リネンサプライとは
リネンサプライとは、ホテルや病院などで使用される浴衣やシーツ、タオル、ナプキン、テーブルクロスといった各種繊維製品を、業者が有償で貸し出し、使用によって汚れたり再使用できなくなったりした場合には回収して、クリーニングや補修などのメンテナンス後に再度貸し出すというサイクルのサービスを行う仕事の総称です。
製品を貸し出すリース業と、洗濯や補修を行うクリーニング業、さらに回収や集配といった運送業を合わせた仕事を行うことが、リネンサプライのサービスの特徴になります。
また、サプライする繊維製品の種類や、貸し出す場所によっては、ホテルリネンやフードリネンと呼び分けられることもあります。
リネン配送の仕事内容
リネンサプライの配送の仕事とは
ホテルや病院などに貸し出し使用された、タオル、シーツなどの繊維製品を回収し、新しいものに交換することが、リネンサプライの配送ドライバーの仕事内容になります。
具体的には、
- クリーニング工場で配送するタオルなどを車に積み込み
- リネンサプライの契約をしている配送先で下ろし
- そこで回収した繊維製品を再びクリーニング工場へ運ぶ作業
を行います。
リネンサプライの配送ドライバーは、日々新しい道を走ったり、違った作業をしたりしないため、毎日同じルーチンワークで仕事ができます。
リネンサプライの主な配送先
リネンサプライの主な配送先としては、ホテル、病院、レストラン、介護施設などが挙げられます。配送先が毎日同じことから、ドライバーの仕事の種類としてはルート配送に分類されます。
リネンサプライの配送の仕事の1日の流れ
リネンサプライの配送の仕事の1日の仕事の流れの一例はこのようになります。
- 出社後、トラックなどの車両に積み込んであるタオルなどの納品物に漏れがないかなどの点検を行います。
- 点検後、集配に出発し、ホテルやレストラン、病院など、1日30軒から40軒の配送先を回り、使用済み製品を回収して、積み込んである製品を納品していきます。
- 毎日同じ配送先を回るルート配送であり、回収する物も納品する物も毎日あまり変わらないため、慣れれば間違えることも少ないです。ただし土日に多くのタオルやシーツ類を使用する企業もあるため、担当する配送先によっては、積荷の量が変動する可能性があります。
- 全ての配送先を回り終えたら帰社し、回収した製品の荷下ろしや、翌日に配送する製品の積み込み、点検や片付けなどを行います。
これらの作業が終われば退社することが可能です。リネンサプライの配送ドライバーには基本的に残業がありません。
リネンサプライの配送の仕事のつらいところ
汚れた荷物も運ばなければいけない
リネンサプライの配送の仕事のつらいところとしてはまず、汚れた荷物も運ばなければならない点です。
ホテル、介護施設、病院などで使用されたタオルやシーツ類は、汗や皮脂など様々なもので汚れていることがほとんどです。特に病院から回収したものには、血が付着していることもあります。
基本的に回収した繊維製品はカゴや袋に入った状態で運ぶため、直接触れる機会はありませんが、落として拾い上げる必要がある場合などを含め、絶対に触れずに済むわけではなく、汚れに嫌悪感を抱く人にとってリネンサプライの配送はつらい仕事になります。
給料が上がりにくい
リネンサプライの配送の仕事は、ルート配送と繊維製品の回収であり、訪問先のタイプにも仕事内容にもにもあまり変化がありません。また運転する車両の免許さえあれば、他に特殊な技術や資格は必要ないことが多いです。
そのため、数年勤めた社員よりも1年目の社員の方が仕事が早いことも多々あるなど、ベテラン社員と新人で仕事量があまり変わらないことから、昇給も少なくなっています。
したがってリネンサプライの配送の仕事のつらいところとして、給料が上がりにくい点も挙げられます。
予想以上に荷物が重くなることもある
リネンサプライで配送するものは、シーツやタオルなどの繊維製品であり、基本的に重いものはありません。
しかしホテルなどで扱うタオル類は水分も吸って重くなっていることが多く、またお客様が多い土日の翌日や翌々日には大量のシーツやタオルを運ばなければいけません。
繊維製品といえども量が増えれば重くなるので、リネンサプライの配送の仕事は、時に体力が予想以上に必要になるつらい仕事であり、繊維製品を運ぶだけなら軽いだろう、というような先入観は捨てる必要があります。
時間に追われる
リネンサプライの配送の仕事のつらい点として、時間に追われるということも挙げられます。ホテルによっては、使用済みリネンの回収・交換作業は、『チェックインやチェックアウトするお客様と会わないように』などと指示があるため、回収可能な時間が限られてしまうからです。
配送先やルートが予め決まっている以上、無茶な時間設定がされていることは少ないですが、時間指定をする事業所がルートに複数ある場合などには、時間に追われながら配送を行わなければいけません。
世間が休日でも仕事がある
病院や介護施設など、リネンサプライの契約をしているお客様の中には、休みがない仕事も多いです。そのためリネンサプライの配送の仕事をするドライバーも、世間が休日であっても仕事をする必要があり、長期休暇もあまりもらえません。
休日が合わないと、プライベートに様々な支障が出るため、そこがリネンサプライの配送の仕事のつらいところでもあります。
毎日同じ顧客と合わなくてはいけない
リネンサプライの配送の仕事は、毎日同じ場所へ向かうルート配送になります。そのため、嫌な顧客とも毎日顔を合わせなければいけません。
なにかトラブルがあっても顔を合わせるというのは非常にストレスになるものです。リネンサプライの配送ドライバーは、運転だけをすれば良いわけではないことを知っておく必要があります。
同じ仕事の繰り返しで仕事が単調に感じられる
同じ道を通り同じ仕事場に向かい、同じ仕事をする。リネンサプライの配送の仕事は、この繰り返しになるため、単調に感じられてしまいます。同じことの繰り返しにすぐ飽きてしまう人にとっては、特につらいところであると言えます。
新たなスキルが身につかない
リネンサプライの配送の仕事は、同じ仕事の繰り返しになるため、新たなスキルがあまり身につきません。いくら頑張っても仕事内容に変化が得られないというのは、モチベーションの維持が難しく、つらいと思う原因になります。
リネンサプライの配送の仕事の良いところ
初任給が高い
リネンサプライの配送の仕事の良いところとして、初任給が高いことが挙げられます。
全業種の初任給の相場は、大学卒で月収20.7万円、高卒で16.5万円ですが、リネンサプライの配送の仕事の初任給は、求人情報から見ると月収23万円から30万円が相場となっており、年収では400万円近くになります。
同じ運輸業、郵便業の初任給は、大学卒で19.9万円、高卒で16.9万円なので、そちらと比べてもリネンサプライの配送の仕事の収入は多いです。
運ぶものがあまり重くない
リネンサプライの配送で運ぶものは、タオルやシーツといった繊維製品が主なため、あまり重くありません。
水分を吸ったタオルがあったり、量が増えたりすれば多少重くはなりますが、一般的なトラックドライバーが運ぶ大型家具や食料品などに比べると比較的軽いことが多く、荷積みや荷下ろしに体力がそこまで必要ないことも、リネンサプライの配送の仕事の良いところと言えます。
道を覚える手間が少ない
リネンサプライの配送の仕事はルート配送であり、向かう事業所が決まっているため、ほとんど毎日同じルートを通ることになります。
会社によっては年に一度程度の頻度でルートが変更になりますが、それでも道を覚える手間は非常に少ないので、そちらもリネンサプライの配送の仕事の良いところと言えます。
リネンサプライ配送の仕事の給料・年収
リネンサプライ配送の仕事の求人情報から給料の例を見てみると、1年目2年目では年収約400万円、6年目では年収約450万円や月収32万円に諸手当や賞与という例があります。
世の中の平均的な給料は30.6万円であり、12ヶ月分に換算すると367.2万円なので、リネンサプライの平均年収・平均月収はいずれも稼げる職業といえます。
またリネンサプライ配送の仕事の求人に記載されている時給は、相場が1,300円から1,800円となっており、短時間労働者の平均時給の1,189円を上回ります。
リネンサプライ配送の仕事の労働時間・残業
全産業の平均労働時間が2124時間であるのに対し、トラックドライバーの平均労働時間は約2600時間と大きく上回っています。そのため運輸業は残業が多い業界だと言えますが、しかしリネンサプライ配送の仕事に残業はあまりありません。
毎日同じ配送先を回るルート配送であり、予めかかる時間が分かっているため、無理のないルートが設定されており、定時で帰れる企業が多く、プライベートの時間をしっかり確保することが可能です。
リネンサプライの配送ドライバーに必要な免許資格
リネンサプライの配送ドライバーに必要な免許資格は、企業によって大きく異なります。
普通免許で運転可能なハイエースバンや軽トラックで配送する企業もあれば、中型トラックで仕事をするため中型免許所持者を募集する企業もあります。
リネンサプライの配送の仕事をする際には、企業がどの車種を使用しているのかに注意する必要があります。
リネンサプライの配送ドライバーの応募資格
リネンサプライの配送ドライバーの応募資格に、経験や学歴はあまり関係なく、主に免許を取得しているかどうかが挙げられます。
軽トラックやハイエースバンを配送に使用するならば普通免許が、それよりも大きなトラックを配送に使用する企業ならば、準中型免許や中型免許が応募資格になっていることが多いです。
ただし、普通免許を平成29年3月11日以前に取得した場合は、最大積載量3t未満まで、平成19年6月1日以前なら、最大積載量5t未満まで運転可能なため、普通免許のみでも応募資格を満たしている場合もあります。
リネンサプライの配送ドライバーのキャリアアップ
リネンサプライの配送ドライバーにはキャリアアップができる企業もあり、2年から3年間配送ドライバーを経験することで、配送先を探す営業や、工場管理者などのマネージャー職になることが可能です。しかし企業によってはキャリアアップの制度がないこともあるため、就職の際には注意が必要です。
リネンサプライの配達ドライバーに向いている人
運転が好きな人
リネンサプライの配送の仕事も、一般的なドライバー同様、運転する時間が労働時間の多くを占めています。
またルート配送であるため毎日同じ道を通ることが多く、単調に感じられてしまうこともあって、リネンサプライの配達ドライバーに向いている人としてはまず、毎日運転しても苦にならないような、運転が好きな人が挙げられます。
体力に自信がある人
リネンサプライの配送の仕事で扱う荷物は繊維製品であり、一つ一つは重いものではありませんが、量が増えたり水分を吸ったりするなどで、予想以上に重くなることもあります。また、軽い荷物ばかりだとしても、1日30軒から40軒の配送に回らなければならないなど、体力が必要なことが多いです。
よってリネンサプライの配達ドライバーには体力がある人には向いていると言えます。
コミュニケーション能力が高い人
リネンサプライの配送の仕事は、ドライバー業ですがサービス業としての役割も大きく、配送先では顧客と顔を合わせる機会が多いです。
そこで誰かとトラブルを起こしてしまうと、トラブル相手と毎日会わなければならないというつらい状況になってしまうため、リネンサプライの配達ドライバーにはコミュニケーション能力が高い人が向いています。
リネンサプライ配送の仕事まとめ
リネンサプライ配送は、汚れた荷物を運ばなければならなかったり、世間が休日でも休みがなかったり、つらいところも多い仕事内容になります。
しかしその分、初任給が高く、定時で退社できるなど、良いところも多い仕事です。
仕事内容に特殊な技術などは必要なく、運転が好きであったり体力に自信があったりする場合には、すぐに活躍することができ、また応募に際して必要な学歴や資格があまり必要ありません。
営業や工場管理者などへのキャリアアップの道が用意されている会社もあるので、将来ドライバー以外の仕事をしたい方にとっても、リネンサプライの配送ドライバーは良い仕事であると言えます。
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