ、エルフなどの小型トラックであれば運転が可能です。
限定解除をすれば車両総重量7.5t未満、最大積載量4.5t未満の準中型免許になりますが、一般的な中型トラックは運転できません。
平成29年3月12日以降の普通免許
平成29年3月12日以降に取得した普通免許で運転可能なトラック
車両総重量 | 3.5t未満 |
最大積載量 | 2t未満 |
乗車定員 | 10人以下 |
平成29(2017)年3月12日以降に普通免許を取得した人が運転できるトラックは軽トラでお馴染みの軽貨物車両もしくは積載量を抑えた1トントラックなどに限られます。
これからトラッカーとしてキャリアを積むなら、普通免許の取得だけに留まらず、中型、大型免許へのステップアップを目指した方が働く選択肢が広がりますし、就職や転職の際の武器となるでしょう。
準中型免許と中型免許が出来た背景
中型免許が平成19年に出来た理由
中型免許が新設されたのは平成19年6月2日ですが、それ以前は普通免許と大型免許の2区分のみでした。当時は普通免許で現在の中型トラックに相当する車両が運転できたため、トラック未経験のドライバーが事故を起こすケースが多発しました。
普通免許で中規模以上のトラックを運転するのは危険を伴うため、安全上の観点から道路交通法を改正し、普通免許と大型免許の間に中型免許が生まれました。
それまでに普通免許を取得した人は限定解除をすれば中型免許に切り替わります。
準中型免許が平成29年に出来た理由
事故を減らす目的で作られた中型免許でしたが、取得条件に20歳以上という年齢制限が付いたため、18歳の高卒新社会人が中型免許を取得できずトラック業界に就職しづらいという状況が続きました。これが結果的にドライバー不足と高齢化に拍車をかける事態となりました。
そこで平成29年3月12日に道路交通法を再度改正し、『中型トラックには乗れないが18歳から取得できるトラック免許』という位置づけで、事故防止に加えて若者のドライバー雇用問題解決を図り、準中型免許が新設されたのです。
普通免許で運転できるトラックは車両総重量と積載量がポイント
車両総重量と最大積載量とは
トラックは重量物を積んで走行するため、公共の道路を過度に傷めないよう重量に関する規定が設けられています。
車両重量は、そのまま走行できる状態の重さのことです。すなわちガソリンやオイル類は充填された状態で、キャブとシャシー、荷台の重さの合計に相当します。
車両総重量は車両重量に乗車定員分の重さと最大積載量を足した最大値です。
車両総重量 = 車両重量 + 乗車定員(1人当たり55kg換算) + 最大積載量
車両総重量についてはトラックメーカーによって大きな違いはなく、小型トラックだと約4.5t前後で設計されています。車両総重量から車両重量と乗車定員の重さを引いた残りすべてが最大積載量となり、荷台に積める荷物の最大重量を意味します。
現在の普通免許で運転できるトラックの車両総重量と積載量
平成29年3月12日に改定された現行の普通免許で運転できるトラックの車両総重量は3.5t未満、最大積載量は2t未満です。
乗車定員は10名以下ですが、バスやタクシーのようにお客を乗せることがないトラックの定員は一般的に2~3名です。
普通免許で1.5トントラックは運転できるのか
普通免許で1.5トントラックは運転できる
1.5トントラックの『1.5』という数字は最大積載量を意味するので、最大積載量2t未満の現行普通免許で運転可能です。
ただし車両総重量が3.5t未満であることを確認する必要があります。特に最近のトラックは架装や装備品類が充実しており、オプションを追加すると車両重量が100kg単位で増加するからです。
例えば平ボディの状態では重量制限をクリアしていてもバンタイプや保冷機仕様に変更したらオーバーする恐れもあります。
いすゞのエルフミオなどが普通免許でも運転できるトラックです。
1.5トントラックの用途
1.5トントラックの主な用途としては軽貨物の市内配送や自営業者の商品配達などが挙げられます。車両サイズが乗用車と大きく変わらないため、初めてトラックに乗る人の練習用にも向いています。
前述した重量絡みの懸念があるため、現行の普通免許で1.5トントラックを運転するなら架装重量を抑えた平ボディや幌車がメインとなるでしょう。
普通免許で2トントラックは運転できるのか
2トントラックとは
トラックは、道交法の区分などを元に大型・中型・小型と3種類に分けられますが、2トントラックは車両総重量5t未満、最大積載量2t前後~2.9tの小型トラックに相当します。トン超えの荷物を積載できても物流を専門に扱うトラック部隊の中では最も小さな種類です。
2トントラックの標準的な車両寸法は道路運送車両法の小型自動車に分類される全長4,700mm以下、全幅1,700mm以下、全高2,000mm以下にまとめられ、中型トラックより見た目も小さいです。
ちなみに現行の2トントラックの多くは最大積載量をジャスト2t(2,000kg)に設定しています。このような車種については、現行の普通免許では運転できませんので、乗務前に車検証の表記を確認しておきましょう。
2トントラックの種類
小型トラックと称される2トントラックにも荷台面積が異なるタイプが用意されています。標準ボディを基準としてロングボディやスーパーロングボディなど長い荷台を持つ車両があります。
- 標準ボディは荷台長さが3m程度で小回りが良く、小型車(4ナンバー)の車両寸法に収まれば税金等の維持費も安く済みます。
- ロングボディは標準ボディでは搭載できない木材等の長尺物運搬に適しています。
- スーパーロングボディは荷台長さが5m近く取られており、軽い荷物であれば中型トラック並みの積載性を持つのが魅力です。
2トントラックの架装で人気なのはアオリがついた平ボディや箱型形状を持つアルミバンです。アルミバンは荷物を雨風から守れるため、傷みやすい食品や顧客から預かった荷物の輸送にも活躍します。
現行の普通免許で2トントラックは運転できない
平成29年に改正された普通免許は車両総重量3.5t未満、最大積載量2t未満のトラックなら運転できます。それでも基本的に、現行の普通免許では2トントラックを運転できません。
この理由は車両総重量の制限にあります。仮に最大積載量が2tを少し割っただけのトラックが実在したとしても、その車両総重量はたいがい3.5tを上回るからです。
免許に付与された重量制限は片方だけオーバーしても無免許運転となるため、『今の普通免許では2トントラックの運転はできない』のです。
普通免許の取得時期によっては2トントラックが運転出来る
準中型免許が出来る前、もしくは中型免許が出来る前に普通免許を取得した人については、現行制度ではそれぞれ準中型5t限定免許、中型8t限定免許の保有者としてみなされます。
つまり準中型5t限定免許は車両総重量5t未満かつ最大積載量3t未満まで、中型8t限定免許は車両総重量8t未満かつ最大積載量5t未満までのトラックを運転できます。よって、2トントラックであれば規定内となり、当時取得した免許のまま限定解除しなくても運転できる状態です。
よって、平成19年6月2日より前に普通免許を取得したドライバーは2トントラックが運転できます。
2トントラックの用途
2トントラックは物流業務で使われる各車両の中では最も小さな部類ですが、軽トラックよりも遥かに多くの荷物を積んで走れます。
幅の狭い路地まで入れる車両サイズと多様な荷台の種類を活かして、宅配便の集配業務から一人暮らしの引っ越しまで幅広い職種で採用されています。食料品や雑貨類といった日用品の運搬にも欠かせません。
普通免許で3トントラックは運転できるのか
普通免許の取得時期によっては3トントラックが運転出来る
3トントラックは最大積載量3t~3.9tのトラックを指します。
現行の普通免許で3トントラックの運転することは不可能ですが、平成19年6月1日までに普通免許を取得した人であれば3トントラックの運転が可能です。
平成19年6月2日~平成29年3月11日までに普通免許(5t限定)を取得した人は最大積載量3t未満という区切りがあるため、そのままでは3トントラックの運転はできませんが、限定解除をすれば準中型免許に昇格となり運転可能になります。
3トントラックの用途
3トントラックは2トントラックとほぼ同じ車体サイズでありながら荷台とシャシーを工夫して3トン台の積載を可能にしてあるため、2トントラックでは運びきれない荷物、例えば建築・土木業で扱う重量資材の運搬などに力を発揮します。
また2トントラックをベースに機能を拡張し、保冷機を搭載した宅配便の配送車両にも使われています。
普通免許で4トントラックは運転できるのか
普通免許の取得時期によっては4トントラックが運転出来る
最大積載量が4t以上ある4トントラックは小型トラックの分類には入らず、中型トラックの区分になりますが、平成19年6月1日までに普通免許を取得した人なら一部の4トントラック(車両総重量8t未満、最大積載量5t未満)であれば運転できます。
一部となる理由は、4トンクラスになると荷台拡張性の自由度が高くなり、増トン車を含めると最大積載量8t近いトラックもあるからです。
最大積載量6.5t以上になれば大型免許が必要です。
4トントラックの用途
個人宅や事業所向けの配達が中心だった3トンまでのトラックと異なり、4トントラックは近場から中距離輸送まで担う活動半径の広さが持ち味です。
4トントラックでは側面が大きく開くウイング車の仕様も用意され、製造拠点から物品倉庫への運び込み等、商工業あらゆる業種の商品や資材配送など幅広い用途で活躍しています。
普通免許で小型特殊自動車は運転できるのか
小型特殊自動車は、農耕用のトラクターやフォークリフト、農薬散布車、小型の除雪車などが属する全長4,700mm以下、幅1,700mm以下、高さ2,000mm以下で時速15kmを超えない車両です。
小型特殊自動車の運転には小型特殊自動車免許が必要ですが、普通免許がその上位免許に相当するため、普通免許で小型特殊自動車の運転ができます。
ただし、上記の車両寸法および速度を超える車両については新小型特殊自動車に分類されるため普通免許では運転できず、大型特殊自動車免許が必要になります。
小型特殊自動車免許の取得者に許可されているのは、あくまで小型特殊自動車の『運転』に限られる点には注意しましょう。
実際に『作業』を行うには資格や講習受講が必要なものもあります。例えばフォークリフトを使った1t以上の荷積み作業にはフォークリフト技能講習を、除雪車での作業であれば技能及び除雪講習を受講します。
普通免許で運転できるトラックの種類(車種)
現在発売されているトラックの中で、現行の普通免許で確実に運転が可能なのは下表の1トン~1.5トンクラスです。
メーカー | 車種名 | 車両総重量 | 最大積載量 | 特徴 |
いすゞ | エルフ100 | 3,180kg | – | アトラスF24がベースでキャンターガッツとは姉妹車。2019年以降はガソリンエンジンのみ |
トヨタ | ダイナトラック | 3,135kg | 1,200kg | 『1.0ton』シリーズとして最大積載量1t~1.5tで展開。ガソリン・ディーゼルの選択可 |
マツダ | ボンゴトラック | 2,570kg | 1,150kg | 使い勝手の良い荷台と多彩な収納スペースが魅力 |
なお、以下の車種も1.5トンクラスですが車両総重量が3.5トンをわずかに超えるため、準中型免許が必要です。日野のデュトロには1トン車の設定自体がないため、普通免許では運転できません。
メーカー | 車種名 | 車両総重量 | 最大積載量 | 特徴 |
マツダ | タイタン | 3,795kg | 1,550kg | パワフルなディーゼルエンジンと先進の安全装備が強み |
三菱ふそう | キャンターガッツ | 3,505kg | 1,500kg | 2012年発売。日産との相互OEMにより実現。旋回半径4.4mの小回りの良さも魅力 |
UD | コンドル | 3,612kg | 1,490kg | 2012年に最大積載量1t車系を改良し、エコカー減税に対応したガソリン車として発売 |
2トントラックに必要な運転免許(平成29年以降)
2トントラックの2tの意味とは
2トントラックとは2t程度の積載量を持つトラックを指す通称です。
よって2トントラックだから最大積載量が2tであるとは限らず、それを超えた荷物を積めるトラックもありますので、普通免許で2トントラックを運転できるかどうかは免許を取得した時期の区分に従います。
一方で4t以上積めるトラックになると中型トラック扱いとなり区別されます。
2トントラックの運転には準中型免許以上が必要
2トントラックを運転するには、現行の普通免許(車両総重量3.5t未満、最大積載量2t未満)では車両総重量・最大積載量ともに条件不足になるので、車両総重量7.5t未満かる最大積載量4.5t未満のトラックが運転可能な準中型免許以上の免許取得が必須といえます。
特に平成29年3月の道路交通法改正は注目が必要です。中型免許と大型免許の条件には変更が加えられなかったのに対し、準中型免許の新設で普通免許の重量区分が更に押し下げられたからです。
特にこれから物流の仕事に就くために運転免許の取得を検討している人は『トラックに乗るなら準中型免許以上』と覚えておきましょう。
普通免許の限定付き(限定解除)とは
普通免許の8トン限定とは
平成19年6月1日以前の普通免許取得者は当時の免許条件が引き継がれ、車両総重量8t未満に限り運転できるという意味の中型8トン限定免許保有者となります。
限定解除をすると中型免許(車両総重量11t未満、最大積載量6.5t未満)となります。
限定解除の方法は2通りありますが、いずれも合格後の限定解除手続きは運転免許試験場で行います。
普通免許限定解除の方法 | 費用 |
指定教習所で技能教習を受け、技能審査に合格する | 約10万円(MT) |
運転免許試験場で一発試験を受けて合格する | 2,850円 |
普通免許の5トン限定とは
平成19年6月2日から平成29年3月11日までの間に普通免許を取得した人は、車両総重量5t未満までなら運転できる準中型5トン限定免許の扱いとなります。
限定解除をすれば準中型免許(車両総重量7.5t未満、最大積載量4.5t未満)になります。
限定解除の手続きと方法は8トン限定と同様で、費用については下表のとおりです。
普通免許限定解除の方法 | 費用 |
教習所での技能教習後、技能審査に合格する | 約7万円(MT) |
運転免許試験場で一発試験を受けて合格する | 2,850円 |
普通免許だけでトラックドライバーに応募できるのか
現時点で普通免許しか持っていなくてもトラックドライバーの仕事はあります。
ネット通販の普及で個人向け荷物の取扱量は年々増加傾向にあるため、慢性的なドライバー不足に悩む運送会社が増えています。中型免許や大型免許がなくても軽貨物ドライバーの仕事などで生計を立てている人は大勢居ます。
特に平成29年3月11日までに普通免許を取得した人であれば、既述のとおり現行の2トントラックであれば運転できるため、地場配送や宅配トラックの求人への応募が可能になります。
同日以降に普通免許を取得した人でも軽貨物輸送専門の会社などを選べば、軽ワゴン車や1トントラックを使った仕事が可能です。
上位免許の取得費用に国や会社から補助金が出るなど金銭面でのサポートも充実しつつありますので、募集要項は要チェックです。
普通免許の取得方法
普通免許を取得するための条件
運転免許の取得にはそれに応じた年齢や身体条件を満たす必要があります。
普通免許の取得条件
- 年齢:満18以上。
- 視力:両眼で0.7以上、片眼で0.3以上。ただし片方の視力が0.3未満なら視野が150度以上あること。メガネやコンタクトも使用可。
- 色彩識別:赤色、青色、黄色が識別できること。
- 聴力:10m離れた距離で90デシベルの警報機音が聞こえること(補聴器も可)。日常会話の聞き取りができれば問題ありません。
- 運動能力:ハンドルやブレーキなどの操作を支障なく行える状態であること。義肢装具の使用も認められます。持病のある人は念のため運転適性相談窓口に問い合わせましょう。
なお普通免許を取得後2年経過すると中型免許の受験資格を得ることができます。
普通免許を取得する方法
自動車教習所に通う方法
自動車教習所に通学して普通免許を取得する流れ
- 入校手続き、適性検査
- 学科教習、技能教習
- 仮免許の学科試験、技能試験
- 学科教習、路上での技能教習
- 卒業技能検定
- 運転免許試験場での適性検査、学科試験
- 免許証交付
自動車教習所で普通免許を取得するメリットは、自宅や勤務地から近い施設を選べることです。特に働きながら免許を取るならまとまった休みが取りづらくなるため、帰宅時間や休日を利用しながら教習所に通って取得する人が多いです。
デメリットは合宿や一発試験と比べて費用がかかる点、そして通学を後回しにしていると取得までに時間がかかってしまう点が挙げられます。
教習所に通って免許を取得する方法は、比較的時間の融通が利きやすいですが、積極的に教習予約を入れてなるべく短期間で取得できるよう工夫してみましょう。
合宿免許で取得する方法
合宿免許は自宅から離れた場所でホテルなどに寝泊まりしながら短期集中で免許学習を行う方式です。
合宿で普通免許を取得する流れは教習所とほぼ同じです。合宿先で卒業技能検定まで行うので運転免許試験場での技能試験は免除されます。
合宿免許で取得するメリットは短期間で免許を取得できること、そして教習所に通うよりも割安になることです。
デメリットは最低でも2週間程度フリーになれる時間確保が必要となる点です。ゆえに長期休暇のある学生や求職中の方に最適と言えます。
一発試験で取得する方法
一発試験は独学で技能や学科を習得し、運転免許試験場に出向いて試験を受ける方式です。「一発」とはいえ1日では取得できません。
一発試験で普通免許を取得する流れ
- 適性検査
- 仮免許の学科・技能試験
- 特定教習、路上練習
- 適性検査、本免許の学科・技能試験
- 取得時講習(特定教習を受けてない場合)
- 免許証交付
一発試験のメリットは最小限の費用で済むことですが、一発試験の技能試験は採点が厳しく合格率が低くなります。
デメリットは数回落ちて挫折してしまうリスクがあることです。何度か受験する覚悟を持って望むべきでしょう。
普通免許の取得にかかる費用
教習所に通って普通免許を取得する費用は30万円前後かかります。
合宿で普通免許を取得すると20万円台の前半程度に抑えられますが、卒業シーズンやお盆の期間などは応募者が多く、割高な料金プランしか残っていない場合もあるので、早めに予約を入れるか空いている時期を狙うのがおすすめです。
一発試験で普通免許を取得する費用は合計で26,300円です(東京都の場合、仮免許試験手数料5,500円、本免許試験手数料5,400円、取得時講習受講料15,400円)
普通免許の取得にかかる期間
教習所で普通免許を取得するまでにかかる期間は、スケジュールの都合良く通えても1ヶ月程度かかります。実際の取得には2~3ヶ月かかる人が多いです。
合宿免許の場合の日数は、最短距離で取れるように予めカリキュラムが組まれているため、MT車の普通免許なら16日で取得できます。
一発試験の取得にかかる期間は最短で7日間です。仮免許試験と本免許試験の間に5日間の路上練習期間が設けられているからです。
普通免許で運転出来ないトラックを間違って運転すると
まずは無免許運転と免許条件違反の違いについて説明します。
無免許運転は免許が無い、もしくは免許区分から外れた車両を運転することです。一方、免許条件違反は免許証に記載された条件を満たさず運転した場合に相当します。
例えば現行の普通免許で車両総重量5.5tの中型トラックを運転すると無免許運転ですが、準中型5t限定免許であれば免許条件違反として扱われます。なぜなら限定解除をすれば7.5t未満まで運転できるという『条件』を満たして無いと法的に解釈されるからです。よって同免許で7.5t以上のトラックを運転すれば無免許運転となります。
なお罰則は、無免許運転が違反点数25点と3年以下の懲役または50万円以下の罰金、免許条件違反は違反点数2点と反則金7,000円です。
普通二種免許とは
運転免許には一種と二種の2種類があります。
普通一種自動車免許はいわゆる普通免許と略される一般の自動車免許ですが、普通二種自動車免許は営業目的でお客を乗せる際に必要とされる免許です。普通二種免許を使う具体的な職業には、バスやタクシーの運転手、運転代行業などがあります。
一種と二種で運転できる車両サイズに違いはありませんが、乗客の命を預かる二種免許の取得には旅客輸送に関する知識やスムーズな走行技能が要求されるため、一種の普通免許よりも難易度は上です。
普通二種免許の取得条件は満21歳以上で四輪免許のいずれかを取得して3年以上経過していることです。
普通二種免許を取得する方法は教習所(通学・合宿)および一発試験があります。教習所での取得費用は約20万円です。
小型トラック運転手の仕事と給料
現行の普通免許を取得した場合、運転できる小型トラックは限られてしまいますが、『普通免許可』や『AT可』といったトラックドライバー求人の仕事には応募できます。
小型トラック運転手の求人企業の業種は商業から製造業まで幅広く、仕事内容も雑貨などのカサが大きく軽量な商品を決まった経路で往復配送する仕事や、個人宅やオフィスへの小型家電の配達など、地元に根付いた短距離輸送の求人情報は豊富にあります。
全日本トラック協会の賃金調査によると、小型トラック運転手の給料は月収ベースで約29万円、賞与を含めた年収換算で約383万円となり、7年前よりも1.7%上昇しました。
小型トラック運転手の年収は大型トラックやトレーラー運転手を含めた物流ドライバー全体の平均年収(約450万円)と比べると低いですが、長距離運転は体力的に辛い人や家庭の事情で泊まりの仕事はしたくない人にとっては、日常生活に大きな負担をかけずに続けられます。
シフト制で時間帯の都合をつけやすい仕事が多く、女性ドライバーが活躍する機会も増えています。
普通免許の履歴書への書き方・正式名称
就職や転職の際に必要となるのが履歴書ですが、免許・資格欄には必ず正式名称で記入してください。普通自動車免許の場合は『普通自動車第一種免許 取得』と書きます。
なお、5tないし8t限定免許を持っている人は、取得時こそ普通免許でしたが現在はそれぞれ準中型、中型の限定扱いになるため、以下の書き方を参考にしてください。
- 準中型自動車第一種免許(5t限定)
- 中型自動車第一種免許(8t限定)
なお、免許の取得年月については免許証の左下欄に表示されています。住所の真下に記載された交付日は免許の更新や再発行の度に上書きされていくので、取得年月と混同しないよう注意しましょう。
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