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ドライバー・運転手

トラックドライバーの過酷な激務と過労環境の改善状況がまるわかり

この記事の目次
  1. トラックドライバーが過酷とされる理由
  2. トラックドライバーの仕事が過酷となる原因
  3. トラック運転手で激務とされる積み降ろしの実態
  4. トラック運転手の仕事は過酷ではないと考えるドライバーの意見
  5. 長距離トラックの仕事が過酷・激務とされる理由
  6. トラック運転手の過労死事例
  7. ブラック企業の見分け方
  8. ドライバーの労働環境は改善してきている
  9. トラックドライバーの過労と激務を改善する方法

トラックドライバーが過酷とされる理由

トラックドライバーの労働時間は過酷

日本トラック協会の調査によると日本の全産業の年間平均労働時間は2124時間であるのに対して、トラックドライバーの年間業種別平均労働時間は、大型トラック運転手で2580時間、中小型トラック運転手で2568時間と、日本全体の平均より2割程度残業時間が多いため、比較的過酷な現場と言えます。

トラックドライバーの運転手の給料

国税庁のデータによると、日本の全産業の平均年収は440.7万円であるのに対し、トラックドライバーの平均年収は390万円~515万円で、中型以下のトラックになってくると過酷な仕事に対して給料が日本の平均を下回る場合もあり、この点が過酷な仕事内容に対して割が合わないと考える運転手もいるようです。

  月収   年収
けん引運転者 36.7万円 514.5万円
大型運転手 34.1万円 451.4万円
中型運転者 28.8万円 412.7万円
準中型運転者 28.2万円 394.7万円
普通運転者 27.7万円 389.9万円

トラック運転手の事故や病気からは過酷な業務状況がわかる

陸運労災防止協会の労災調査によると、トラックドライバー含む貨物運送業の過労死等の労災補償状況は全産業中10年連続でワースト1位です。過酷な業務内容から心臓・脳疾患による病状の労災が多く、平成30年の労働災害保険の請求は877件、内決定支給数は233件となりました。

トラックドライバーの仕事が過酷となる原因

実質的な拘束時間が長くなる激務

国土交通省のトラック運送状況の実態調査結果によると、トラックドライバーの1運行の拘束時間の全体平均は12時間26分という調査結果が出ています。ただし、この拘束時間は運転時間や休憩時間以外にも荷待ち時間も含まれています

このうち、小型~大型トラック含む全体平均の荷待ち時間は2時間47分、最大で19時間の待機時間が発生しているとの調査結果がでており、運転時間以外の荷待ち時間はトラックドライバーの労働環境が過酷とされる一因として問題視されています。

最近はこうした荷待ち時間にしっかりと残業代を払うような指導や、また荷主向けの倉庫システム(クラウドやSaaS型システムなど)によって無駄な荷待ちが発生しないようなオペレーションの改善、などに取り組む会社が増えています。

夜勤ドライバーは昼夜逆転する過酷な業務

コンビニやスーパーの物流では夜勤のトラックドライバーの需要が大きいです。理由としては夜間の配送は渋滞を気にせずスムーズに荷主へ納品を行いやすく、早朝には必要な商品を揃える事ができるからです。

しかし、ドライバーにとっては夜間の業務ですので昼夜逆転で生活を送る事になり、規則正しい生活の維持が難しく、これはルート配送ドライバー業が過酷とされる要因にもなっています。

ネットショッピングによる荷物量の増加とドライバー不足

トラックドライバーの仕事がより過酷となった理由としてネットショッピングの普及による物流問題も挙げられます。

これらのネットショッピングの配送サービスにおける荷物の「即日配送」や「送料無料」や「時間指定」は昨今当たり前となってきてしまっているため、消費者側から見れば高い利便性と需要があるもののドライバーにとっては過酷な条件を強いることとなり、これによってドライバーの人手はいくらあっても不足している状況も生み出しました。

荷主や荷受人の時間にあわせる必要がある厳しさ

トラックドライバーの運行では、倉庫や個人宅の到着時間は荷主や荷受人の指示で決められます。

到着は指定された時間丁度である必要があります。その指定時間より到着が早くとも遅くとも、荷主の都合から待機指示が出され多くの待機時間や荷待ち時間が起こります。

また、個人宅への配送であれば指定時間以外の到着だと、不在の場合もあり再配達する事になり業務の過酷さが増します。

渋滞や天気などの道路状況次第でスケジュールが安定しない

配送途中での渋滞、雨や雪等の天気などの不確定要素で配送が遅れ、スケジュールが大きく乱れる事もトラックドライバーの業界の過酷である要因です。

また渋滞で動けない時間が発生する事で労働時間や拘束時間が伸びる事もネックになります。

荷積み・荷降ろしの作業が発生する肉体的に辛い仕事もある

配送元や配送先で発生する荷積み又は荷降ろしには2つのパターンがあります。1つはパレットに積まれた重量物をフォークリフトで荷積み・荷降ろしするパターン。もう一つは軽量な品をトラックに荷台へ手積み又は荷台から手降ろしするパターンです。

後者のパターンは前者と比較し腰への負担が大きく、夏場は熱中症になる事もあり、トラックドライバーにとって特に過酷な仕事の1つになります。

ドライバーは週休2日や連休が取りづらい

物流は絶え間なく行われる事、そして昨今のドライバー不足から、大手を除く運送会社のトラックドライバーは土日・祝日等の連休は取得がしにくい労働環境にあります(特にドライバー数の少ない大型ドライバーなど)。

中にはブラック企業に入ってしまったために、週1の休日も取得できていない過酷な状況で働いているドライバーも存在するそうです。

ドライバーの人材不足で仕事量が多い

昨今ではネットショッピング利用者が増え続け、荷物の配送量は増加しています。一方でトラックドライバーは高齢化の煽りを受け、過酷な労働環境というマイナスイメージから若手の参入も少なく人材不足に陥っています。

よって業界の需要高いはもののドライバーが少ない事で、一人辺りの仕事の負担が大きい状態になっています。

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トラック運転手で激務とされる積み降ろしの実態

荷物の積み降ろし作業内容は激務

ドライバーの仕事の一つに荷積みと荷降ろしがあります。この仕事は荷主側や荷物の内容でフォークリフトで行う場合と人力で行う場合があります。人力の荷積み荷降ろしはトラック運転手の仕事の中でも、特に腰痛になりやすかったり、体力が必要になる激務になります。

過酷な手積み・手降ろしがなくならない理由

パレットを使用して荷積みを行うとパレットと荷物の間に隙間が発生します。その隙間を利用して積載量を増やしたい荷主が多く、結果としてパレットを使用しない品物の手積みと手降ろしが横行し、その作業の負担がトラック運転手に回ってきている現状になります。

又、パレットを用いない理由は積載量を増やすというのと、そのパレットの管理が大変という事も理由に挙げられます。

パレットが作業中に紛失しやすく、レンタルだと回収の費用も掛かる事から、品物の手積み・手降ろしをトラック運転手に指示する荷主が後を絶たないと言われています。

トラック運転手の仕事は過酷ではないと考えるドライバーの意見

運転が好きな人は長時間運転が苦にならない

トラック運転手は10時間以上の拘束時間等から過酷な職種のイメージが付き物ですが、運転が好きな人にとっては長時間の運転も苦にならず楽しめるようです。

また、1人で仕事を行う場面が多いので気楽という意見もあります。

仕事が案件ごとに完結するのでメリハリがある

大多数の仕事の案件を処理するには2~3日や1か月以上もかかる上、複数の案件を同時に処理する場合もあります。

しかしトラック運転手の仕事の案件は1日分の配送が終われば1回で完結する案件が大半と言われており、仕事が案件ごとに完結するのでメリハリがあると言えます。

一人の仕事に没頭する時間が長い

トラック運転手の業務で会社への報告や荷主との関わりを除けば、1人で仕事を行う場面が多いのも特徴です。

そのことから、マイペースに仕事を行いたい、誰とも関わらず自分の時間に没頭したいという人にはむしろ過ごしやすい労働環境と言えます。

長距離トラックの仕事が過酷・激務とされる理由

日本トラック協会の長距離ドライバーに関する調査によると、長距離トラックドライバーの1運行は2~6日ほど掛かり、平均走行距離は2618㎞とされています。日間の走行距離だと300~500㎞、場合によっては700~1000㎞ともされています。

国土交通省の調査によると短距離・中距離ドライバーは1運行の走行距離が500㎞以下とされており、これと比較しても長距離ドライバーの1運行には倍以上の労力を求められる激務である事がわかります。

そして、長期にわたる運転の最中でドライバーは法定速度を守りながらも、時間厳守で指定場所へ到着しなくてはならないプレッシャーにも晒されます。

そしてスケジュールの乱れがないよう休憩においても車内での不規則な睡眠を取らざるを終えない事も多々あります

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トラック運転手の過労死事例

トラック運転手は他業種の比較しても脳・心臓疾患による過労死が多い業界です。

過去に実際にあった事例では、2018年4月に運送業者ライフサポート・エガワでトラック運転手が致死性不整脈で死亡した事例が有名です。ドライバーの亡くなる前の1ヶ月の時間外労働は158時間で、それ以外の月も130時間を越えており過労死ラインと言われる80時間の残業時間を越えていました。

トラックドライバーの働く環境は改善されつつあるとはいえ、企業選びは慎重に行い、過労死をもたらすようなブラック企業に入社しないように注意する必要があります。

ブラック企業の見分け方

所属している企業をブラック企業か否かという判断材料として、まず一つは給料や残業代の未払いが多い企業です。

そして会社の規模に対して、明らかにトラックの台数が少なすぎたり、在籍しているトラック運転手の数が少ない企業もブラック企業の可能性があります。理由としては、仕事の量に対して労働力や、トラックが大幅に足りていないため、ドライバー一人あたりの業務量が過酷となる可能性が高いためです。

こういった要素を持つ企業は離職率が高いか、健全に収益をあげられていない企業である可能性があるので、評判を周りのドライバーから聞くなど、しっかり調査をしてから転職・就職をする必要があります。

ドライバーの労働環境は改善してきている

トラック運転者の労働時間改善基準とは

過酷な労働環境で働くトラックドライバーの労災防止のため、厚生労働省が定めている自動車運転者専用の労働時間や休息時間の事を、労働時間改善基準と言います。

これによるドライバーの働き方改善のポイントとされたもののうち、まず1つめは24時間の拘束時間と休息時間の区分化が挙げられます。それぞれの時間の内容については以下の通りになります。

拘束時間 労働時間と休憩時間で構成されています。さらに労働時間は運転時間、作業時間、荷待ち時間を含んでいます。
休息時間 勤務終了後から次の勤務始業時までの時間。

2つめは拘束時間や連続運転時間の限度の設定になります。その内容は以下の通りになっています。

拘束時間 1日13時間以内。1々月なら293時間。
休息時間 継続8時間以上。
運転時間 2日平均で9時間以内。
連続運転時間 4時間以内。
休日労働 2週間に1回。

3つ目に休日の取得ですが、労働基準法に基づき週1回休日を与える事がルールとなっています。

トラックドライバーの働き方改革

平成29年にトラックドライバーの働き方改革実現のため全日本トラック協会による働き方改革アクションプランが組まれました。

労働生産性の向上等を図り、2024年には年の時間外労働時間が960時間超のドライバーが発生する事業者の割合を0%にする事が目標として掲げられています。

女性トラックドライバーに向けた取り組み

2014年からトラックドライバー業界の活性化として女性トラックドライバー、通称トラガールの促進活動が活発化しています。

女性の雇用を行う事により労働環境を見直し、女性でも働きやすい現場を造る事が課題になっています。

トラックドライバーの過労と激務を改善する方法

給料をアップする

トラックドライバーが激務とされる要因の1つは、配送業の需要の高さに対しての、ドライバー人口の減少とそこからドライバー1人辺りの仕事の負担の大きさです。そして、こうした負担に対して給料水準が割にあっていないとの声があります。

よって短期的には、今後は若年層のドライバーの呼び込みも含め、給料の水準の改善が1つの解決策になると言えます。

横乗りドライバーを増やして負担を減らす

トラックの運転は基本1人で行われていますが、そこにもう1人のトラックドライバーを同乗させる事を横乗りと言います。

もう一人のドライバーがいる事で交代で運転が可能になりドライバーの負担も減り、労働環境の改善にも繋がります。

仕事量を調節する

トラックドライバーのスケジュールは荷主側の指示に左右される事が多々あります。その事から厳しい要求をしてくる荷主からの案件を受けない事で、ドライバーの負担軽減や荷待ち時間、荷積み荷降ろし等による拘束時間の改善を図れます。

ただし運送会社としては、荷主の声を無視すれば、契約を切られてしまうおそれもあり、強気で交渉していくことは難しいでしょう。よって国や団体が、こうした啓蒙活動を行うサポートに大きな意味があるといえます。

もしくは、無理な受注をせず、利益率の高い案件に絞ったり、利益率改善のための経営改善をすることも、1つの解決策となるでしょう。

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