10トントラックとは
10トントラックの大きさと積載量
10トントラックの寸法は、各メーカーにより若干の差はありますが、おおむね、全長12,000mm、全幅2,500mm、全高3,000mm程度となっています。
最大積載量は、『車両総重量-車両重量-(乗車定員×55kg)』で算出します。
サイズ感としては、UDトラックスの大型トラッククオンの場合、大きさ、寸法は全長11,900mm、全高3,035mm、全幅2,330mmとなっています。
10トントラックのボディタイプと特徴
10トントラックは、『標準ボディ』『ロングボディ』『ワイドボディ』『ショートボディ』の4つがあります。
標準ボディは、比較的走行している機会の多い10トントラックと言えます。運転がしやすく、市街地などの走行に適しており、大型初心者の方でも運転しやすいと思います。一方で、長尺ものは積載できないケースも多いので小口荷物の運送に適していると言えます。
ロングボディは、標準ボディの全高が3,000mm程度であるのに対し、3800mm程度あります。ここを利用して、仮眠室を備えているトラックもあります。
ワイドボディは荷台が広く、大きな荷物を乗せることができますが、車体幅が広く、とりまわしが少し難しくなります。
ショートボディは、車体幅は、ワイドボディとほぼ同一ですが、高さの低いトラックです。
10トントラックの形状と用途
10トントラックは、形状によっても違いがあり、荷台に屋根がない平ボディーのほか、荷台が箱になっており雨天対策不要のいわゆる箱車と呼ばれるボディがあります。
こちらは箱の両サイドが鳥の羽のように上がるのでウィング車と言われています。路線便、雑貨便、定期車など多様な方面で活躍している最もメジャーなトラックと言えます。
また箱の部分が冷蔵・冷凍機能を持っている冷蔵・冷凍車は、生鮮品などの食料輸送で多く使われています。
10トントラックの運転に必要な免許
免許の取得方法
10トントラックのドライバーの運転には大型免許が必要です。ただ、すぐに取得できるものではなく、下記の条件資格を満たす必要があります。
- 年齢は21歳以上であること(自衛隊員は20歳以上)
- 普通自動車免許を取得して3年以上が経過していること(免停期間などは除く)
- 普通免許がMT車免許であること。(AT車限定免許は不可)
- 視力は両眼で0.8以上、片眼で0.5以上、深視力2.5mの距離で平均誤差2.0cm以内。メガネ・コンタクトレンズ使用可
昨今、乗用車はオートマチックが主流ですが、大型トラック、特に10トントラックはMTが主流ですので、MT車免許が必要な点は注意が必要と思います。
取得には、教習所へ通う方法と、都道府県の公安委員会などで、いわゆる『一発試験』に合格する方法があります。
免許制度の改定後の、中型免許を保有して、運転経験が豊富な人は『一発試験』で受かるケースも多く、一方で普通自動車免許しか所有していない人は、教習所に通う方が多いです。
10トントラックは、乗用車とまったく違う感覚の乗り物ですので、経験が合否の左右をする世界です。
教習所の費用
ちなみに、取得にかかる費用は、中型免許を保有している場合は19~25万円程度、2007年以降に普通免許取得をした場合は30~40万円程度となっています。
最近では、少子化の影響も有り、地方の教習所であればもっと安く取得できるケースもあります。合宿免許などで、大型一種免許を取得される方もたくさんいます。
10トントラックの仕事の特徴
10トントラックの仕事の特徴は主に下記の3つがあります。
- 500km以上の長距離を一晩で運転する
- ルートや仮眠場所、食事場所などはすべて運転手で決めることができる(大手の路線のぞく)
- 体力はいるが、マイペースで仕事ができる
ただし、延着は許されないことが多く、単なる寝坊など、正当な理由がない延着は給料からその分を天引きされるケースも多いです。
航海『運転』中は、基本一人ですので、他人との接触が苦手な人にとってはうってつけの仕事と言えます。
また、延着をしなければ基本マイペースで仕事『航海』をできますので、経験を積んで要領が分かれば、ちょっとした観光や、うまいものめぐり、その他もろもろなど比較的、楽しめるのもこの仕事の醍醐味と言えます。
ただ、430休憩など、法律上の休憩はきっちりと取れますが、台風などの悪天候や、荷主の事情などで、生活リズム≒勤務リズムは予定通りいかないケースも多く、その分は運行でカバーしますので、やはり体力が必要となる職業と言えます。
10トントラックのドライバーによる荷物の積み下ろしとは
10トントラックは手積みの荷物の積み下ろしは基本的にありません。
10トン箱車の場合、分かりやすくいいますと、みかん箱が約3000ケースが積める寸法です。手積みとなると、おおよそ8時間程度がかかります。
このようなケースでは、フォークリフトを使って、パレットに積まれたみかん箱を運転手が荷台へ積み込みます。だいたい1時間程度で終了します。
ですので、フォークリフトの免許は所有しておいた方がいいと思います。
最近では、荷物の積み下ろし時間は、運転手の労働時間に含まないとして、大手路線は断っているようですが、基本的には積み下ろし時間は労働時間に含まないものの、だからといって、トラックが到着して、即、荷主(または倉庫業者)にあとはよろしくという訳にもいきませんので、運転手が手伝っているようです。
ただ、昨今、人手不足やドライバーの高齢化が深刻化しているので少しづつではありますが働き方も改善の傾向にあるようです。
10トントラックの仕事の給料/年収
10トントラック運転手、ドライバーの給料は高収入と言えます。同世代の話を聞いても遜色ない金額です。しかし、時間給に換算すると正直良いとは言えない場合もあります。家族もなく、一人ぐらしであれば、なんの気兼ねもなくまたたく間に、都心の一軒家が買えるだけの額はもらえます。
ただ、床で寝れるのは月三回がやっとといった感じです。それだけ自分や家族の時間を犠牲にしているのです。金額の相場としては、
大型10トントラックの給料は平均年収400万円程度
といったところです。拘束時間は長いものの、メリットはやはり気兼ねなく自分一人で働けるポイントと思います。
ただ、ほとんど家に帰れませんので、『アットホームな家庭』や『子供とのふれあい』などを期待する方にはおすすめしません。一方で、独り身の方にはうってつけの職業と言えます。会社に寮や、ちょっとしたお風呂や仮眠室などが備わっているところもあるので、雨風しのげて寝る場所にはまず困らないはず。若い方で、とにかくお金がほしいという方には天職だと思います。
10トントラックの仕事で使う車両は装備が充実
10トントラックの装備は乗用車と比べてとても充実しています。
最近では、乗用車でも搭載されていますが、バックアイカメラはかなり前からトラックには搭載されていて運転手にとってはとても助かる装備のひとつとなっています。また、運行の安全性に寄与するので、法律的に義務付けられる装備のひとつとなっております。
その他、精密機器などを輸送する際は、ほとんどの場合エアサス車での運行となります。エアサスとはエアーサスペンションのことで、従来の車はバネサス、エアポンプを使うサスペンションの場合はエアサスといいます。
とても乗り心地が良く、また、多少の段差のショックはすべて吸収してしまうので、荷物破損のことを気にすることなく、運転に集中できるのが、良いと思います。
その他、仮眠ができる寝台は標準装備ですし、家庭用電源に変換するインバーターを装備すれば、ちょっとした冷蔵庫なども設置できます。
大型トラックの運転手は人手不足
今も昔も、大型トラックの運転手は人手不足です。理由は、やはり、「きつい」「きたない」「くらい」の3K職場だからでしょう。ただ、最近では、昔と比較し道路状況も良くなってきていますし、労働法の規制もあり、昔のようにきつくはないようです。
ですから、大手物流会社では昨今、大卒ドライバーを積極的に募集していたり、また女性ドライバーの採用や、大型トラック2台分を一度に運行できるダブルトラックの運行も各社が力をいれているようです。
10トントラックの仕事や求人情報の探し方
10トントラックは大型免許を持ったドライバーのみが運転出来る花形の仕事といえます。昨今は人手不足で運送会社などのホームページやハローワークでも求人情報が多く掲載されていますが、indeedや各種求人サイト、そしてドライバー専用の転職サイトなど選択肢はたくさんあるため、募集要項と企業情報をしっかり確認して、自分にあったお仕事を見つけましょう。
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ただ、ドライバーの仕事は忙しいのでじっくり探す時間はなかなか取れないものです。ホームページに書いてあることが本当かどうかあやしいと感じるドライバーさんもいます。
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