セミトレーラーの構造
セミトレーラーのトラクター(トレーラーヘッド、けん引車)
一般的にセミトレーラーと呼ばれるものは、トラクターとトレーラー部分が連結した状態の車両のことを指しています。
トラクターとは荷台部分を引っ張って走行するけん引車であり、トレーラーヘッドと呼ばれることもあります。この部分は荷物を積載できるようなスペースがないため、1つの車両としては運搬する機能を有していませんが、別々のトレーラーに付け替えて運搬できる特徴を持っています。
長さは、連結時の全長で16.5mまでであり、許可を得た車両は最長で18mまでとされています。トラクター単体だと6m前後の長さをもった車両が多いようです。


セミトレーラー(被けん引車)
トレーラーヘッドの後部に連結して走行させる部分をトレーラーと呼びます。こちらは被けん引車であり、トラクターに引っ張ってもらわないと走行できない構造になっています。
トレーラー単体での長さは最長で13mまでとされていて、実際に私たちがよく街中の道路で見かける車両も13mくらいが平均となっています。代表的な例としては海上コンテナ輸送車が挙げられ、コンテナの大きさに合わせたトレーラーがそれぞれ存在しています。
単純にトラクターとトレーラーの長さを足すと、規定の全長を超過してしまいますが、二つは連結時には数メートルほど重なる構造になっているので、実際には規定の範囲内となるのです。
セミトレーラーには海上コンテナ輸送トレーラーのほかにも色々な種類の車両があるのも特徴です。ガソリンスタンドで見かけるタンクローリー車や乗用車を何台も積載できるキャリアカー、クレーンを積載する重機用トレーラーなど多岐にわたっています。
カプラーとキングピン
荷台部分のトレーラーをけん引するためにはトラクターと連結させる作業が必要です。
トラクター側にはカプラーまたはカプラと呼ばれる穴があり、トレーラー側にはキングピンと呼ばれるものが付いています。
連結させるときは、トラクターをバックさせてカプラーをはめ込むような形になります。ゆっくりバックしていき、『ガチャン』という音が聞こえたら連結完了です。
その後、トレーラーのテールランプなどを機能させるために電源ケーブルやエアホースをつなぎ、自立スタンドを上げたら一連の連結作業は終了です。
一見、キングピンは近くで見ると小さく、多少頼りなく見えるかもしれませんが、構造的にはしっかりとした作りになっているため、途中で外れるようなことはありません。各種ケーブルの接続だけは運行前に手順を踏んで行っていくようにしましょう。

フルトレーラーの構造
フルトラクター
セミトレーラーのトラクターとは異なり、フルトラクターでは単体でも荷物を運搬することができます。そのため、フルトレーラーの特徴としては、納品場所の広さや荷物量に応じて、連結の有無を変えることができるという点です。
また、エアブレーキが採用されているフルトラクターではブレーキの効きが非常に良いです。そのため、急がつくような操作は荷崩れや横転に直結してしまいます。
電気栓などの連結器でトレーラー側とつながれてはいますが、ブレーキをかけたときはトラクター側と停止する時間はほぼ同じとなります。荷台部分が遅れて停止し、ぶつかってくる危険性はありません。
注意が必要なポイントとしては、トラクター単体で運転する時も大型免許とけん引免許が必要になるということです。けん引車独特の操作や操作に関する知識が要求されます。

フルトレーラー
フルトレーラーにはドリー式とセンターアクスル式の2つのタイプに分かれます。
ドリー式はトレーラーの前後に車輪がついており、荷重が分散されるような仕組みとなっています。トレーラーの前方についているドリーがターンテーブルのように回転するため、トラクターの車輪と連動したようなタイヤの動きとなります。

一方でセンターアクスル式はドローバーと呼ばれる長い棒のような連結器でトラクターとつなげます。荷重が中央へと集中する特徴があり、セミトレーラーと同じようなハンドル操作での運転が可能です。


また、そのほかにもダンプ型の車両も幹線道路を走行しています。土砂のピストン運搬には最適となっており、車両や人件費を抑えることができるので、幅広い分野で活用されています。
人手不足の中の運送業界ではあまり人数をかけないような運送方法注目が集まってるといえるでしょう。
セミトレーラーとフルトレーラーの違い
セミトレーラーとフルトレーラーの構造の違い
セミトレーラーとフルトレーラーの構造上の大きな違いは切り離してもトラクター単体で荷物を運搬できるかできないかというポイントになります。
セミトレーラーでは荷台(荷室)とセミトラクターの二つが連結して初めて、一つの車両として運搬という役割を担うことができます。また、トレーラー部分単体では自立することができず、スタンドを伸ばしてバランスをとる必要があります。
一方でフルトレーラーでは、フルトラクター部分が荷台となっているため、トレーラーと切り離しても単体で自走することができます。
また、車両の長さという面で見ると、セミトレーラーの全長18mという長さに対して、フルトレーラーでは最長で25mまでの長さまでが規定の範囲内となっています。これは、ダブル連結トラックの運用が始まり、一人の運転手でより多くの荷積みができるようにという背景があります。
セミトレーラーとフルトレーラーの運転上の違い
セミトレーラーとフルトレーラーでは特にバック時のハンドル操作が異なります。セミトレーラーはバック時に、乗用車の操作とは反対にハンドルを切るのに対して、ドリー式のフルトレーラーは乗用車と同じような感覚でハンドルを切るなど、同じトレーラーでも運転の難しさに違いがあるのです。
また、急ブレーキ、急発進によるジャックナイフ現象やトレーラースイング現象はトレーラーの特有の危険運転事象にあたるので、共通して注意が必要になります。
セミトレーラーとフルトレーラーのメリット・デメリット
まずはそれぞれの長さですが、いずれも全長規制があります。セミトレーラーは18mに対して、フルトレーラーは25mになります。荷台に積める合計体積が広く、単体でも稼働可能という点からみると、フルトレーラーの方が融通の利く車両としての認識があります。
しかし、車体が長くなれば、運転の難易度も上がります。例えば、右左折時の内輪差による巻き込みは車体が長い車両ほどリスクが高まりますし、後退時も後ろが見えづらいなどのデメリットも存在します。バック時の運転スキルは乗りながら向上していくしかありませんが、両タイプの車両で乗用車とは違う動きや特徴をもっているので、習得には時間がかかるでしょう。
一方で維持費などの金銭的なメリットはセミトレーラーの方に多い傾向にあります。両タイプのトレーラーは税金区分の面からみるといずれも大型トレーラーの枠の中ではありますが、車検や高速道路の料金を算出する際は車軸数が基準となります。そうなると、セミトレーラーの方が幾分かは安価になると思われますが、セミトレーラーにも大型の貨物を運搬できる車両もあるので、その限りではありません。
また、両タイプ共通して言えることは、大型免許及びけん引免許が必要であるということ。高速道路の通行料金は車軸数によって区分分けされますが、最高速度は80kmと走行上の注意点は共通しています。
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