トラック運転手の離婚率は高いのか
世の中一般の離婚率
離婚率とは『結婚している人のうち離婚した人の割合』だと考えてしまいがちですが、これはよくある勘違いです。厚生労働省の統計で用いられる離婚率は人口1,000人あたりの年間離婚件数と定義されています。
厚生労働省の夫妻の就業状態・職業別にみた離婚の統計によると、平成27年度の離婚数は22万人です。トラック運転手は男性が多いため男性人口を基準に分析すると、15歳以上の日本人男性人口が5,294万人のため、離婚数を15歳以上の男性人口で割った世の中全体の離婚率は4.2となります。
ちなみに日本では3組に1組が離婚するとも言われますが、実はこれは少し間違った表現です。確かに平成27年度の婚姻数は64万人なので、離婚数(22万人)を婚姻数(64万人)で割ると約1/3になることから、3組に1組が離婚すると言われるようになりました。しかし平成27年度に離婚した人が結婚した時期は平成27年度とは限らず、さまざまです。そのため、同じ年の婚姻数と離婚数を比較して出てきた数字を鵜呑みにすべきではありません。
例えば、平成元年に30歳で結婚した人が平成27年に離婚した場合、離婚年齢は57歳です。これをあたかも現代の若者の離婚率のように考えるのは間違っていますね。

トラック運転手の離婚率
就業状態・職業別の離婚件数でみると、トラック運転手を含む輸送・機械運転職は、15歳以上の日本人男性人口が193万人、離婚数は1.4万人であり、トラックドライバー等の離婚数を15歳以上の男性人口で割った離婚率は7.1となります。
すべての就業状態・職業の男性の離婚率は先ほど計算したように4.2であることから、トラック運転手を含む輸送・機械運転職の離婚率は平均よりも高いと言えるでしょう。
ちなみに平成22年度の輸送・機械運転職の離婚数は15,907人だったため、トラック運転手等の離婚件数は平成27年までの5年間で約7%減っていることが分かります。またすべての就業状態・職業の男性の離婚率も平成22年度は4.6だったので、平成27年までの5年間で9%ほど低下しています。
トラック運転手の離婚原因
勤務時間が不規則で生活リズムが合わない
トラック運転手は日によってさまざまな配送先へ荷物を届けなくてはなりません。また、納品時間もあらかじめ決まっていることが一般的です。間に合わせるために前日の夜から出発したり、逆に時間になるまで待機が必要とされることも多いです。
このようにトラック運転手は勤務時間が不規則なために、家族と生活リズムが合わずにすれ違ってしまいがちです。同じ家で暮らしているはずなのに顔を合わせる機会が極端に少なければ、何のために結婚したのか分からなくなってしまうという人もいるでしょう。一緒にいる意味が感じられなくなり離婚を切り出す人もいます。
トラック運転手の仕事は過酷である分、家族に寂しい思いをさせてしまい離婚率が高くなるのはある意味致し方ないとも言えます。
休日でも急に仕事が入るので予定がたてられない
運送業界は慢性的な人手不足の状況にあります。欠員が出たり急な仕事が入れば、トラック運転手は休日でも出勤を余儀なくされることが少なくありません。
たくさんの仕事をこなせばその分稼げるというメリットはあるものの、家族と出かけるなどの予定があったとしてもキャンセルせざるを得ません。
このようなことが続けば、トラック運転手の妻や子供は自分たちがないがしろにされていると感じ、家族として一緒にやっていくことを諦めて離婚を選ぶ人もいるはずです。多くの家庭で妻子との関係が悪化してしまった結果が、ドライバーの高い離婚率なのかもしれません。
家に帰っても疲れてすぐに寝てしまう
トラック運転手は体力と神経を消耗する仕事です。家に帰ったらゆっくり休みたいと思うのは当然ですが、家族がいればそのようなわけにもいきません。特に共働きの家庭の場合、妻が働きながら家事育児をこなしているのに夫は帰ったら寝ているだけ、などという状態であれば離婚はまず避けられないでしょう。
トラック運転手の離婚率が高いのは、仕事で疲れ切っており妻への配慮ができないことの表れであるとも考えられます。家族との良好な関係を保つためには、家事を分担したり子供の面倒を見たりするなど、家庭に参加することが必須です。
歩合給の多い実力主義なので昇給が少ない
一家の大黒柱として、収入を得ることは欠かせません。平均年収の比較的高いトラック運転手も収入が少なければ家族の生活を維持することができず離婚につながる恐れがあります。
この点で、歩合給の多いトラック運転手は不利な状況にあります。年功序列型の企業では年齢が上がるとともに収入が増えることが期待できますが、トラック運転手は昇給が少なく、年齢を重ねても現在以上の収入を見込むのは難しいです。収入増どころか、若い頃のように働くのが難しくなり収入が減ってしまう可能性もあります。
家族の将来を考えたとき、夫の収入ではやっていけないと判断する女性が多ければ、離婚率が高くなるのもうなずけます。
長距離トラック運転手の離婚原因
家になかなか帰れないので家族の時間が少ない
長距離トラック運転手は月に数回しか家に帰れないということが珍しくありません。大部分の時間を家族と離れて過ごすことから、妻や子供に寂しい思いをさせることは避けられないでしょう。
会わない時間が長くなれば、そのうち家族とぎくしゃくしてしまい、せっかく帰ることができても家に居づらくなってしまう可能性があります。家族と溝が出来れば長距離トラック運転手の離婚率が高くなるのは必然だと言えるでしょう。
また、妻の立場で考えても、長距離トラック運転手の夫がほとんど家におらず自分と子供とだけで過ごさなければならないのは不安なものです。妻の実家が近ければ何かあった時に頼ることができますが、そうでなければすべて1人で対応せざるを得ません。このような生活に疲れて離婚を考える人は少なくないと考えられます。
浮気や不倫の心配をしてしまう
長距離トラック運転手は浮気や不倫をしているのではないかと疑われてしまいがちです。家に帰らない日が多いため、浮気相手と外泊してもばれる可能性は低いです。連絡がつかない時間帯があったとしても、道路が渋滞していた、あるいは仮眠していたと言えば説明が可能です。
しかし、たとえ十分なアリバイがあったとしても、ふとした拍子に浮気や不倫がばれてしまう可能性はあります。また本当に浮気をしていなかったとしても、妻が疑いを晴らすことができずに離婚を持ち掛ける可能性も考えられます。長距離トラック運転手として働く以上このように疑われるのは仕方のない事でもあり、離婚率が高いのはある意味で当然であるとも言えます。
トラック運転手が離婚しないようにする方法
トラックドライバーの仕事を家族や妻に理解してもらう
トラック運転手はきつい職業ではありますが、日本の物流を支える大切な仕事です。やりがいのある仕事であり、働き方によっては十分な収入も期待できるということを家族や妻に理解してもらえれば、トラック運転手としての働きやすさは格段に増すでしょう。
特に夫婦がお互いの考えを理解しあえれば、離婚につながる可能性は格段に低くなるはずです。トラック運転手の仕事は確かに家族に迷惑をかけてしまいやすい特徴を備えています。しかし、家族の理解さえ得られれば乗り越えられる要因が多いのもまた確かです。
高い離婚率に惑わされず、妻をはじめとする家族との信頼関係を築き上げることが離婚回避のために重要だと言えるでしょう。

まめに連絡をする
トラック運転手がなかなか家に帰れないのは避けられないとしても、まめに連絡があれば安心するものです。離れていても家族を思っているということが伝わり、離婚の回避が期待できます。心理学的にも、単純接触効果と言って接触回数が多い相手のことを好ましく感じる心理効果があることが知られています。
特にトラック運転手は大部分の時間を1人で過ごしている分、家族に連絡する時間は確保しやすいでしょう。運転中に電話を1本入れるだけで妻の気持ちが離れてしまうことを防ぎ、離婚率の低下に貢献できるかもしれません。
家族サービスを欠かさない
トラック運転手にとって休日は貴重です。1日寝ていたい、あるいは趣味に費やしたいと考えるのは自然なことですが、それだけでは家族に愛想をつかされてしまう恐れがあります。多くの人はトラック運転手の離婚率上昇の一因になることは避けたいのではないでしょうか。
休日は妻や子供にとっても楽しみにしていた1日であることでしょう。一緒に出掛けるなどの家族サービスを欠かさずに行うことで、家族を大切に思っているという気持ちが伝わるはずです。普段多くの時間を一緒に過ごせない分、離婚を避けるためにもトラックドライバーは休日を家族との時間に充てることをおすすめします
トラック運転手が離婚した後に再婚が難しい理由
男社会のため出会いが少ない
トラック運転手は男性がほとんどで、女性トラック運転手比率はわずか4.7%しかいないため、同業者との出会いはほとんど期待できません。経理や総務など事務職の女性や配送先のスタッフと仲良くなれる可能性はありますが、そこで出会える人数は限られています。
また運転中など大部分の時間を1人で過ごすことから、仕事を通じて周囲の人と交流を深めるのが難しい職業でもあります。
このような状況で離婚してしまうとトラック運転手にとって再婚相手を見つけるのは簡単ではありません。現在結婚していたり交際相手がいるのであれば、トラック運転手は離婚率が高いという事実を念頭に置いて相手を大切にすることをおすすめします。
忙しくて女性と出会う時間がない
トラック運転手の仕事は忙しく、女性との出会いを見つけようにもなかなかそのための時間が取れないという人が多いです。再婚のために婚活をするにも、勤務時間や休日が不規則なことがネックになります。それなりの時間と手間とを割かなければ結果を出すことは難しいでしょう。
また、運よく女性と出会い交際を開始したとしても結婚できるとは限りません。トラック運転手は厳しい仕事で離婚率が高いという厳しい事実を知り、そのうえで一緒にいてくれる相手を選んで再婚しなければ、一度は結婚したとしても将来的に離婚してしまう恐れがあります。

彼女の両親に反対されることもある
昔のイメージからか、トラック運転手に対していいかげんで柄が悪いイメージを持つ人は少なくありません。彼女の両親がこのような考えの持ち主であれば、大切な娘がトラック運転手と結婚するなんて許せないでしょう。
また運転がメインの職業であることから、交通事故を起こしたり巻き込まれるリスクが高いことを心配する人もいます。万が一事故の加害者になってしまえば、たとえ結婚できたとしても離婚は避けられないでしょう。
彼女の両親に納得してもらうためには実情を説明して理解を得る必要がありますが、中には聞く耳を持たない人がいるのも事実です。トラック運転手の離婚率が高いのにはこのような両親の存在も無関係ではないでしょう。

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