トラックの最大積載量と車両総重量
最大積載量とは
最大積載量とはトラックに積載する荷物の積載可能な量の最大値のことです。この最大積載量はトラックごとに異なり、車両重量と車両総重量などの兼ね合いによって決まります。
実際に、積荷をトラックに積載できる重さは最大でどのくらいまで積めるのかというのは
最大積載量=車両総重量―(乗車定員×55kg)―車両重量
の計算式で求めることができます。
例えば、大型10トントラックの重量を10トンと仮定して当てはめて考えると、『20トン(車両総重量)ー10トン(車両重量)=10トン(最大積載量)』とになり、10トンまでの荷物を積むことができると計算できます。
一般的に、
- 小型トラックの最大積載量は2トン以下
- 中型4tトラックの最大積載量は4トン程度
- 大型トラックの最大積載量は10トン程度
を目安に考えておくとよいでしょう。
また、トラックは車輪や車軸にかかる重さにも制限があり、
- 軸重(車軸1本に対しての重量)はそれぞれにかかる重さが最大10トンまで
- 輪荷重(車輪1つに対しての重量の最大値)はそれぞれにかかる重さが最大5トンまで
- かじ取りに関して車輪荷重割合は積載及び空車の状態において20%以上
とされています。
車両総重量とは
車両総重量とは、トラックの車両重量である冷却水(規定値)、エンジンオイル(規定値)、燃料(ガソリンが満タンの状態)、バッテリー、キャブ、シャーシの重さに加えて、スペアタイヤ、乗車定員、最大積載量を加えた重さのことです。
車両総重量の計算式
車両総重量=車両重量+最大積載量+(乗車定員数×55kg)
車両総重量は道路運送車両法の改正移行、トラック単体での大型貨物自動車の車両総重量の制限が最大20トンから緩和され、車両全長と軸距離に合わせて最大25トンまでとなりました。これは過積載によって死亡事故が多発したため、積載量の取り締まりを強化する代わりに積載量の上限を緩和することとなったのです。
また車両総重量は、公共の橋梁や道路をトラックの重さから守るために設定された基準となっています。橋梁や道路は設計する段階から一定の重量に耐えうるように計算されており、これを超える重量の負荷がかかると、ダメージを与えるだけでなく破損させてしまう恐れもあります。
そのため、安全に通行するのはもちろんのこと、破損の修繕コストの点からも、車両総重量は大きな役割を果たしています。
軸と輪荷重とは
トラックの左右のタイヤをつなぐ軸が車軸、車軸に対してかかる荷重が軸重です。車軸には駆動軸と呼ばれる軸があり、けん引能力や走行性能に大きく影響します。
- 駆動輪とは駆動軸についているタイヤを指し、数が多いほど駆動力は向上します。
- 輪荷重とは車輪1つずつにかかる荷重を指し、軸重を全輪数で割ることで算出できます。
道路運送車両法によってそれぞれの車輪や車軸にかかる重さは決められており、
- 車軸1本に対しての重量である『軸重』は10トンまで
- 車輪1つに対しての重量である『輪荷重』は5トンまで
とされています。
車輪や車軸のルールに違反してしまうと軸重超過で違反点数の対象となります。仮に車両総重量が規定内だとしても1本の軸重ごとの重さが超えていると違反になります。
車両制限令において違反時の違反点数は車軸1本ごとに加算され、軸重が10.01~15トンの場合は3点、15.01トン以上の場合は15点が付与されます。
現地で取り締まりにあった場合は措置命令書をその場で交付され、高速道路会社より会社に電話連絡されます。自動計測の場合は、後日トラックの車両番号から所有者に対して、措置命令書と指導警告書が送付されます。
最遠軸距とは
自動車の一番前にある車軸の中心から、一番後ろの車軸の中心までをつないだ水平距離のことを最遠軸距といいます。
トラックには最遠軸距(ホイールベース)に対しての最大積載量の決まりがあり、背景には橋梁や道路に集中的な負荷がかかることの回避があります。
トラックのトン数(何トン)の意味とは
トン数が目安に過ぎない理由
〇tトラックのトン数を最大積載量と誤解しているケースがよく見られます。例えば『4トントラックに積載可能な荷物は4トンまで』という誤解ですが、実際に4トンの積荷を積載すると過積載になることもあります。
こうしたトン数の誤解が存在する背景として、昔は4トントラックが中型トラックと呼ばれ、4トンの荷物を積めるトラックが多かったという事情があります。しかし昨今では、排ガス規制対応装置や追突防止装置といった様々な車両の追加装備で車両重量が増えたために積載可能な荷物量が減り、4トンの積載が出来ないトラックが増えたのです。
一般的に車両総重量は道路交通法により決められており、
- 4~5トン程度までの車両総重量を持つものは小型トラック
- 8トン未満(2007年より後の場合では11トン未満)が中型トラック
- 大型トラックと呼ばれているものが25トンまで
と区分されています。そしてそれぞれの区分の中で代表的なトラックが、
- 小型トラックでは2トントラック
- 中型トラックでは4トントラック
- 大型トラックでは10トントラック
というだけであり、OOトントラックというのは積める荷物の重さを表しているわけではないのです。実際にトラックに荷物の重さは何トンまで積載できるか(最大積載量)は、冒頭に説明したように、乗車定員、車両重量(架装・クレーン含む)、車両総重量で変わります。
道路運送車両法の区分とトラックメーカーの区分
トラックはサイズや重量などで分類されており、国土交通省による『道路運送車両法による区分』、『高速道での区分』、警察庁が管轄する交通安全上の観点から規定を定めている『道路交通法による区分』、『トラックメーカーによる区分』があります。
道路運送車両法の区分
道路運送車両法の区分は車輪数やエンジンの総排気量(cc)などで分類され、トラックは主に普通自動車、小型自動車、軽自動車の3つに区分されます。
車両区分 | 該当車両 |
軽自動車 | 総排気量660cc以下、全高2m、全幅1.48m、全長3.4m以下の自動車 |
小型自動車 | 総排気量2000cc以下(ディーゼル車を除く)、全高2m、全幅1.48m、全長4.7m以下の自動車 |
普通自動車 | 大型・小型特殊自動車車両、小型・軽自動車を除く車両、トラック、3ナンバーの乗用車など |
高速道での区分
高速道路の料金の基準になる車両区分は最大積載量やトラックの構造などで分類されます。小型トラックはボディの寸法次第で道路運送車両法で区分される普通自動車と中型自動車に該当するものがあるため、普通自動車には1ナンバー、小型自動車には4ナンバーのナンバープレートが交付されます。
車両区分 | 該当車両 |
普通車 |
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中型車 |
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大型車 |
|
特大車 |
|
トラックメーカーの区分
トラックメーカーによる区分はトラックの基準である標準積載量がベースとなっており、
- 大型トラックに当てはまる車両のことを10トントラック
- 中型トラックに当てはまる車両のことを4トントラック
- 小型トラックに当てはまる車両のことを2トン・3トントラック
として区分けしています。
4トン以上積める/積めない4トントラックとは
前に述べたとおり、中型トラックに区分される4トントラックは必ずしも積荷を4トン積載できるわけではなく、荷台などの架装や特殊な車両装置(排ガス規制対応の装置や追突防止装置など)など車重次第で3トン程度しか積載できない場合もあります。
しかし道路交通法が2007年(平成19年)に改正されたことで、かつては8トン未満に定められていた中型トラックの車両総重量が11トン未満まで引き上げられました。これによりボディは4トントラックのままでフレームや車軸に手を加える増トンが可能となり、現時点での中型トラックでは、積荷を4トン以上積載することが可能となった8トン車や6.5トン車と呼ばれるものも製造されています。
もちろん8tや6tに4トントラックという名称をつけること自体に違和感はありますが、ここでは4トンを中型トラックと読み替えるとわかりやすいです。
免許証のトン数と車検証の見方
免許証のトン数の見方と乗れるトラック
免許証において、普通免許の取得時期によって運転できる最大積載量や車両総重量の上限は変わります。
- 2007年6月1日以前に取得した場合、『中型免許(8t)限定』となり、免許証には『中型車は中型(8t)に限る』と記載されており、最大積載量が5トン未満、車両総重量が8トン未満まで運転することができます。
- 2007年6月2日から2017年3月11日までに取得した場合、準中型免許となり、免許証には『運転できる準中型車は準中型車(5トン)に限る』と記載されており、最大積載量が3トン未満かつ車両総重量が5トン未満まで運転することができます。これは中型免許が車両総重量が5トン以上11トン未満として新設されたためです。
- 2017年3月12日以降に取得した場合は現行の普通免許となり、最大積載量が2トン未満、車両総重量が3.5トン未満まで運転することができます。
車両総重量の確認方法
車検証では、車両総重量、車両重量、乗車定員を確認することができます。実際の記載では『車名』→『乗車定員』→『車両重量』→『車両総重量』の順番で一列になっています。さらに、車両重量と車両総重量の下には、軸一つずつの軸重も書かれています。
トラックの最大積載量や車両総重量が税金に与える影響
トラックを所持しているだけでかかる税金には自動車重量税と自動車税(種別割)があります。
- 自動車税は毎年4月1日に自動車を所有している人に対し課税される税金
- 自動車重量税は車検時や新車登録時に課税される税金
まず、自動車重量税は、車両総重量や車両重量、自動車の区分、経過年数に応じて課税される税金です。ただし車両重量によって税額が変わるのは車検証の用途が『乗用』となっている乗用車が対象であり、車検証の用途が『特種』『乗合』『貨物』となっているトラックは車両総重量によって金額が変わります。金額は車両の重さによって異なり、車両総重量0.5トンごとに金額が上がります。
次に自動車税の金額は最大積載量と比例関係になっていて、最大積載量が大きいほど税金額も高くなります。
~1トンまで | ~2トンまで | ~3トンまで | ~ | ~20トンまで | ~21トンまで |
6,500円 | 9,000円 | 11,200円 | ~ | 85,900円 | 90,600円 |
※21トン以上は1トンごとに4,700円加算
過積載
過積載とは
積載量は道路運送車両法で定められています。これに対して、トラックやダンプなど貨物自動車の荷台部分に積荷を最大積載量以上の重さに積載した状態で走る行為を『過積載』と言います。
過積載は道路構造や道路路面に損傷を与え、振動や騒音による交通公害を及ぼす新交通三悪の1つになり、国土交通省の定める罰則の対象となります。
過積載が悪質な場合は、初めて過積載運行で違反を切られた場合でも車両使用停止処分や事業許可の取り消し処分となり、もし再違反をした場合では事業許可取り消しと車両停止期間を大幅に延長など、より厳しい処分が下されます。
それでも過積載がなくならない理由として、荷主側によるコスト削減が影響しています。運送会社側は荷主に運送を低コストで依頼されても、値引きを断ると仕事自体がなくなる可能性があり、ほとんど報酬のない依頼を受けざるを得ません。その結果、少しでも利益を出すために上限以上の荷物を積載するという負のスパイラルが生まれてしまうのです。
過積載の罰則
走行時に過積載状態で交通違反の取り締まりをされた場合、過積載の罰則は車両の大きさや超過した荷物の重さ等によって、違反点数その他の反則金や罰則などが異なってきます。特に大型・中型の車両の過積載は、道路を傷つけてしまったり、交通事故に繋がったりしてしまうため、罰則が厳しく設定されています。
中型・大型のトラックによる過積載の比率が10割以上の場合
- 反則金:なし
- 違反点数:6点
- 罰則:6カ月以内の懲役または10万円以下の罰金
中型・大型のトラックによる過積載の比率が5割以上であり10割未満の場合
- 反則金:4万円
- 違反点数:3点
中型・大型のトラックによる過積載の比率が5割未満の場合
- 反則金:3万円
- 違反点数:2点
積載量が最大値の2倍以上をオーバーした積荷を積んだドライバーに対しては、関係法令の改正により即時告発の対象となるよう2015年から実施されており、道路法102条(無許可)により100万円以下の罰金刑になることもあります。
小型トラック(2トン/3トン)の一般的な最大積載量
小型トラックとは
トラックの規格の中で1トン、1.5トン、2トン、3トンなどのサイズのトラックは小型トラックにあたります。ただ小型トラックの分類の仕方としては、道路運送車両法の保安基準とトラックメーカーの区分で異なります。
トラックメーカーの区分による小型トラックと最大積載量
積載量に応じて区分されており、標準積載量が4トン未満のトラックを小型トラック、4トン以上の場合を大型トラックまたは中型トラックに区分します。
道路運送車両法の保安基準における車両区分による小型トラックと最大積載量
- 全高:2m以内
- 全幅:1.7m以内
- 全長:4.7m以内
- 最大積載量:3トン以内
- 車両総重量:5トン以内
また、一部の小型トラックは普通免許で運転することが出来ません。平成29年3月12日以降に普通免許を取得した場合は、最大積載量2トン未満、車両総重量3.5トン未満と定められており、平ボディなどの車両重量が軽いものは運転可能ですが、バンには車両総重量が3.5トンを超えてしまう形状の車両があるため運転できないものもあります。
小型平ボディの一般的な最大積載量
道路交通法や道路運送車両法が定めるトラックのサイズや重量規定は平ボディの小型トラックも対象となり、最大積載量2トン~3トン以下、車両総重量5トン以下とされます。また道路運送車両法において、小型トラックは小型自動車と同じサイズで定められています。
トラックメーカーの区分では、小型トラックに分類される車両は4トン未満の荷物を積載できるトラックが該当することになっていますが、これは免許制度改訂前までは普通免許で4トントラックまで運転できたことに由来しています。
免許制度改定後の現在では、普通免許で運転できるトラックのサイズに焦点が当てられ、最大積載量が3トン以下で、サイズは小型トラックの域をオーバーしたものも増えています。
小型バンボディの一般的な最大積載量
小型トラックのバンボディは最大積載量が2パターンあり、中型限定免許や旧普通免許に対応している5トン未満のものと、普通免許に対応している3トン未満のものに分かれています。
また小型トラックには骨組みにラダーフレームが使われ、さまざまなタイプに架装できる構造のため、バンボディや平ボディなど用途に合わせて架装ができます。
さらに小型バンでは、トラック初心者にも運転がしやすいように、トランスミッションがATに設定されていることも多いので、使い勝手がよくルート配送など幅広い業種で活用されています。
小型ダンプの一般的な最大積載量
小型トラックに区分される小型ダンプは、2~3トン程度の積載量となっています。
ダンプという名前は、荷台を傾けることで荷物を降ろすことができたため、ドサッと降ろすという意味の英単語である『dump』が由来になっているのです。この小型ダンプが車両に積載して運ぶものは、産業廃棄物や土砂などがメインになります。
小型ダンプは種類が多く色々なトラックのメーカーが商品を出していますが、これは場所を選ばず使い勝手が良いうえに、価格も安いから販売しやすいという背景があります。
中型トラック(4トン)の一般的な最大積載量
中型トラックとは
トラックの規格の中で、中型トラックはよく別名称で4トントラックとも呼ばれます。
繰り返しになりますが、4トントラックで積載可能な荷物(最大積載量)は目安として4トン程度であって、必ずしも4トン積載できるわけではない点には注意してください。
テールゲートやクレーンなどが車体に架装されれば車両重量が重くなり積載量が減少します。また、4トントラックという呼び名を中型トラックという意味で使っているのであれば6トン車や8トン車でなら4トン以上の積載も可能です。(中型トラックの車両総重量が2007年道路交通法改正で11トン未満まで増えたため)。
現行の道路交通法での規定は以下のようになります。
中型自動車 | 車両総重量7.5トン以上11トン未満、または最大積載量4.5トン以上6.5トン未満の自動車、乗車定員11人以上30人未満の自動車 |
準中型自動車 | 車両総重量3.5トン以上7.5トン未満、または最大積載量2トン以上4.5トン未満の自動車、乗車定員11人未満の自動車 |
中型平ボディの一般的な最大積載量
平ボディ(カーゴ)タイプの中型トラックは4トン程度の最大積載量となっています。
普通免許の取得時期が道路交通法改正をした2007年以前であれば8トン限定の免許ですので、最大積載量5トン未満、車両総重量8トン未満までの車両を運転できます。
また、最大積載量が5トン未満、つまり4.9トンまでだったことから、こうしたトラックが4トン車と呼ばれていました。
中型バンボディの一般的な最大積載量
中型トラックに区分されるボディタイプのバンボディは、4トン程度の最大積載量となっています。ただバンボディは箱型になっており、平ボディに比べ重量が重い分、4トン以下の積載量になります。
また、箱型の形状のため濡れてはいけないものを運ぶことが多く、主な走行用途としては中距離配送で用いられます。
中型ダンプの一般的な最大積載量
中型のダンプトラックは、別名で4トンダンプと言われたりもします。この名前は別の中型トラック同様に最大積載量が起源となっており荷物を4トン程度まで積めるところからきています。
そして、中型のダンプトラックは使い勝手がよく、土木工事や道路工事などさまざまな場面で活用されています。
増トントラック(6トン/8トン)の一般的な最大積載量
増トントラックとは
トラックに載せる積載量を増やして積荷をたくさん積めるようにした中型トラックのことを総称して増トントラックといいます。
もともと中型トラックは最大積載量が4トン程度なのですが、シャフトなどを改造・強化することによって積載量を増やすことに成功し、8トンまで積載可能な車両であったり、少し小さいもので6.5トンまで積載可能な車両などがでています。
この増トンの作業を施したトラックは大型の車両を買うよりも安く、積載量の兼ね合いで自動車税などの税金を安くできるというメリットもあります。
ただ増トントラックで注意すべき点としては、積載量次第では大型車に区分されるため、大型免許が必要になります。
増トン平ボディの一般的な最大積載量
増トントラックの平ボディ(カーゴ)の最大積載量は元々のサイズにより変化し、4トントラックなら6.5トンに、6トントラックなら8トンになることが一般的です。
そのため増トントラックは、大型トラックは必要ないけど4トントラックでは効率が悪いという時に選択されることが多く、維持費に関して言えば大型トラックよりも安価になります。
また増トンをしているトラックは、トラックの購入時に大型トラックを買う時よりも購入価格を抑えられるので、荷物は増やしたいが費用は抑えたいというときに最適と言えます。
増トンバンボディの一般的な最大積載量
増トントラックの中型バンボディは、中型トラックの規格の範囲で車両総重量を増やす事によってトラックに積める最大積載量を増加させることが可能です。
ただ、形状の中において最大積載量のベースとなるのが平ボディタイプで、バンタイプ、アオリが深いタイプ、ウイングタイプなどは架装の重さが影響することで車重が重くなり、最大積載量が減少します。
その対策として架装メーカーは、軽量化できるアルミ製など軽いものを使用することで最大積載量に影響がでないよう工夫しています。特にパワーリフトやウイングなどの架装は重いので、最大積載量がより少なくなってしまうため注意しましょう。
増トンダンプの一般的な最大積載量
増トントラックにおいて増トンダンプの値段は大型ダンプに比べて安いため、価格的に大型ダンプを買うのが困難な時に購入されており、7.5トン程度の積載を上限とした最大積載量が決められています。
各メーカーごとに増トンダンプの車両を比較すると、サイズの大きなもので7.5トン程度の積載量となりますが、車両ごとに荷台の大きさや寸法が違うため、中には1㎥程度も荷台の容量が違うときがあるので、用途に合わせて車両を選びましょう。
また増トンダンプで必要不可欠なのは大型免許になります。中型免許や普通免許で運転すると違反点数が12点付加されてしまうので気を付ける必要があると言えます。
大型トラック(10トン)の一般的な最大積載量
大型トラックとは
大型トラックとは、最大積載量が6.5トン以上または車両総重量が11トン以上のトラックをと言います。
これだけ見ると大型トラックに上限は無いように見えますが、道路運送車両法により寸法が決められています。実際に大型トラックは道路運送車両法では普通自動車として扱われており、規格は高さ2メートル以上、車幅1.7メートル以上、全長4.7メートル以上となっています。
また道路法では一般公道を走るトラックの最大サイズについて、高さ3.8メートル以下(道路管理者指定道路は4.1メートル以下)、車幅2.5メートル以下、長さ12メートル以下(フルトレーラー・セミトレーラーの場合で異なり、トレーラーがフルの場合18メートル以下、トレーラーがセミの場合16.5メートル以下となります)、と定められている点に注意が必要です。
また、車両総重量にも決まりがあるので積載量を考える必要があります。積込可能な最大積載量は乗車する人数(1人55kgとする)と車両重量を足したものを車両総重量から引くことで求められますが、普通自動車については20トン以下(ただし道路管理指定道路は25トン以下)となっています。
なお、トレーラーにおいては一般道路の場合が27トン以下、高速道路の場合36トン以下となっています。
大型(10トン)バンボディの一般的な最大積載量
大型トラックの種類におけるバンボディは、ウイング、冷凍車、冷蔵車などが多く、長距離の運送に利用されます。
積載可能な重さは、積載に不可欠な架装の重さを最大積載量から引いて計算します。その計算によって実際に荷台にどれだけの重量のものを積めるのかが分かるのです。
例で言うと積載量を最大で9トン積める場合の計算式は、パワーゲートなどの架装や、パネルの部分などの車両重量に該当する部分の重量が3トンだとすると、最大積載量は『9-3=6』となり、実際に積載可能なのは6トンとなります。
大型(10トン)ダンプの一般的な最大積載量
大型ダンプの最大積載量は平均的なもので大体10トン近くあり、トラックの区分では10トン車に分類されます。
車両総重量は、メーカー各社の数値の平均が20トン程度となっているので、そこから車重を引くことで最大積載量を求めることができます。実際に20トン以上あるものを除いては、最大積載量はほとんどが9トンくらいです。
大型(10トン)トレーラーの一般的な最大積載量
特殊な車両に位置する大型トレーラーは、重量がかさむものや長尺物を運ぶのに適しています。そのため走行する際には、国土交通省によって決められている特殊車両の通行許可を道路管理者から取得しなければなりません。
またトレーラーの積載量は、バラ積み緩和や単体物許可などの条件により変化し、総重量は28トンまでとなっています。そして総重量から計算するとトレーラーの最大積載量は約20トンといえます。
バラ積み緩和がどういうものかと言うと、鉄鋼系の積荷や木材などの積荷では、一度にいくつのもの個数運ぶため、軸1つに対しての加重を減らすために台車に取り付ける軸の本数を多くすることで、36トン以下なら車両の総重量を変更することができるといったものになります。そうすることで28トン程度まで積載量の最大値を変えることができるので、ほとんどのトレーラーが取り入れています。
また単体物許可という制度があり、これは分割できないような積荷を運ぶ際に許可され、10トンという重さであるトレーラーの軸重の基準を超過している状態でも走行できます。
ユニック車の一般的な最大積載量
クレーンを架装したトラックをユニックといいます。大型トラック・中型トラック・小型トラックの全てにおいて使われており、建築資材などの重量のある積荷を荷台に積むことができます。
公道を走行する際には、小型・中型・大型トラックに合わせて、普通免許・中型免許・大型免許が必要であり、さらにクレーンを操作する場合には、玉掛けなどの資格や運転士免許、クレーンの特別教育が必要となります。
ユニックはクレーンが荷台とキャビンの間に架装しているため、トラックの最大積載量から架装しているクレーンの数値を引いて最大積載量を計算しなければなりません。
実際に4トンユニック車で考えると最大積載量は3トンくらいになります。(クレーンの重量は平均して1トンくらいなので、計算して積載できる最大値を求めると4トン-1トンとあなる。)
最大積載量の変更方法(増トン/減トンの方法)
増トン/減トンとは
トラックには、改造や修理によって最大積載量を増やす方法や減らす方法が存在します。
最大積載量を増やすことを増トンと呼び、主に中型トラックでおこなわれます。特に4トントラックが用いられ、フレームや車軸を強化することで積載量の最大値が4トンのトラックを6トンに、または6トンのトラックを8トンに増やすことができます。ただ、それぞれのタイヤにかかる重量である輪荷重は5トンを超えてはならないと定められているので、増トンする際には注意が必要です。
それとは反対に最大積載量を減らすことを減トンと呼び、おもりで前軸への荷重を増やしたり、フロントバンパーを重量のあるものに変えたりして減トンをおこなうのですが、減トンさせる重量は2トンが目安にされています。
元を言えばトラックの車両総重量は8トン未満とされていましたが、2007年の道路交通法改正によって、4トン車の車両総重量が11トン未満に引き上げられ増トンができるようになったのです。また、それによって増トン車のニーズが高まり、メーカー各社は増トントラックを特別仕様車として生産を増加する傾向にあります。
増トン/減トンのメリット
トラックを増トンする主な理由として一番大きなメリットは最大積載量が増えることです。さらに車両価格も大型トラックに比べて安く購入できることも魅力です。
また大型トラックに比べコンパクトで使い勝手も良く、さらに使用部品のベースは4トントラックに共用できるものが多いので維持費用などのコスト面を抑えることもできます。
また、減トンをおこなう上でのメリットは、自賠責保険や自動車税を安く抑えることができる点です。トラックの積載量にゆとりがある場合には、減トンして費用を抑えることも可能です。
増トン/減トンの手続き
増トンや減トンをした際、構造に大きく変更があった場合には、『構造変更手続き』を国土交通省の陸運支局にておこない、再登録する必要があります。
また意図的な減トンであっても違法改造にはなりませんが、この構造変更手続きをせずにトラックの改造をした場合には違法改造車とみなされ検挙されてしまうので注意が必要です。
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