タンクローリードライバーは人手不足になっている
タンクローリーのドライバーは昭和、平成の時代には人気があり、トラックドライバーを目指す人にとっては憧れの存在だった事もありました。当時はタンクローリーのドライバーを希望する運転手はとても多く、求人も少なかった為、タンクローリードライバーを志望しても、その職に就く事が難しい時代もありました。
しかし平成、令和と時代が流れていき、現在では少子高齢化の影響やドライバー需要の増加、若年層の車離れなどのさまざまな要因からトラックドライバーが不足しており、タンクローリーのドライバーも人手が不足している状況になっています。
タンクローリーの仕事内容
タンクローリーのドライバーの仕事は、液体や気体または粉体を運搬するために専用に設計された車両(特殊用途自動車)に乗務して荷物を輸送する仕事で、一般的にはガソリンや化学薬品を運ぶ危険物タンクローリーがよく知られています。
タンクローリーの仕事には、その他にセメント工場やコンクリートプラントにバラセメントを運ぶバラセメントローリーや、高圧ガスを運ぶ高圧ガスタンクローリーの仕事などがあります。

タンクローリードライバーの人手不足の理由
ドライバー全体の需要が増加している
トラックドライバーの人手不足はかねてより懸念されていましたが、昨今、感染症などの影響による社会環境の急速な変化や、インターネット通販の爆発的な需要で配達の遅配等が現実の問題として起こりはじめており、ドライバー全体の需要がここにきて一段と増加しています。
ニュースやネットで物流危機が積極的に報じられている事もあり、物流の重要性がかつてないほど見直されてきていますが、依然としてトラックドライバーが足りていない現状があり、タンクローリーのドライバーも人手不足になっています。
そういった状況があり、危機感を持った大手企業がタンクローリードライバーの採用を支援するといった動きも出てきています。

ドライバーの高齢化が進んでいる
タンクローリードライバーの人手が不足している理由として、現役のトラックドライバーの高齢化が進んでいる事が挙げられます。現在、トラック業界で働く人の約半数が40代・50代と高齢化しており、他の業種と比べても非常に高い数値になっています。
さらに29歳以下の若年層の割合は10%以下となっており、現在のトラック業界は現役トラックドライバーの高齢化が進んでいるうえに、若い世代のトラックドライバーの担い手も不足している状況になっており、ドライバー需要に供給が追いついていない状態になっています。
こうした状況はタンクローリーのドライバーも同様となっていて、現役のタンクローリードライバーが高齢化し、若い世代がタンクローリーのドライバーを目指さなくなってしまった事が、深刻な人手不足になっている要因になっています。

タンクローリーに必要な資格をもつ人材が少ない
タンクローリーのドライバーが人手不足になっている理由は、現役ドライバーの高齢化や若い世代の車離れだけが原因ではありません。もう一つの大きな理由として、タンクローリーのドライバーに必要な資格を持つ人材自体が少なくなっている事が挙げられます。
タンクローリーは一部を除いて、そのほとんどが大型トラックかトレーラーに分類されています。そこでまず、タンクローリーのドライバーを目指すには、大型免許や牽引免許を持っていなければなりません。ところが近年では免許制度の改定が行われ、大型免許や牽引免許を取得するまでのハードルが上がっています。
それに加え、タンクローリーはその積載物によって運転免許とは別の資格も必要です。ガソリンなどの危険物を運ぶタンクローリーでは危険物取扱者の資格が必要になりますし、高圧ガスを運ぶタンクローリーなら高圧ガス移動管理者の資格が必要になってきます。こういった免許や資格を持っている人材が少なくなっている事がタンクローリードライバーの人手が不足している原因にもなっています。

石油会社がタンクローリードライバーの採用を支援する例も出てきている
タンクローリードライバーの人手が不足している原因は、物流業界全体が抱える高齢化の問題やインターネット通販の拡大によるドライバー需要の増加に加えて、免許や資格を持っている人材が少なくなってきている事などさまざまです。
こういった現状を石油業界も問題視しており、大手の石油会社ではタンクローリードライバーの採用を積極的に支援する動きも出てきています。大本の荷主である石油会社がこういった支援を行う事はあまり例がなく、タンクローリードライバーの人手不足の深刻さを物語っていると言えます。
タンクローリードライバーが人手不足の今こそチャンス!
昔はタンクローリードライバーになるのは難しかった
昔はタンクローリーのドライバーは体力的に楽で、時間もきっちりしている上に、収入も安定している事から人気のドライバー職でした。求人の空きは少なく、その当時はタンクローリードライバーになるのは非常に難しいと言われていました。
ところが、令和の時代のタンクローリードライバーは人気がある仕事とは言い難く、人手が不足している職種となっています。
今は人手不足のため企業はタンクローリードライバーの採用に熱心
タンクローリーのドライバーは人々の生活に欠かせないインフラの仕事です。それにも関わらず人手は不足しており、このままの状況が続けば物資やエネルギーの供給にも支障をきたす事が懸念されます。
そういった事から、企業は週休2日制の導入や福利厚生の充実といった労働条件の改善に積極的に取り組んでおり、タンクローリードライバーのイメージアップに取り組んでいます。
また免許や資格がなくても、タンクローリーのドライバーを目指せるように社内に資格取得の支援制度を設けている運送会社も多くあり、タンクローリードライバーの採用にとても熱心になっています。
タンクローリードライバーの仕事は、昔から労働時間が短く、体力的な負担も少ない事から、その恵まれた労働環境に魅力があると言われていました。それが昨今の人手不足でさらに待遇が改善され、魅力が増している職種となっています。
そんな今だからこそタンクローリードライバーへの転職はおすすめです。
人手不足の今なら未経験者でもタンクローリードライバーになれる?
タンクローリーのドライバーは、昔は未経験者が簡単になれる仕事ではありませんでした。その理由としてタンクローリーはガソリンや化学物質、高圧ガスなどの危険物を運ぶため、一度事故を起こせば、大惨事を引き起こしかねない仕事で、高度な運転技術や経験が求められていたからです。
しかし現在の、タンクローリードライバーの求人は人手が不足している事から、未経験者をタンクローリーのドライバーとして積極的に採用する運送会社が増えてきています。


タンクローリードライバーに向いている人
慎重な人
タンクローリーのドライバーは一旦事故やミスを起こせば、大きな災害を引き起こしかねない大変責任の重い仕事です。また、積み下ろしの際に高所作業があったりと危険が付きまとう仕事ですので、タンクローリーのドライバーは慎重で、作業ルールをしっかり守れる真面目な人が向いている仕事と言えます。
たくさん稼ぎたい人
タンクローリーのドライバーの年収は他のドライバー職に比べて高いと言われています。これは、取引先が石油会社や食品会社などの大手企業が多くて仕事が安定している事や、タンクローリーの仕事を請け負っている運送会社も規模の大きい会社である場合が多いため、待遇が良い事などが理由としてあります。
またタンクローリーのドライバーは高度な運転技術が必要とされ、積載物に関する知識も求められるプロフェッショナルな仕事である事から、運送会社はタンクローリーのドライバーを高待遇で迎える傾向にあります。
そんなタンクローリードライバーの年収は運ぶ荷物によっても変わってきますが、400万円〜600万円程度となっています。
体力的にきつくない仕事をしたい人
タンクローリーの仕事で扱う荷物は液体や、粉体、バラセメントなどで、手積みや手下ろしは一切ありません。
ホースやアームを繋いで機械で積み下ろしを行う為、タンクローリードライバーの仕事は体力を使う作業が少なく、荷崩れの心配もないので精神的に気楽な仕事と言えます。
またタンクローリーの仕事は近場の短距離の仕事が中心で、長距離はほとんどありません。
そういった体力面、精神面の負担の少ない事がタンクローリーのドライバーをおすすめする一番の理由になります。
ドライバー経験が豊富な人
タンクローリードライバーの仕事はガソリンや化学物質、高圧ガス等を運ぶため、危険が伴う仕事です。そういった特殊な仕事ですので、ドライバー未経験の方であれば、企業は研修や添乗教育に時間をかけて、ドライバーを育てていく必要があります。
一方、ドライバー経験が豊富な人であれば、見習いの期間を短縮できるぶん、早く稼ぐ事ができます。ドライバー経験者がタンクローリーを目指すメリットは大きいと言えるでしょう。
責任感が強い人
タンクローリーの仕事は一度事故を起こせば、大惨事を引き起こしかねない責任のある仕事です。以前にはタンクローリーが事故をおこし爆発炎上するニュースが報道された事もありました。そういった危険が付きまとう仕事でもありますので、タンクローリーのドライバーは責任感が強く、ルールや法令の遵守意識が高い人が向いている仕事になります。


タンクローリードライバーになるのに必要な免許/資格
大型免許
タンクローリーは一部の中型車を除き、ほとんどが大型トラックかトレーラーに分類されますので、タンクローリーのドライバーを目指すのであれば大型免許は必ず必要になってきます。
大型免許の取得費用は自動車学校に通って20万円〜30万円前後になります。大型免許は所持しているだけでも運送関係の仕事に就くには困らない汎用性の高い免許です。必ず元が取れると言って良い資格ですので、とっておいて損はありません。

牽引免許
ガソリンや軽油などを運ぶタンクローリーや化学物質、高圧ガスを運ぶタンクローリーにはトレーラーが多く使用されていますので、大型免許に加えて牽引の免許があればより転職が有利になります。
牽引免許の資格は自動車学校に通って10万円〜15万前後で取得できます。トレーラーのドライバーはトラックドライバーの職種で最高峰の仕事とされています。牽引免許はなるべくとっておくことが望ましい資格と言えるでしょう。

危険物取扱者の資格
ガソリンや化学物質などの危険物を扱う場合は、危険物取扱者の資格が必要になります。ガソリンや化学薬品を積載物として運搬するタンクローリーのドライバーも危険物取扱者の資格が必要になりますので、転職の際にこの資格を保有していれば、当然有利になります。
この危険物取扱者は3つの資格区分があり、甲種・乙種・丙種に分かれています。危険物タンクローリーのドライバーを目指すのならば、様々な危険物を扱える甲種か乙種4類の取得がおすすめです。
高圧ガス移動監視者の資格
高圧ガスを積載物として運ぶタンクローリードライバーの仕事に従事するなら高圧ガス移動管理者の資格が必要になります。
タンクローリードライバーの仕事といえばガソリン等を運ぶ危険物タンクローリーが代表的ですが、高圧ガスタンクローリーも、大変需要がある事から、取得しておけば転職に有利になります。資格取得のハードルもそれほど高くないため、コスパの良いおすすめの資格と言えるでしょう。
毒物劇物取扱責任者の資格
苛性ソーダ等の毒物劇物を積載物として運ぶタンクローリードライバーの仕事に従事するならば取っておいた方が良い資格になります。毒物劇物を扱う事業者は毒物劇物取扱責任者を選定し届出しなければならないとされているからです。
必ずしもタンクローリーのドライバー個人が持っていなければならないという資格ではありませんが、取得していれば重宝され、転職に有利になる事は間違いないでしょう。
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