日々の生活で日給・月給はもちろん重要ですが、仕事を辞めた後の生活には退職金も重要な要素ですよね。何らかの理由でドライバーの仕事を辞めたり、転職しようと考えた時には、就職活動の費用や次の仕事を始めるまでの間の生活費に充てられます。また、定年を迎えた後の人生を考えるためにも、まとまった収入があれば心強いです。
今回は退職金をどれくらい受け取ることができるかの目安や、今いる会社の退職金制度を確認する手段をお伝えします。これからドライバーに転職しようと考えている方も、ぜひこの情報を踏まえて仕事探しを進めてみてください。
退職金はトラックドライバーならどの企業でももらえるの?
退職金制度がない企業もある
結論から言ってしまうと、実は退職金が出ない会社もあります。
最低賃金や残業代の支払いは法律で義務付けられていますが、退職金については特に決められていないからです。そのため、あらかじめ会社の就業規則で定めていない限り、退職金を払わなくても法律上の問題はありません。
ちなみに、2018年に厚労省が調査したところによると「退職金制度がある企業の割合」は80.5%。運輸業・郵便業に限定すると71.3%という結果でした。ほかの職種に比べて数字が低いのが気になります。
※これはドライバー以外の職種も含まれているので、あくまで参考程度にとどめておいてください。
退職金の平均金額も会社ごとに違う
金額も大きく違いがあり、勤務した年数・会社への貢献度・退職の理由(自己都合、会社都合、定年のいずれか)などを参考にして、会社が定めた計算方法に沿って金額が決められます。最近では、会社に貢献した実績をもとに、ポイント加算式で算出するシステムを採用するところも出てきています。
また、支払方法は大きく分けて2種類あります。
退職一時金
よくイメージされるのは、まとまった額を一括で払い込むものです。これは「退職一時金」と言い、一般的には退職から1~2か月後をめどに入金されます。
退職年金
もうひとつは「退職年金」という制度で、一定の額を年金として決まった期間分割して支給します。
2つの仕組みを合わせて運用している会社もありますが、金額が高くなるため、大手企業でない限りあまり多数派ではありません。そのほか、毎月の給与やボーナスに上乗せする形をとることもあります。
一般的なトラックドライバーの退職金の相場
ドライバーの退職金の平均的な金額
参考までに、「中小企業の賃金・退職金事情平成30年版」をもとに、東京都の中小企業全体のアンケートから導き出された水準額をいくつか見ていきましょう。
卒業後すぐに入社し、普通の能力と成績で働いていた人がモデルです。10年間働いてから退職すると約90~150万、20年では約300~460万、30年では約620~860万、定年まで勤め上げると約1100~1200万円でした。
年数によって金額が変化していき、その中でも開きがあることが分かります。あまり長く在籍していなかったとしても、ある程度受け取ることができているのは嬉しいですね。(もちろん、この数値はすべての人に当てはまるわけではありません)
退職金の支給に条件がついている場合もある
なお、「最低でも〇年以上の勤続年数を必要とする」など、支給に条件が設定されている場合もあります。自己都合で辞めた場合、「3年」以上在籍していることを条件にする会社は48.8%です。1年未満でも支給するのは「0.7%」という結果になっています。
あまりに在籍期間が短いと支給対象外になってしまうので注意しましょう。この結果はネット上に公開されていますので、気になる方はぜひご自身でも調べてみてください。
ドライバーの退職金が高いのはどんな企業?
運送会社も同様に、会社によってさまざまですが、企業の規模が大きくなるほど、制度を設けている場合が多く、その額も高くなる傾向にあるそうです。
また、これはドライバーならではですが、長距離・大型・中型といったトラックの大きさや、仕事内容によっても異なる場合があります。年収が高い長距離・大型のドライバーほど、額も高くなるようです。
逆に、学歴はあまり大きな要素ではありません。
ドライバーに「定年退職金」はあるの?
長く会社に貢献してきたドライバーも、いつかは定年を迎えます。退職金制度と再雇用制度の両方がある運送会社であれば、定年時に退職金を支給してもらった後、「再雇用」として形態を契約社員や嘱託社員へ変更し、引き続き働き続けることもできます。
体力が以前より落ちてしまったとしても、ベテランドライバーには知識と経験という代えがたい利点があります。会社にとってもありがたい存在ですね。
転職先の会社で退職金制度があるかどうか調べるには
自分の会社の退職金制度を調べるなら
最も手っ取り早いのは、経理・総務・人事など、給与に関わる担当部署に問い合わせる方法です。もし調べていることをあまり人に知られたくないなら、自分で就業規則を確認しましょう。金額の計算方法や支払日、支給要件などが細かく書かれています。
雇用契約を結ぶ時に確認している場合もありますが、経営状況によって後から改定されることがあるので、会社に保管されているものを読むことができれば一番確実です。
最後の手段として、もし伝手があれば、退職した元同僚に尋ねてみても良いかもしれません。
これからトラックドライバーとして企業に就職・転職するなら
ドライバー不足が続く中、求職者に自社を選んでもらい、なおかつ会社に定着して長く仕事を続けてもらうため、安定した福利厚生制度を整備し、アピールする会社も出てきています。求人雑誌やネット上の求人サイトを見る際には、募集要項に「退職金制度あり」などと記載があるかチェックしましょう。
ただし、求人情報には具体的な金額や計算式まで書かれていないことがほとんどです。可能であれば、就職する前に採用担当者へ確認をとっておきたいところです。
就職する前から退職後のことを考えるのはためらわれるかもしれませんが、将来の生活のためには重要な部分です。
各社が競ってより良い条件で募集を出している状況ならば、せっかくですから自分にとって得になる方を選びたいですね。
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ただ、そこまで本気で転職を考えたりはしてないけど、「一応、ドライバーの年収や労働条件って世の中的にはどの位がアタリマエなのか興味はある」、というのであれば情報収集するのは得はあっても損はないでしょう。
ただ、ドライバーの仕事は忙しいのでじっくり探す時間はなかなか取れないものです。ホームページに書いてあることが本当かどうかあやしいと感じるドライバーさんもいます。
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また、「ちょっともうドライバーは疲れたなあ」「他の仕事もやってみたいなあ」という方もいらっしゃると思います。
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