トラックの運転に必要な免許は、取得時期やトラックの種類によって異なります。今回はそんな中でも4t、8t、10tトラックの3つに絞って解説していきます。
トラックの車両総重量とは
車両総重量とは、車両重量+乗車定員×55kg+最大積載量、となっています。なお、55kgの意味は乗員一人あたりの体重とされています。
名前や見た目から、車本体の重さや載せられる荷物の量が違うということは、あまり詳しくなくてもすぐにわかると思います。なお、4tというときのトン数はというのは最大積載量です。8tや10tなどにおいてもそうです。つまり、免許に記されている重さは車両総重量ですが、一般的な〇tは最大積載量ということです。
4トントラック(中型トラック)の運転に必要な免許
4トントラックとは最大積載量5t未満、車両総重量8t未満のトラックです。このトラックは旧型普通免許(2007年6月1日以前)か中型免許で乗ることができます。
なお旧型は、最大積載量5t未満、車両総重量8t未満となっています。ここがややこしいのですが、免許に記されている8tとは車両総重量のことです。
中型免許の取得
現在は限定解除により、中型免許と同じものに乗ることが可能です。あらかじめ予約をしてから、試験場に出向き技能試験にて合格(一発試験、飛び込みとも)か教習所で技能講習を受けることで解除できます。技能講習は最低5時限、ATのみなら最低9時限受ければ取れます。安く済むのは試験、確実に合格したいなら教習所です。
中型免許を持っていれば、最大積載量6.5t未満、車両総重量11t未満のものが運転可能です。取得するためには、普通免許を取って2年以上であることが条件です。
定員も29人以下となるため、4tトラックだけでなく、マイクロバスなど選択肢が一気に広がります。大人数の旅行の時などに、マイクロバスや大きめのキャンピングカーを運転できます!お客様を乗せる場合は第二種が必要です。取得条件は、普通免許を取得して二年以上、20歳以上です。さらに、普通免許にはなかった検査も追加され、視力などの合格基準も厳しくなります。また、大型やけん引、第二種も同じです。
中型免許取得に必要な視力検査内容
求められる視力が、両目0.8、片目それぞれ0.5以上です。コンタクトを使用しているのであれば数カ月ごとに検査をするので、現時点の視力を把握しやすいでしょう。裸眼や眼鏡を使用している人は、見にくいと思ったら検査しておくことをおすすめします。
そして、深視力を3回検査して平均誤差が2センチ以内であること。深視力とは、物の遠近や立体感、奥行きを認識する能力です。検査も普段私たちが受けているような視力検査(Cに見えるアレ)とはまた違います。検査方法は「三桿法」と呼ばれる方法です。検査する機械の中をのぞくと棒が3本並んでいるので、その3本の棒が1列に並ぶようにします。左右の棒は動きませんが、中央の棒が手前や奥に動くので1列になる時にスイッチを押して止めます。この誤差が3回検査して平均2センチ以内なら合格です。
準中型免許とは
準中型免許では2tや一部を除く3tトラックが運転可能です。最大積載量4.5t未満、車両総重量7.5t未満であり、4tトラックは範囲外です。中型免許の場合、普通免許を取得して二年以上、当然20歳以上であることが条件ですが、準中型は18歳から取れます。つまり、高校卒業してすぐに小型トラックを運転できます!高校卒業後、就職する、家の仕事を手伝うという人におすすめです。
準中型免許では4tトラックには乗れない
準中型免許については、最大積載量4.5t未満、車両総重量7.5t未満となり、4tトラックに乗ることはできません。ですが、18歳から取れ、2、3tの小型トラックのほとんどを運転できるようになっています。仕様により乗ることができるもの、できないものがあるので、無免許とならぬようご注意ください。
農業用に中型4トントラックが使われることもあるので注意
農作業に軽トラではなく、中型を使う人も見かけます。ほかにも、運送会社のように、多くの荷物を載せないような仕事で使うことも多いです。現場で使用する道具や材料を運ぶ、取引先に納品に行くという工事や製造等の仕事から、趣味で荒れた所を走るためなど仕事以外でも使われることもあります。
8トントラック(増トントラック)の運転に必要な免許
8トントラック(増トントラック)は最大積載量8t前後、車両総重量13~15t前後(平ボディ基準)が対象です。増トントラックは、中型と大きさはあまり変わらないものの、積載量が増えているものです。ほかには6tもあります。
8トンの運転は中型免許ではダメ
そのため、8t限定では乗れません。前述の通り、免許の8tとは車両総重量であり、実質4tトラックだからです。中型免許でも乗ることはできず、大型免許が必須です。
大型ほど維持費もかからず車自体の価格も安く、中型よりも荷物を運びたいとの要望に見事に応えてくれます。いつもより多くの材料や道具を運びたい現場などにピッタリでしょう。
大型免許の取得
最大積載量6.5t以上、車両総重量11t以上です。定員は30人以上と、私の小学校の時のクラス分の人数です。教室を見渡す人数。すごい!大型貨物自動車のドライバーは給料も高い仕事が多いです。
10tトラックなど、ほとんどの車を運転できますが、大型特殊とはまた別となります。大型特殊自動車は運転できませんが、小型特殊自動車なら可能です。取得するには、ほかの免許を取得して三年以上、21歳以上であることが条件です。
10トントラック(大型トラック)の運転に必要な免許
10トントラック(大型トラック)は最大積載量6.5t、車両総重量11t以上が対象です。もはや上限がありません。が、道路を走るためにも、制限はあります。
大型トラックの運転には大型免許の取得が必要
運転するために必要な大型免許は、視力などの検査も厳しくなり、またその種類も増えます。信号機の色をきちんと認識しているか、深視力検査という物体や奥行きなどを把握できるかというものがあります。また、普通・中型・大型特殊を取得して通算三年以上となっていることが条件です。検査に関しては中型と内容、クリア基準は同じになります。それほど運転技術や安全が問われるものでもあります。
大型特殊と大型免許を勘違いしないように
ちなみに、大型特殊と大型は別です。大型特殊を必要とするものには、クレーン車やロードローラー等、工事現場で使われるような車が多いです。その性質上、運送会社など荷物を運ぶ専門の仕事で使われることがほとんどです。長距離の運送があり、給料もほかの車両と比べ高めとなっています。
4t、8t、10tのうち運転できると便利なトラックは?
最も取得しやすく、人によってはあらためて免許を取る必要がないのが4tトラックでおすすめです。
さまざまな仕事で利用されており、乗る機会も多くなるのではないでしょうか。特に、現場仕事や多くの部品を納品するような会社では、代わりに運転してくれと言われるようなこともあるかもしれません。そんな時に備えて持っておくと良いでしょう。また、そのように免許が必要となる会社は、必須となっている所もあります。アウトドアや旅行などの時、マイクロバスや大きいキャンピングカーを自分で運転できるようになるので、大人数で出掛ける時にも困りません!トラックの運転手でなくとも持っておくと便利なものです。
仕事や趣味で走りやすい4t、中型と大型のいいとこ取りの8t、積載量がダントツで多く給料も高い10t。スペックは違えど、三車とも乗用車よりも多くの荷物を運べる便利な車です。その便利さ故に多種多様な仕事に利用することや就職もしやすくなるので、免許を取ろうか迷っている人は一度挑戦してみるのはどうでしょうか。
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