2トントラックの燃費
2トントラックの燃費平均はどのくらい?
”小型トラック”に分類される2トントラックについて、国土交通省が定めた測定方法(JC08モード)で算出した各メーカーの燃費値は10.6~12.8km/l程度、平均すると11.9km/l程度となります。また、この2tトラックの平均燃費は年々良くなってきています。
しかし、一般公道を走ると実燃費は4km/l程度となり、上記の燃費やカタログ燃費と実際の燃費には差があります。
※なお、平成 29 年以降、新しい燃費の表示内容として、WLTCモード燃費が算定されたトラックについてはJC08モードから順次切り替えが進んでいます。
実走行時の燃費は、気象条件、道路渋滞、上り坂、信号待ち、急発進や急停止、積載量が増えること、エアコン使用等が続けばトラックの燃費は悪くなります。
ちなみに2トントラックは高速道路を走行しても、効率的に回転することに得意なガソリンエンジン車と違い、ディーゼルエンジンはパワフルな回転を得意としているため、燃費性能は落ちてしまいます。さらに運転のテクニックも燃費に大きく関係してきます。
燃費値は、消費者が各メーカーの燃費を比較できるようにしているため、国が決めた試験方法に沿って、一定の走行状態で測定しています。そのため、実走行時の燃費と燃費値に差が生じています。
2トントラックのメーカー・車種別の燃費
いすゞの2トントラック:エルフの燃費
ディーゼルエンジン技術に長けているのがいすゞのトラックの特徴で、小回りが効いて燃費が良いのが人気の1つです。
メモリとセンサーを持つインジェクター”自立噴射精度補償技術(i-ART: 燃料噴射量を記憶し、適切な量を自動噴射する機能)”の採用をはじめ、主要コンポーネントを一新し、フルリニューアルした最先端ディーゼル4JZ1エンジンを搭載しています。尿素SCRの採用と合わせ、エンジン本体の燃費性能が大幅に向上しています。
いすゞ:エルフの燃費値は11.8km/lです。
三菱ふそうの2トントラック:キャンターの燃費
三菱ふそうはトラックやバス等の商用車を扱っており、ドイツの自動車会社ダイムラーの子会社です。
燃費性能を高めたエンジンと、デュアルクラッチ式AMT「DUONIC 2.0」に内臓された高効率モーターの2つを最適に制御するハイブリッドシステムを搭載。全車標準装備のISS(アイドリングストップ&スタート)システムの働きにより、圧倒的な低燃費を実現しています。
三菱ふそう:キャンターの燃費値は12.8km/lです。
マツダの2トントラック:タイタンの燃費
マツダは日本以上に欧州での人気が高いメーカーです。タイタンには小型と中型のトラックがあります。
空力性能を追求したコーナーまわりやルーフ形状で、空気抵抗を低減し、燃費を向上させています。また、アイドリングストップ装置「ecostop(エコストップ)」を搭載しています。車両停止時に、パーキングブレーキレバーの操作をすることなく自動でアイドリングストップをしてくれる為、燃費の低減に繋がります。
マツダ:タイタンの燃費値は11.4km/lです。
日野の2トントラック:デュトロハイブリッドの燃費
日野のトラックは、優れた低燃費性で、馬力があり、故障が少ないという点が特徴です。
エネルギーを効率よく利用する為、ハイブリッド専用エンジンとHVモーターの間に設置されたクラッチで、運転に応じて不必要なエネルギーを制御してくれます。
また、ハイブリッド専用メーター表示により、省燃費運転をリアルタイムでドライバーに伝達してくれる為、常に燃費への意識を高めてくれます。
日野:デュトロハイブリッドの燃費値は13.6km/lです。
日産の2トントラック:アトラスの燃費
現在、日産アトラスは自社での製造は行っておらず、全てOEM(委託製造)となっています。
高性能3Lエンジン・4P10搭載。コモンレール式高圧燃料噴射システム等の先進技術を導入した事により、燃費性も向上しています。
日産:アトラスの燃費値は11.8km/lです。
トヨタの2トントラック:ダイナカーゴの燃費
世界でもトップの人気を誇るトヨタ。日野自動車とダイハツ工業の親会社でもあります。
パワーと燃費が高次元で両立しています。ハイブリッド専用ディーゼルエンジンや、主要部品の小型・軽量化によって、ハイレベルな低燃費を達成しています。
トヨタ:ダイナカーゴの燃費値は13.6km/lです。
上記の通り、各メーカーでそれぞれ技術や構造は違うものの、車種別で見ても、燃費にそれほど大きな違いは無い事が分かります。
2トントラックの燃費は4tトラック・大型トラックと比較するとどうか
国土交通省のデータによる2t・4t・10tトラックの燃費値は下記の通りです。
2tトラック
- 車両総重量5t未満、最大積載量が2.0~3.0t未満に分類される小型トラック
- 燃費値は10.6~12.8km/l程度で、平均は約11.9km/l
4tトラック
- 車両総重量8t未満、最大積載量が5t未満に分類される中型トラック
- 燃費値は7.3~8.2km/l程度で、平均は約7.6km/l
10tトラック
- 車両総重量20t未満、最大積載量が10t未満に分類される大型トラック
- 燃費値は4.2~5.0km/l程度で、平均は約4.7km/l
2トントラックを基準に比較すると、車両重量が重くなればなるほど、燃費値は悪くなります。
2トントラックの燃費目安(HVトラック)
2トントラックについて、HV(ハイブリッド)トラックと、ディーゼルトラックの燃費値平均を比較すると、HVトラックは約12.3km/lに対し、ディーゼルトラックは約10.7km/lです。
HVトラックとは、メインのディーゼルエンジンに、電気モーターがサポート役として組み合わされ燃料消費を抑えるために造られたシステムです。
信号待ちの際等、駆動力がそれほど必要ない停止時には、エンジン運転からモーター駆動に切り替え、蓄電エネルギーを発進時の走行エネルギーに変えることにより、トラックの燃費を向上させる仕組みになっています。
発進と停止の回数が多い、街中走行の2トントラックに、HVが多く採用されています。
2トントラックの燃費がよくなる方法
エンジンオイルはまめに交換すると燃費が良くなる
エンジンオイルを適切なタイミングで交換すること事が、燃費の向上に繋がります。オイル交換をせずにトラックに乗り続けると、エンジン内部のピストン等の摩擦による汚れが、さらにエンジンの摩耗を悪化させてしまい、燃費の低下へ繋がります。
エンジンオイルを交換するタイミングとしては、2トントラックであれば、最低15,000km毎を目安にオイル交換をするように心がけると良いです。その際に掛かる費用の相場は、1,500円+作業賃+オイルフィルター交換代です。また、エンジンオイルは酸化する為、1年経ったら交換するように心掛けましょう。
また、エンジンオイルが汚れるとオイルパンの放熱能力を低下させてしまう事から、エンジンオイルを交換しないと燃費の低下に繋がります。
トラックの積載量を減らす
積載量を減らし重量が軽くなる事で燃費が向上します。全日本トラック協会によると、空車時は積載時に比べて燃費が30~40%向上します。
2トントラックのドライバーが積載量を減らす際のポイントは、不必要なローラーコンベアや、スペアタイヤ、タイヤチェーン、工具類等を積まない、という点です。作業内容を確認し、必要に応じて諸機材は小まめに積み下ろしをすると良いでしょう。
低燃費タイヤを買うと燃料代(ガソリン代)が下がる
車は、タイヤと路面との摩擦で走行しますが、その際の転がり抵抗(タイヤが地面を転がり、進行方向と逆向きに生じる抵抗力のこと)が、燃費に影響してきます。
そこで、おすすめなのが低燃費タイヤ(別名:エコタイヤ)です。ノーマルタイヤよりも転がり抵抗を抑えることにより、低燃費走行を実現してくれます。
転がり抵抗性能のグレードは、”AAA、AA、A、B、C”の5段階に分かれており、”AAA、AA、A”が低燃費タイヤの条件となります。
ブリヂストンの公開燃費テスト(タイヤが12本装着される大型トラックにてテスト)によると、ノーマルタイヤと低燃費タイヤとでは、低燃費タイヤの方が8.9%も燃費が向上したというデータが出ています。
仮に”10,000km走行/年、燃費8km/l、ガソリン140円/l、8.9%燃費向上”とすると、
①ノーマルタイヤの場合:10,000km走行/年÷8km/l=1,250リットル*140円=17.5万円。
②低燃費タイヤの場合:10,000km走行/年÷8.712km/l(8.9%向上)≒1,148リットル*140円≒16.1万円。
この事から、低燃費タイヤに変えると、10,000km走行/年で、約1.4万円燃費が抑えられる、と言えます。
15インチのノーマルタイヤの価格帯が1.0~2.0万円/本(1.5万円程度)で、低燃費タイヤの価格帯が1.7~2.1万円/本(1.9万円程度)です。差の4,000円×6本(2トントラック1台当たりの本数)=2.4万円。したがって、2年履けば元が取れるという計算になります。
タイヤの空気圧が減らない様にして燃料代(ガソリン代)を下げる
タイヤの空気圧が低いと、地面との摩擦面が増え、転がり抵抗が上がり、燃費が悪くなってしまいます。空気圧を十分にして、地面との摩擦を減らすことで、燃費を向上させる事ができます。ちなみに2トントラックのタイヤ空気圧は500~600kPa程度です。
タイヤメーカーによると、空気圧が100kPa低下すると、燃費は1.5%程度悪化すると言われています。見た目では、たわみも無く分からない為、定期的なチェックが必要です
また、走行直後のタイヤ内は摩擦で温度が上昇しており、タイヤ内の空気が膨張している為、計測する際は冷えた正常の状態で行なうようにしましょう。
アイドリングをやめて燃料代(ガソリン代)を下げる
アイドリングでの燃料消費量は、1時間当たりのエンジン排気量のおおよそ1/10です。
燃費の消費はエンジンをかけた際に一時的に高くなります。街中走行も多い2トントラックは、ドライバーが信号待ち等でアイドリングストップをして、エンジンを掛け直してしまうと、始動に伴い、かえってガソリンを使ってしまう事になります。
アイドリングが必要な場面は、始動と停止直後の数分間だけです。荷待ちや休憩時はアイドリングストップをして、燃料代を抑えましょう。
急発進・急加速とスピードに注意すると燃費が改善する
2トントラックは小型とはいうものの、その大きな車体を動かす為にかなりの動力が働いています。言い方を変えると、ドライバーの運転の仕方次第で燃費が大きく改善されます。
信号待ちで止まった状態からの急発進や、急加速による追い越し等、燃費を悪くさせる原因となります。緩やかに発進し、十分な車間を取って急ブレーキをかけないように運転する事が燃費の向上には効果的です。又、エンジンブレーキを多用して止まる事で、燃費の向上に繋がります。
トラックにとって一番経済的な速度で運転すると燃費が改善する
トラックにとって最も燃費メリットがある速度は、
- 一般道路では時速40~50キロ
- 高速道路では時速80キロ
とされているため、このスピードを維持することが経済的です。また、時速100キロでのドライブを時速80キロにすることで燃費が10~30%向上するとされています。
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