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8tトラック(8トン車)のドライバーの配送の仕事内容がまるわかり

8トントラックにはどんな役割があるか、ご存知ですか?「トラックの運転手になりたいけれど、8トン車ってなんだろう」こちらはそんな風に思っている方の「知りたい」に答える内容となっております。このトラックはその成り立ちから分類も少しややこしいタイプなのです。順を追って説明して参ります。

8tトラック(8トン車)とは

トラックは載せることのできる荷物の重さによって、三つに分けることができます。2トンを載せることができる2トン車は「小型」、4トン車は「中型」、そして10トン車が「大型」。これはトラック業界における共通の基準で、広く浸透している認識です。

では8トン車とは一体「何型」になるのでしょうか。ズバリ、それは「大型」です。これにもちゃんと理由があるのですが、もう少し後でお話しします。

増トン車とは

まず、8トン車、そして先ほど挙げなかった6トン車は正確には「増トン車両」という部類には入るものです。増トンとは読んで字のごとく、トラックに載せて走れる重さを増やすという意味です。

実は8トンサイズは、4トン車を基にして荷物として積める量を増やして造られた存在だったのです。また4トン車と異なる点として、明確な重さや大きさの基準がない点が挙げられます。これは単に「8トンくらい載せて走ることのできる」ものとして、メーカーが製造し販売しているだけだからです。

これは6トンも同じで、6トン車は「中型」の増トン車になります。

8トン車はなぜ大型なのか

ここで疑問が浮かぶでしょう、なぜどらちも同じ中型のトラックではないのか?。

その理由は、8トン車が運べる荷物の「重さ」の許容によります。そもそも小型や大型などの区分にはちゃんとした基準があります。

それが積みこめる荷物の重さの最大値「最大積載量」と、荷物や車自体をすべて含めた重さである「車両総重量」です。

最大積載量・車両総重量が順に、中型は3トン以上6.5トン未満・11トン以下、大型に関しては両方の重さがそれ以上のものを指します。

そして8トン車は「8トンくらい」を載せて走ることができ、荷物と車両のすべてを合わせて「13~15トンくらい」と言われています。つまりこの基準に沿って分類すると中型の改良・進化版でも、8トントラックは大型になるのです。いわば進化して成長したとでもいうところでしょうか。

8tトラックの仕事での使われ方

8トン車は増トン車両という変わった区分であるがゆえにその存在感が薄い大型車両ですが、一方代表的なのは10トントラックでしょう。

同じ分類であるため引き合いに出すことの多い6・8トン車ですが、仕事での使い方は少し異なります。それは6トン車は4トン寄り、8トン車は10トン寄りの使い方をされるということです。

先ほどから繰り返しているように、8トン車はあくまで大型ですから、その使用用途も10トンと似た分野であるのです。「大型車両寄り」の用途といえば建築・土木系の現場への配送です。

8トンは、中型・大型の車両を使う人たちから生まれた要望を叶えるように造られた経緯がありました。4トン車の場合であれば「もう少し多く積みたい」10トン車の場合は「積める量を少し減らしても車のコストを減らしたい」というようなものです。

10トン車は新車で購入すると1,000万円ほどする上に、車体が大きいため点検費やガソリン代などのランニングコストが非常に高くなってしまいます。8トン車はそれらのコストを比較的安く済ませることができるため、一回り小さな10トン車として使い勝手がいいのです。

ただ、最近では6トン車同様に中型車両と同様の用途で使われることも増えてきました。中型の一般的な使い方は体積が大きく軽いものの運搬です。8トン車はその成り立ち上、他の規格のものに比べ寸法にバラつきがありません。ですのでロングタイプと呼ぶほど長い全長のモデルは少ないですが、その中でも6トン車より荷台のスペースが多く容積の大きいものが活用されるでしょう。まさに「大は小を兼ねる」ということですね。

8トン車の種類

なお、トラックにはどの規格でも、いろいろな役割をこなすためのさまざまな形態があります。

トラックというのは実は二つの要素から成り立っていて、一つが土台となる「シャシー」、もう一つが荷台の「上物」です。

シャシーはタイヤが付いていて運転席に繋がる方と言い換えると分かりやすいでしょう。シャシーにも上物にも、機能性が考えられた多様な種類があるのです。特に豊富なのは上物です。

分かりやすい例として挙げられるのは箱型の荷台であるバン、荷物を乗降させることのできるクレーン、ミキサー車やタンクローリーなどでしょう。

8トントラックにも標準、ショート、ロング、スーパーロングがある

違いはまだあり、見た目にも分かりやすいものと言えば「長さ」でしょう。トラックは何トン載せるかが重視されるので、同じ規格の車両でも寸法が変わります。

その中でもっとも変化が著しいのは荷台の長さである全長の部分です。たいていどのトラックにも標準・ショート・ロングとあり、他にもワイド・スーパーロングなどというタイプもあります。こうして種類を挙げていくと、トラックの奥深さを感じることができますね。

8トン車にもこれらの違いがある沢山のモデルがありますが、そのなかでよく使われるものと言えば「平ボディ」という上物です。

これはシャーシの上に載せる真っ平らな荷台のことで、日本では明治の頃から愛用されており、特に建築や土木工事の現場などでは大変活躍するのです。それらの場所では材料となる木材や鉄材、または機材の移動に役立ちます。平ボディの平らな荷台は安定して物を載せることができたり、置き方によっては大量の資材を一度に運べたりすることが最大の利点であるでしょう。

8tトラック(8トン車)を運転するために必要な免許

8トントラックの運転には大型免許が必要

そんな8トン車を運転するには「大型自動車免許」が必要になってきます。

ところで、皆さんは旧普通免許である現8トン限定中型免許をご存じでしょうか。非常に勘違いを招きやすいですが、こちらが指す8トンとは車両総重量のことを意味しているのです。つまりこの免許で乗れるのは最大積載量が5トン未満の4トントラックまでとなります、ご注意ください。

この免許は中型免許よりも乗れる幅が少なく、そもそもこんなに紛らわしい呼称になったのは道交法の改正により中型免許が誕生した2007年でした。問題視されていた運送業界の人手不足を改善するために投じられた一石だったのです。

その後も同法は2017年に一度改正されており、準中型免許というさらに新しい免許も誕生しています。これらとの区別を図るため呼称の変更がなされたというわけだったのです。

この準中型免許の施行には車離れが進む若年層をドライバーに引き込む狙いがあったようです。

大型免許の取得方法

話は逸れましたが、8トン車に乗ることができるのは大型免許を持った人のみです。大型免許は自動車免許の中でトップクラスといってもいいものですから、これ一つで幅広い規格の車両を運転できます。しかしトップクラスなのは難易度もまた然りです。

自動車免許を取る方法として、自力で受けるいわゆる「一発試験」と、「自動車教習所」に通い実習を受講する方法があります。おすすめしたいのは教習所に通う方です。

そうなると高額の費用が必要になりますが、それでもこちらを勧めるのには二つの理由があります。

一つは一発試験の場合にはかなり面倒な手間がかかるからです。踏まなければいけない手順の数がとにかく多く、すべての手続きをひとりでこなすことがかなり大変になるでしょう。

二つ目は、教習所を通して取得する際の利点についてです。この場合実習を受けることで学科試験が免除になるのです。ただでさえ難易度が高く関門の多い工程を踏むことになります。自力の一発試験では免除されることはないので覚えておきましょう。

さて、この免許は普通免許、あるいはそれに相当する免許を取得したうえで、免停期間を除いた3年の運転経験が必要になります。ですから21歳未満は取得不可能です。

またこれは教習所に通う場合ですが、最終試験である卒業検定に合格できた後に「適性検査」というものを受けなければなりません。これは身体機能を審査するもので、大型免許取得には普通免許の際よりもさらに良い状態が求められます。検査項目は視力・深視力・聴力・色彩識別能力となっており、その他に運転に支障をきたす身体障害の有無も問われます。もちろん視力の悪い方には眼鏡・コンタクトの使用、聴力が弱い方は補聴器を使用することで同等の機能が補うことができれば問題ありません。

8トントラックの運転のコツと注意点

当たり前のことですが、免許証は該当規格の車両に乗る資格を与えるもので安全に運転する能力を保証するものではありません。大型車での走行には乗用車の場合より高い危険性が付きまといます。

ですからたとえ無事試験に合格できたとしても、自分が「大型車両初心者」であることを常に意識しましょう。トラックドライバーとしての経験のある人でもそれは同じです。規格が異なれば勝手も感覚も異なるのは当然です。一瞬の気のゆるみや油断が大きな事故に繋がりかねないのだということを忘れないでください。

特に注意が必要な具体的なタイミングはブレーキ・カーブで、常に意識するべきなのはスピードです。車体が大きい上に重量もあるため、はじめはブレーキのかかりづらさに驚くことになるでしょう。

また車体の長さに比例して、後輪から後ろの部分であるオーバーハングも長くなります。この感覚は非常に掴みづらく、トラックドライバーとしての経験があるとなおのことその変化を感じるでしょう。

後続車両への注意が足りないと衝突事故を起こしかねませんから、慎重に車を走らせることが要求されるのです。

そしてスピードを常に意識しなければならない理由は、転倒事故を防ぐためです。4トン車がベースの車両とはいえその大きさは異なるため、強風の日は風に煽られやすくなります。

大型トラックの弱点である風から車両を守るのは、ドライバーの役割なのです。これらの事項を守り、安全第一で信頼のある運転ができるドライバーに、ぜひなってください。

これから8トントラックのドライバーになる人に向けて

さて、8トン車のドライバーになることは危険が隣り合わせであることがご理解いただけたかと思います。

ですが8トン車を扱うことができる大型車両ドライバーになることには、さまざまな利点もあるのです。まず苦労して取った大型免許はとても価値のあるものとなります。大型免許を所持している人材は少ないため大変貴重な存在です。運送会社に勤めるのならより良い条件を選んで就職することができるでしょう。

8トン車のような増トン車は日に日にその需要が高まり、取り入れていく運送会社も増加しています。「大型免許は取れたけれど、いきなり10トン車に乗るのは不安」と思うような方には8トン車ドライバーを希望するのを強くおすすめします。

雇う側も貴重な存在を育てられるため、好条件で働ける場合もあります。この記事を読んで8トントラックのドライバーに興味を持っていただけたのなら、一度募集を探し条件を見てみるのもいいでしょう。皆さんがなりたいドライバーになれることを、心より応援しております。

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