高所作業車とは地上から届かない高所で作業をするために開発された車で、ブームと呼ばれる伸縮性のアームの先端に、人が乗ることができるカゴ状の装置が取り付けられています。1965年に感電による事故を未然に防ぐために開発され、現在では建設や土木などの工事・点検の他に、コンサートやスポーツイベントのテレビ中継、飛行機の清掃、街路樹の剪定など、あらゆる場所で活躍しています。この高所作業車を扱うためにはどうすればよいのでしょうか。今回は様々な種類がある装置についてと、免許の取得方法、防ぎたい事故例をご紹介いたします。
高所作業車の種類
高所作業車は、車を移動させるための土台となる『走行装置』、人が乗る部分の『作業床』、その作業床を昇降させるための『作業装置』という3つの装置によって成り立っています。
これらの装置にはそれぞれバリエーションがあり、作業用途によって使い分けています。各装置の種類は以下の通りです。
高所作業車の走行装置(3種類)
トラック式
土台部分が貨物自動車と同じ造りになっており、車道を走ることができるので、街灯や信号などの点検、看板の設置や樹木の剪定など公道で作業をするのに適しています。
ホイール式
作業装置の下に車輪が付いた台車が設置されています。トラック式のようにスピードが出ないので、公道を走ることはできませんが、倉庫内や造船、飛行場など、狭い範囲をゆっくり移動しながら作業をするのに適しています。
クローラ式
作業装置の下にクローラが設置されています。こちらも公道を走ることはできませんが、オフロードや雪上など足元が不安定な場所で作業をすることができます。
高所作業車の作業床(3種類)
- プラットホーム…床に手すりが付いており、重荷重に対応しています。
- バスケット…床、壁がバスケット状態になっています。
- バケット…床と壁が一体化されています。
高所作業車の作業装置(4種類)
伸縮ブーム型
アンテナのように真っすぐ伸縮するので、作業床の位置を定めやすく、広大な土地での作業に適しており、普及率の高い装置です。このタイプの車で普及率が高い車種は、ブームを上げた状態で旋回することができる『いすゞ・エルフ』、絶縁素材を使用し電気系の工事に適した『日野・デュトロ』などがあります。
屈折ブーム型
伸縮ブーム型はまっすぐにしか伸縮しませんが、屈折ブーム型はブームを曲げて作業をすることができ、奥まった場所や障害物が多い場所での作業に適しています。
混合ブーム型
伸縮ブーム型と屈折ブーム型を合わせた作業装置です。稼働する範囲が広い上に障害物も回避しながら作業をすることができるので、トラックに架装されて建設現場で使用されたりしています。橋梁点検者が使用する高所作業車の作業装置がこれにあたり、『日野・デュトロ』からもこのタイプの車が発売されています。
垂直昇降型
作業床が垂直に動く作業装置です。装置自体が小さいので、車も小さいサイズと相性が良く、倉庫や建物の内装など、狭い場所での作業に適しています。
高所作業車の資格・免許を取得するためには
一言に高所作業車と言っても、その仕組みは用途により様々なバリエーションがあるので、免許も『技能講習』と『特別教育』という2種類に分かれています。『特別教育』は作業床の高さが10メートル未満までの作業車しか扱うことができませんが、『技能講習』は10メートル以上にまで作業床が上がる作業車も扱うことができます。
技能講習
学科
計11時間+学科試験があります
- 高所作業車の作業に関する装置の構造及び取り扱い方法に関する知識:5時間
- 原動機に関する知識:3時間
- 高所作業車の運転に必要な一般的事項に関する知識:2時間
- 関係法令:1時間
実技
計6時間+実技試験があります
- 高所作業車の作業のための装置操作:6時間
受講資格
満18歳以上であることが必要です
特別教育
学科
計6時間となり、下記の内容を学習します。
- 高所作業車の作業に関する装置の構造及び取り扱い方法に関する知識:3時間
- 原動機に関する知識:1時間
- 高所作業車の運転に必要な一般的事項に関する知識:1時間
- 関係法令:1時間
実技
計6時間、下記の内容を学習します。
- 高所作業車の作業のための装置操作:3時間
受講資格
満18歳以上であることが必要です
技能講習も特別教育もハードルはそれほど高くない
特別教育の方が費用も時間もかかりませんが、企業や専門学校での団体受講は助成金の対象となる場合がある他、不合格時の補講も用意されているため、技能講習でも比較的取得しやすい資格になります。就職に有利に働くのも、特別教育より操縦可能な装置が多い技能講習になります。
取得していると講習の一部が免除になる資格・免許
以下の免許を取得している場合には講習の一部が免除になり、受講費用も抑えられるので、申込時に受講する教習所などに問い合わせをすると良いでしょう。
- 普通自動車免許
- 準中型自動車免許
- 中型自動車免許
- 大型自動車免許
- 大型特殊自動車免許
- 移動式クレーン運転士免許
- 小型移動式クレーン運転技能講習
- フォークリフト運転技能講習
- ショベルローダー等運転技能講習
- 車両系建設機械運転技能講習
安全な運転を!高所作業で注意したい事故について
最近の高所作業車は自動停止機能が搭載されており、車が事故を起こす可能性があると判断された場合は自動で運転が停止するようプログラミングされています。しかし、1年で5~6件ほど死亡事故も発生しているので、安全装置があるからと気を抜かず、注意して扱うようにしましょう。では、どのような事故が起こる可能性があるのでしょうか。
逸走事故
まずは傾斜地で使用したときに車がずり落ちてしまう逸走事故です。高所作業車は常に平地で使用するとは限りません。坂道で使用する場合、必ず車両前方が坂下になるようにして駐車し、駐車ブレーキと車輪止めをしっかりと行いましょう。車輪のジャッキアップは前輪・後輪の順番で行います。ジャッキを格納するときは上げるときとは逆で、後輪・前輪の順番で行います。
転倒事故
次に転倒事故です。地盤の緩んだ場所ではアウトリガーが埋もれてしまい、転倒事故に繋がる可能性があります。ジャッキベースを使うことで地面にかかる力が分散され、車体を安定させることができます。高所作業車は活躍する範囲が広い分、公道だけでなく、オフロードやぬかるみなど地盤が安定していない場所での作業も多くあります。必要に応じて車体を安定させる対策を取ってから作業を行うようにしましょう。
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