お酒・酒屋の配送の仕事内容
主な仕事内容
お酒の配送ドライバーの仕事は、飲料問屋の配送、酒屋の配送、の大きく2種類に分かれます。それぞれ、
- 飲料問屋の配送の場合は、問屋から酒屋さんに
- 酒屋の配送の場合は、酒屋から居酒屋さんなどのお店に
向けてビール・焼酎・ワインなどの酒類を配達しますが、繁盛している居酒屋さんを納品先に抱えている酒屋さんや問屋さんほど配達するお酒の量も当然多くなります。
配送ドライバーは注文を受けたお得意様に配達をして、空樽や空容器の回収するのが主な仕事内容になっています。その他、会話でお客様とコミュニケーションをとって交流を深めたりすることも大事な仕事の1つです。
1日あたりの何件ほど配達するのか
問屋さんと酒屋さんとではお客さんの件数に違いがあります。
- 問屋さんは通常時と忙しい時の平均が1日15件程度です。
- 酒屋さんの場合は都市部で平均1日40件程度、郊外であれば平均1日20件程度です。
お酒の配送ドライバーの配送件数は問屋、酒屋問わず1日20件ぐらいが目安と考えていれば問題ないでしょう。
お酒・酒屋の配送ドライバーの1日の仕事の流れ
お酒の配送ドライバーの基本的な1日の流れは、会社や納品先によって異なりますが、おおむね下記のようになります。
- 朝出社するとアルコールチェッカーで酒気帯び運転にならないように業務前チェックをします。
- その後、点呼を取りトラックの日常点検を済ませます。
- 商品の積み込みを行ったら出発します。
- 何件か納品を済ませることができたら前半戦は終了です。
- 適度に昼食休憩を挟み、しっかりと休むことができたら後半戦へ出発します。
- 後半の配送が終われば帰社して回収した空樽や空容器を下ろしてトラックでの1日の業務は終了します。
- 社内に戻るとドライバーは1日分の業務日報作成やお客さんからの連絡を社内に伝達する業務があります。
ここまで済ませて仕事終了になります。
お酒・酒屋の配送の仕事のつらいところ
荷物が重い
お酒を配送する仕事で最もつらいとされるのが運ぶ商品が重いところです。
酒類で頻繁に運ぶ物の中では、生樽だと重さが20㎏もあるため、積み下ろしだけでもかなりの力仕事になります。さらに、配達する納品先の環境によっては、エレベーターがなければ生樽を3階まで持ってあがるケースもあります。さらに、納品先付近の道路状況などによって積み下ろしにスピードを求められることも多少あります。
お酒の配送ドライバーはこの動作を1日に何件も繰り返していきます。
お酒の種類が多い
この仕事ではお酒の種類の多さに悩まされることがあります。注文された商品の積み込みの際に同じ名前でアルコール度数が違うだけの商品に惑わされたり、季節限定のデザインに惑わされたりします。
積み込みする時には、注文伝票と照らし合わせながらの作業となるので、慣れないうちは余分な時間がかかってしまって出発時間が遅れる原因になります。
元々お酒に詳しい人であれば問題ないのですが、お酒の配送ドライバーの初心者でお酒にもあまり詳しくないとなると、かなり悩まされる仕事になります。
鍵を預かるなど責任が重い
酒屋さんでお酒の配送をしていると居酒屋さんの鍵を預かることがありますが、これは居酒屋さんが閉まっている昼に納品ができないと仕事にならないので、納品用に鍵を預けてくれる場合があるためです。
しかし、その鍵を預かるという責任は当然ながら重いプレッシャーです。納品後の閉め忘れなどを起こしてしまったら大変なのでかなり重く責任を感じてしまいます。鍵の管理についても、会社によっては紛失の2次被害を避けるために”店舗名を記載してはいけない”というルールがあったりと管理もまた大変です。
孤独な時間が多い
酒屋さんのドライバーは居酒屋さんなどに納品することが多くなります。そのため、昼間に誰もいない居酒屋さんにお酒を納品して業務が一人で完結することになるのですが、こうした一人でトラックを運転して配送の仕事を黙々と進めていくというのは時に孤独を感じてしまいます。
黙々と一人で仕事をするのが苦手な寂しがり屋の人はつらい仕事になるでしょう。
世間が休日でも仕事がある
酒屋さんでお酒の配送の仕事をしていると、居酒屋さんなど繁華街が盛り上がる金曜と土曜と祝前日は忙しいです。そのため世間が休みの場合でも仕事は忙しく休んでいられません。この影響で世間の感覚と逆行してしまい、嫌悪感を抱くことがあります。
逆に世間の休日以外は暇な日が多いので、世間と違ったリズムで生活するのが苦にならない人には向いているといえます。
お酒・酒屋の配送の仕事の良いところ
収入が高い
お酒を配達するので体力的にはつらいこともあったりしますが、他の配送の仕事と比べると酒屋の配送は比較的収入が高めに設定されています。
仕事で運転するトラックの大きさにもよりますが、軽トラックやハイエースバンで行っている酒屋さんもあるので普通免許だけで仕事ができることもあります。普通免許だけで高収入の仕事ができるというところがこの仕事の良いところです。
終業時間が比較的早い
他の配送業に比べて拘束時間が短いのも良いところです。一般的に配送業は12時間程度の拘束時間が当たり前になっていますが、お酒の配送は交通状況などにもよりますが、順調にまわることができれば9時間ぐらいで終業することができます。
ただし実際のところは、体力的に重労働になるので長時間働けないというのが現実です。
運転スキル以外はあまり要求されない
お酒の配送は業務内容的に運転スキル以外を要求されることがほぼありません。必要なのは自動車運転免許とやる気だけです。学歴も特別な能力も持っていなくても働けます。
しっかりと交通マナーを守って挨拶ができれば問題ない仕事であり、地図が読めないのは経験で慣れてきますし、ナビ搭載のトラックも多いので大丈夫です。
体が鍛えられる
お酒の配送をしていると意識していなくても体が鍛えられます。どうしても生樽などの重い商品が多いので毎日繰り返し仕事をこなしているうちに無意識に筋トレと同じ効果を得られます。
最初は重い商品を運ぶことがつらかったりしますが、慣れてくればコツを掴めてくるので給料をもらいながら筋トレをしているような感覚になってきます。
やりがいがある
お酒の配送の仕事をしているとやりがいを感じられる場面が多くあります。お客さんと対面して納品した際に重い商品を運んでくれたことに感謝の言葉をかけてもらえたときや、毎日の繰り返しの中で早く仕事を終わらせることができたときの達成感などです。
飲食業界の一部を支えているという責任を持って仕事に取り組むことができるようになるので、非常にやりがいのある仕事と言えます。
お酒の配送ドライバーの給料・年収
お酒の配送ドライバーの給料は平均月収30万円程度です。もちろん都道府県によって変動があったり、1日あたりの平均件数によって変動があったりしますが、重い商品を毎日運ぶことになるので通常の配送よりは少し優遇されています。
他の配送業と比較すると4トントラックのドライバーと同じくらいの水準となります。体力的にはつらいこともあると思いますが、9時間程度の拘束時間で月収30万円なら悪くないと言えます。
お酒の配送ドライバーの休日
お酒の配送ドライバーの休日はシフト制で管理されていることが多いようです。仕事柄、平日が暇になりやすいので曜日だと火曜、水曜、木曜のあたりで休日を取得することが多いです。
世間の休みとは合わないので家族とのスケジュール調整はかなり難しくなりそうです。ドライバーという仕事は休みの取得で悩まされることが多いので注意が必要です。
お酒の配送ドライバーの労働時間・残業
お酒の配送ドライバーの労働時間は朝方がメインとなっています。朝6時頃の出社が多く、終業時間は夕方16時頃が多いです。
残業は基本的にないですが、交通状況によって延長してしまうことがあります。会社側からは残業を求められることはあまりないので安心できます。
お酒の配送ドライバーに必要な免許資格
お酒の配送ドライバーをするのに必要な免許は、一般的に1トン~2トントラックの平ボディを運転できる免許が必要になります。よって、MT普通自動車運転免許があれば基本的に大丈夫ですが、一部のトラックは準中型免許が必要になるときもあります。
よって、自分の仕事の幅を拡大するのであれば準中型免許を取得しておくことで問屋さんで働くことも視野に入れることができます。
また、あまり多くはないですが原付バイクでの近隣配送をしている酒屋さんもあります。この場合であれば原付の免許だけで働くことができるので、ここからトラックの運転までステップアップするのも手段のひとつです。
お酒・酒屋の配送の仕事に向いている人
責任感のある人
居酒屋さんから鍵を預かることもあるので責任感のある人は向いていると言えます。預かった鍵をいい加減な管理の仕方をしてしまうと紛失や盗難のリスクも高まってしまいます。
お酒を配達する際に瓶ものが多いので商品の破損などを起こさずに希望の時間に届けるのが大事なってきます。
責任感のある人ならしっかりと安全にお客さんに良い商品を届けなければならないというやりがいを感じながら仕事を続けられます。
お酒に詳しい人/お酒が好きな人
お酒に詳しい人やお酒が好きな人も向いています。お酒に詳しいと仕事で毎日多くの種類の商品を積み込みする際に商品リストとの照らし合わせの作業が早くなります。
また納品先のお客さんともお酒についての話をしたりして美味しいお酒についての情報を得たりすることもできます。さらに酒屋さんで働く場合、職場仲間がお酒に詳しい場合が多いので酒屋さんしか知らない情報を手に入れることもできます。
体力に自信がある人
お酒の配送ドライバーは重い商品を毎日積み込んだり、納品先に下ろしたりするので配達にかなりの体力を必要とするため、体力に自信のある人にはおすすめです。体力に自信がない人だと積み込みだけで疲れ切ってしまったりして仕事がつらくなってしまいやすいです。
また業界的に体育会系の人であれば馴染みやすいといった特徴もあります。
お酒・酒屋の配送の仕事まとめ
お酒の配送ドライバーの仕事内容について良い面とつらい面と両方紹介させていただきました。結論として、酒屋さんの配送ドライバーの仕事は体力的にはつらいこともありますが、収入面と必要なスキルがあまりないという点でおすすめできる仕事であることは間違いないです。
スキルが無くてもやる気があれば月収30万円を狙えるというのは好条件です。世間では一般的に年収300万が平均になっているので、平均値以上は期待できます。
自分の学歴に自信が無くて、普通自動車運転免許しか持っていない、スキルもない人は一度酒屋さんの配送ドライバーを考えてみましょう。
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