タンクローリー運転手の仕事とは
タンクローリー運転手の仕事内容
タンクローリー運転手の仕事はタンクローリーを運転して液体や気体の荷物を配送することです。
荷物の種類はさまざまですが、特にガソリン、灯油などの石油製品や高圧ガスなどを運ぶことが多いです。取り扱いに注意が必要な危険物を扱うことも少なくなく、安全に輸送することが求められます。
トラック運転手につきものの荷物の手積み手降ろしが必要ないため、年齢を重ねても働き続けやすいのが特徴です。
タンクローリー運転手になるために必要な資格
大型一種免許
タンクローリーは大型車両に該当するため、運転手になるためには大型一種免許を取得する必要があります。受験資格としては、21歳以上であること、また中型・準中型・普通・大型特殊免許のいずれかを取得して3年以上経過していることなどがあげられます。大部分の人は教習所に通って免許を取得します。
牽引免許
タンクローリーの中には荷台を牽引するタイプの車両もあります。一度に多くの積み荷を運搬でき便利ですが、このタイプの車両を運転するためには牽引免許が必要です。資格を取得できるのは、18歳以上でかつ二種、大型、中型、準中型、普通、大型特殊免許のいずれかの免許を保有している人に限られます。
危険物取扱者の資格
タンクローリーで運ぶことが多いガソリンは消防法上の危険物に該当します。危険物を輸送する際には危険物取扱者の資格保有者が乗務しなければならないことが消防法で定められており、基本的には運転手が資格を取得することを求められます。
危険物取扱者の資格には複数の種類があり、ガソリンを取り扱う場合は特に乙類4種の資格が必要です。乙類4種の受験資格は特になく、誰でも受験可能です。
タンクローリーで人気の大手企業・会社ランキング
ENEOSホールディングス(エネオス、旧JXTG)
ENEOSホールディングスはガソリンスタンドのエネオスでよく知られている大手企業です。ガソリン販売シェアは国内1位を誇ります。全国各地のスタンドにガソリンを届けるためにタンクローリーは欠かせません。
エネルギー事業のほか、石油・天然ガス開発事業や金属事業も手がけています。
売上高は10兆円で業界最大手です。平均勤続年数は17.3年と長く、従業員の満足度が高い働きやすい会社であることが伺えます。
東燃ゼネラル石油
東燃ゼネラル石油はかつてガソリンスタンドのエッソ、モービル、ゼネラルを展開していた大手企業です。タンクローリーは製油所で精製されたガソリンをガソリンスタンドへ届けるために活躍していました。経営統合前の売上高は2兆円、平均勤続年数は15.9年でした。
2017年に東燃ゼネラル石油はJXホールディングスと経営統合してJXTGホールディングスとなりました。現在、エッソ、モービル、ゼネラルはすべてエネオスへと切り替えられています。
コスモエネルギーHD
コスモエネルギーHDは「ココロも満タンに」というメッセージスローガンでおなじみのコスモ石油を展開している大手企業です。会員カードであるコスモ・ザ・カードは約433万枚発行されており、多くの顧客に支持されていることが分かります。
タンクローリーは各地のガソリンスタンドのほか、レジ袋など石油化学製品を生産する工場等へ石油製品を運搬するために重要な役割を果たしています。売上高は2.7兆円、平均勤続年数は16年です。
昭和シェル石油
昭和シェル石油はシェルのガソリンスタンドを展開する大手企業です。創業は1900年と古く、歴史ある企業でもあります。
2019年に出光興産と経営統合しましたが、統合後もシェルのブランドは健在です。現在も、ガソリン、灯油等の石油製品を配送するために有名な貝のマークをあしらったタンクローリーが活躍しています。経営統合前の売上高は3兆円、平均勤続年数は19.3年でした。
出光興産
出光興産は出光ガソリンスタンドを展開する大手企業です。国内ガソリンスタンドの数はシェルと合わせて6,400か所にのぼります。
タンクローリーは赤いラインとロゴが際立つデザインが特徴で、この車両に憧れて出光興産のドライバーになる人もいるほどです。製油所や油槽所でガソリンを積み込み、担当エリア内のガソリンスタンドへ配送します。
売上高は4.4兆円で業界2位となっています。平均勤続年数は19.6年です。
日本通運
日本通運は1937年に国策会社として発足した企業です。企業間輸送が中心のため一般にはあまり馴染みがありませんが、業界最大手の総合物流企業として知られており、国内はもちろん海外でも幅広く事業を展開しています。鉄道、海運、航空などさまざまな手段を利用した輸送を請け負っており、タンクローリーもその1つです。
売上高は2兆円、平均勤続年数は18.8年です。
国際石油開発帝石
国際石油開発帝石は石油や天然ガスを採掘・精製し販売している会社です。もともと国策会社として設立され、現在も経済産業大臣が主要株主となっている大手企業です。
石油は長野県と新潟県に展開するガソリンスタンドのほか、工場の熱源や工業製品の材料などに幅広く活用されています。タンクローリーは石油製品を各地に届けるため利用されています。売上高は1兆円、平均勤続年数は15.51年です。
ダイセル物流株式会社
ダイセル物流株式会社は大手化学メーカーのダイセルをはじめとするダイセルグループの一員であり、グループの物流を一手に担っています。グループ企業で製造された化学製品を運搬するためにタンクローリーが必要とされます。
売上高は124億円です。平均勤続年数は7.3年と一見短く思えますが、これはダイセル物流株式会社に商号変更した2007年を起点としているためであり、決して悪くない数字だと言えます。
山九株式会社
山九株式会社は工場の建設からオペレーション、物流までをサポートするユニークな大手企業です。中でも売上高がもっとも大きいのが物流事業であり、従業員の半数以上が携わっています。タンクローリーは主に石油製品や高圧ガスの陸上運搬に利用されています。
売上高は5,694億円、平均勤続年数は13.9年です。
センコー
センコーは小売店を中心に物流サービスを提供している大手企業です。タンクローリーは危険物の輸送などに利用されています。
センコーホールディングスの売上高は5,700億円です。これは物流、商事、ビジネスサポート、ライフサポートの4つの事業の合計ですが、そのうち物流事業の売上高は約7割の3,927億円にのぼります。平均勤続年数は17.2年です。
菱化ロジテック
菱化ロジテックは大手企業三菱ケミカルのグループ企業である三菱ケミカル物流が100%出資する子会社です。タンクローリーなどエンジン付き車両364台を保有しており、タンクローリー運転手はグループ企業で製造された危険物の化学品や高圧ガスなどを運搬するのが主な仕事となります。菱化ロジテックの売上高や平均勤続年数は非公開ですが、親会社の三菱ケミカル物流は1,000億円の売上高を誇る優良企業です。
鴻池運輸
鴻池運輸は1880年創業の大手物流企業です。物流サービスのほか、鉄鋼業界や食品業界などの工場内業務請負も行っています。
液化窒素や液化天然ガスなどの高圧ガスを運搬・供給するサービスを手がけており、専用のタンクローリーを保有しています。運搬だけでなく、タンクの残液管理をはじめとする保守・点検サービスも合わせて実施しているのが特徴です。
売上高は2,941億円、平均勤続年数は11.3年です。
ニヤク コーポレーション
ニヤクコーポレーションはバルク物流業界を牽引する存在の大手企業として知られており、国内最大数のタンクローリーを保有しています。石油物流や高圧ガス物流の分野ではトップクラスであるほか、126か所の拠点と2,231台の車両を利用して幅広い物流サービスを提供しています。売上高は522億円、平均勤続年数は20.7年です。
株式会社JKトランス
株式会社JKトランスは東証一部上場の日本石油輸送グループ企業であり、関東エリアを中心に石油製品や化成品のタンクローリー輸送やコンテナ輸送を行っています。取引先は大手企業が中心で将来性も期待できます。定年を超えても半数以上の従業員が再雇用により勤務を続けており、長く働ける環境であると言えます。
売上高は約22億円、平均勤続年数は約25年です。
伏見運送株式会社
伏見運送株式会社は京都に本社を置く昭和28年創業の物流企業であり、滋賀、愛知、群馬、茨城に拠点を展開しています。滋賀支店と名古屋支店でタンクローリーを保有しており、ガソリンスタンドへの石油製品運送などに利用されています。
従業員数が150名と少なく大手企業とは言い難いですが、少人数ながら40億円の売上高を誇る優良企業です。平均勤続年数は12.6年です。
タンクローリーの良い会社の選び方
タンクローリーの大手企業を選ぶ
タンクローリー運転手として長く働ける会社を選ぶなら、大手企業を選ぶに越したことはありません。何億、何兆もの売上をあげている大手企業ならば倒産やリストラの可能性は低いでしょう。将来性も十分に期待でき、安心感を持って働くことができます。
待遇の面でも大手企業は優れていることが多いです。基本給以外に各種手当がしっかり支給されるか、福利厚生が充実しており働きやすい環境が整っています。大手企業に平均勤続年数が20年近い企業が多くあることからも、従業員の満足度が高いことが伺えます。
安全意識の高い会社を選ぶ
タンクローリーは車体が大きく運転が難しい車両です。さらに、タンクローリーで運ぶ荷物の中にはガソリンや高圧ガスなど危険性の高いものが多くあります。万が一にも事故を起こしてしまうことがないよう、安全第一で行動しなければなりません。
利益や効率を重視し無茶な運行スケジュールで走行すると、運転に支障が出る可能性があり大変危険です。そのような恐れのない、安全意識の高い会社を選ぶようにしましょう。
業績の良い会社を選ぶ
タンクローリーの会社の中でも業績の良い会社は運転手にとっても良い会社である可能性が高いです。業績の悪い会社は経費削減に追われやすく、低賃金で過剰な量の仕事をこなさなければならないといった状況になりがちです。これに対して業績の良い会社はコンプライアンス順守や従業員の労働条件改善に着手するだけの余裕があり、働きやすいことが多いです。
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