長距離トラックドライバーとは
トラックドライバーの中でも、一般的に片道300kmを超えるようなルートを走っているドライバーは長距離ドライバーと呼ばれています。
長距離ドライバーの1運行での平均走行距離は300kmを超えており、一泊以上のスケジュールで運行するケースも多いです。また、荷物の積み下ろし作業は他のトラックドライバーと比べると少ないです。
1運行での拘束時間ですが、短・中距離のトラックドライバーの平均拘束時間が11時間なのに対して、長距離トラックドライバーの平均拘束時間は16時間を超えています。そのため、労働時間のほとんどを車中で過ごすことになります。到着時間を守るために、夜通しで運転する場合も多く、生活リズムが不規則になりやすい点も特徴です。
長距離トラックの車内は快適
長距離トラックドライバーは1日の大半を車中で生活することになります。そのため、ドライバーの多くは、車内で快適に過ごせるように様々な努力をしています。長時間の運転の疲労を軽減できるアイテムを用意したり、待機時間や休憩時間、車中泊を快適に過ごすためのアイテムも用意しています。
長距離トラックの車内
運転席周り
長距離トラックの多くは、エアサスシートを搭載しています。これによって、運転席の振動を抑え、疲労を抑えることが可能です。
また、ドライバーによっては、ハンドルにはハンドルカバーやハンドルスピナーを付けています。これによってハンドルのグリップ感を良くし、運転をスムーズにこなせるようになります。
また、冷蔵庫を搭載することで、いつでも冷たい飲み物が飲めるほか、生ものの保存にも利用できます。
寝る場所
長距離トラックのドライバーは車中泊の機会も多いです。そのため、車内に寝る場所を確保しておく必要があります。そこで、カーテンを備え付けておくことで、眩くして眠れない事態を防いだり、外から覗き込まれることを防げます。
ただし、正しいカーテンの付け方をしていないと、違法と判断され検挙される例もあります。トラックを後方確認や左右の確認ができない状態で運転すると、道路交通法第五十五条の二に違反していまいます。カーテンが走行中の視界を遮らないように端で束ねられるようにしましょう。
長距離トラックドライバーの生活必需品グッズ
冷蔵庫
長距離トラックのドライバーに冷蔵庫は必需品です。飲み物をいつでも冷やしておけるほかに、コンビニなどで買った食べ物を保存しておくことにも利用できます。車内で快適に生活するためにも必ず用意しておくことがおすすめです。
冷蔵庫を選ぶ基準ですが、トラックの電源である24Vに対応している点や、コンパクトで持ち運びがしやすいかどうかを判断基準にしましょう。
パソコン・タブレット
長距離トラック内でもネットを楽しみたいドライバーにとってパソコンやダブレットは生活必需品です。ちょっとした空き時間にネットサーフィンをしたり動画を見れます。
また、車内でもインターネットを快適に楽しむためにネット環境を用意しておきましょう。ポケットWifiを用意しておくことで、ギガ数を気にせずインターネットを楽しめます。
テレビ
長距離トラックドライバーにとってテレビは生活必需品です。長期間家に帰れないドライバーは、情報にうとくなってしまいます。テレビのニュースを見て情報収集できるようにしておきましょう。
また、待機時間や休憩中に、バラエティ番組などを見て暇つぶしもできます。車内におけるよう、ポータブルサイズの液晶テレビがおすすめです。
インバーター
家庭用の電化製品車内で家庭用のコンセントを使いたい人にはインバーターを利用しましょう。車の電流を家庭用コンセントで使える電流に変換することで、車内でスマホを充填したり、照明をつけられます。
長距離トラックは一度出発するとなかなか家に帰られません。車内で生活している時間が長いドライバーにとってインバーターは必需品になります。
デコデコ(DCDCコンバーター)
乗用車用のカーオーディオやカーナビを長距離トラックで利用したいドライバーには、デコデコ(DCDCコンバーター)が生活必需品です。乗用車の電圧が12Vなのに対し、トラックの電圧は24Vなので、電圧を変換する必要があります。
トラック用のカー用品を利用すれば対応可能ですが、プライベートで運転する乗用車とカー用品を共用したい人はデコデコを利用しましょう。簡単なものならカーソケットに差し込むだけで利用可能です。
ベッド・寝袋
生活の多くを車内で過ごす長距離トラックドライバーにとって、睡眠の質は重要です。車内に快適な睡眠環境のための寝袋やベッドが必需品になります。
また、トラック車内は外の温度変化の影響を受けやすいです。夏は暑くなるので断熱対策のためのリアカーテンを準備しておき、冬は車内が冷えるので毛布なども用意しておくのがおすすめです。
事故がないように安全に運転するためにも、自分が快適に眠れる環境を作っておきましょう。
長距離トラックドライバーの生活
睡眠や仮眠はどうしているのか
長距離トラックで車中泊を行う場合は、サービスエリアや道の駅、コンビニなどの駐車スペースが利用できます。トラックを路肩などの駐車禁止スペースに止めて仮眠をするのは道路交通法に違反しているのでしないようにしましょう。
また、サービスエリアや道の駅などにある宿泊施設、そしてトラックステーションを使って休む場合もあります。車中泊よりも身体を伸ばして睡眠をとれるので、疲れが取れやすいです。車中生活に疲れたドライバーは利用を検討しましょう。
睡眠時間はどれくらいとれるのか
長距離トラックのドライバーは拘束時間が長く、生活リズムが不規則になりがちです。そのため、まとまった睡眠時間を確保できず、短くなってしまうこともあります。トラックドライバーの50%以上が睡眠時間が6時間以下というデータもあります。事故を避けるためにも睡眠不足の状態で運転しないように気をつけましょう。
トイレやシャワー・お風呂はどうしているのか
長距離トラックのドライバーは、コンビニのトイレを利用できない場合があります。トラックを駐車できるスペースがないためです。そういった場合には、大型物流施設を利用するのがおすすめです。駐車スペースも確保できるので、問題なくトイレを利用できます。
また、ドライバーのお風呂事情ですが、ガソリンスタンドによってはシャワーやお風呂が用意されており、そのガソリンスタンドで給油をすれば、シャワーやお風呂を無料で利用可能です。また、サービスエリアや道の駅にはシャワーが設置されており、安価で利用できます。日々の健康な生活のためにもシャワーやお風呂は欠かさないようにしましょう。
食事はどうしているのか
長距離トラックのドライバーは高速道路を走っている時間が長いので、食事の多くでサービスエリアやパーキングエリアなどの休憩施設内のレストランや売店を利用します。そのため、長距離ドライバーはどうしても外食が中心の生活になりがちです。
また、食事施設が無かった場合には、冷蔵庫などに保存していた食材を使ってトラック内で軽食を作る場合もあります。
家にはどれ位帰れるのか
長距離トラックドライバーが家に帰れる頻度は高くありません。会社によって異なりますが、多くが2、3日に1回や一週間に1回、場合によって月に1回しか帰れない場合もあります。
毎日家に帰れる生活を送りたい人は、近・中距離ドライバーになりましょう。
長距離トラックドライバーの1日
長距離トラックドライバーの1日のスケジュール①
長距離トラックドライバーの運行一日目の生活スケジュールの例がこちらです。
12時 | 荷物の積み込み後、出発 |
20時 | SA到着後、就寝 |
長距離ドライバーの出発の時間はまちまちです。早朝から出発しているケースありますし、他の荷物の荷降ろしが完了後、新たに荷物を積む場合は遅くの出発になる場合があります。それからは、夜まで走り続け、SAに到着後車内で就寝します。
長距離トラックドライバーの1日のスケジュール②
長距離トラックドライバーの運行二日目の生活スケジュールの例がこちらです。
2時~2時半 | 起床後、出発 |
6時 | 1つ目の荷下ろし完了 |
8時半 | 2つ目の荷降ろし完了 |
12時 | 帰り荷を積み、帰り道へ |
16時半 | PAで就寝 |
深夜に起床後、夕方まで走り続けています。荷物の荷降ろしが完了後は、帰り荷を積んで帰り道をはしれるところまで走り、就寝します。
長距離トラックドライバーの給料とメリット
トラックドライバーの給料は歩合給を採用している場合が多く、走った分だけ年収が高くなります。そのため、長距離トラックドライバーの給料は良く、大型トラックドライバーの平均年収は480万円を超えています。
また、長距離ドライバーのメリットとして、さまざまな土地のご当地グルメを楽しめる点が挙げられます。また、ドライバー仲間の口コミで、安くて美味しいお店や穴場スポットを教えてもらえるので、グルメになりやすいです。
長距離トラックドライバーの大変な部分・辛い部分
長距離トラックドライバーの大変な部分として、まず、大型トラックを運転するための免許取得が必要な点が挙げられます。大型トラックには第一種大型自動車免許が必要で、中型免許所持者が取得するためには20万円前後の費用と2習慣ほどの期間が必要です。普通免許のみ所持している人が取得するにはより多くの費用と期間がかかります。
また、労働時間が長い点もデメリットとして挙げられます。長距離ドライバーの1運行の拘束時間は16時間を超えており、生活リズムが不規則になりやすいです。
また、トラック運転手が時間に遅れると物流が滞ってしまうため、極力荷物の延着を防ぐ必要があります。そのため、トラブルに巻き込まれず法定基準速度を守りながら時間を厳守する必要があり、そういったプレッシャーを辛いと感じる人も多いです。
長距離トラックドライバーに向いている人・向いていない人
長距離トラックドライバーは1人で居る時間が長いです。そのため、1人で黙々と仕事をするのが好きな人に向いています。逆に、1人で過ごすのが嫌いな人には向いていません。
また、肉体的にも精神的にも疲れる職業なので、ストレス耐性があり、タフな人におすすめです。運転中には渋滞などストレスがかかる場面が多くあります。イライラいやすい人には向いていません。
また、長距離ドライバーは運転している時間が長く、日頃の仕事は代わり映えしません。そういった、単純作業が苦手な人も辞めておきましょう。
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