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ロードサービスのレッカー車に運転手は同乗できる?注意点や同乗可能な場合とは

レッカー移動が必要になる場面・トラブルとは?

車の走行中に、エンジンやブレーキのトラブル・パンク・バッテリーの上がり・脱輪などが発生すると、物理的に自走ができない(自走が危険)状態となったり、あるいは自走することや車の放置が交通妨害や法律違反となるケースがあります。

このように、運転手が自力で自動車を牽引することが不可能だと考えられる状態になった場面、状況によって運転手のレッカー車での同乗を視野に入れて、車を牽引することとなります。

なお、よくあるレッカー移動のケースとして駐車違反車のレッカーや車検切れ車・廃車牽引といった公道走行が法的に不可能なときもレッカー移動が必要になる場面です。しかし、いわゆるロードサービスにおけるレッカー車での牽引作業は『ドライブ中の事故や故障・トラブルを原因とした自走不可・自走危険な状態となった車』のために制定されている業務なので、その他の用途には使うことはできません。

レッカー車には基本的に同乗できない

レッカー移動は、JAF(一般社団法人 日本自動車連盟)や任意保険付属のロードサービスの中に含まれている業務です。ただしこれは車だけを牽引するサービスで、人の移送を想定したサービスではありません

ただし、JAFと保険会社はこうした業務の考え方に違いがあります。保険会社は車に対して保険をかけていますが、JAFは人に保険をかけている、という点です。

任意保険付属のロードサービスを利用した場合、いくつかの例外を除いて運転手は基本的にレッカー車に同乗することはできません。一方でJAFは保険会社とは別の考え方で独自の判断をしてロードサービスを展開しています。

レッカー車が同乗不可とされる理由とは?

レッカー車に同乗中の事故やトラブルのリスクがある

保険会社のロードサービスで運転手のレッカー車同乗が不可とされている理由は、彼らのリスクヘッジの観点から考えられています。

レッカー移動は車を牽引しながら走行している状態であり、通常の運転時に比べて事故やトラブルが生まれる確率が高いと想定される状態、つまりリスクの伴う行為です。こうした状態でレッカー車に事故やトラブルがあって同乗している運転手に被害が生じた際に保険会社に賠償責任が発生する可能性があるのです。

保険会社はそういったリスクは避けますので、『レッカー車には基本的に同乗できない』という保険会社の判断をしています。

同乗することが法律違反となるリスクがある

少し難しい話となりますが、保険会社は運転手等からの保険料を受けることによって収益を生んでいます。

これに加えて運転手をレッカー車に同乗させる行為をしてしまうと、『お金をもらって、保険サービスを与える他に、車で人を輸送するサービスも提供している』とみなされる可能性があります。

すると、人の輸送サービスが保険料を媒体とした営業活動と同じ行為とみなされ、旅客自動車運送事業者』の登録が無い場合は『道路運送法』に触れる危険性があります。つまり、人を運ぶ(旅客)場合、こうした登録なしに業務を行ってはいけないとされているのです。

よって保険会社はリスクヘッジの観点からこうした法律違反と思われるリスクは避けたく、基本的に同乗はできないという保険会社の判断をしています

レッカー車に同乗できる例外的な場合とは?

高速道路での事故やトラブル時

事故やトラブルが高速道路上で起こった場合においては、運転手はレッカー車に同乗できます

運転手が高速道路に残されると、誰かに迎えに来てもらうにしても、タクシーを呼ぶにしても、放置行為によって事故・トラブルやアクシデントが生まれる危険性が伴います。

そういったリスクを避けるため、このような状況下では、運転手を近くのサービスエリアやインターチェンジを降りた最寄りの公共交通機関に近い場所といったように、安全が確保される場所までレッカー車に同乗させることができます

バスや電車などの交通がない場所での事故やトラブル

運転手に準備や装備も無く、そこに残されると危険が伴うといった場所で事故やトラブルが起こった際にも、例外的に運転手はレッカー車への同乗は認められます

バスや電車といった公共交通機関での移動手段が無い山岳地帯や僻地や、大雨や吹雪などの悪天候時などのトラブルの場合が考えられます。

この場合、タクシーを呼べるような場所や、最寄りの公共交通機関を利用可能な安全な場所までの同乗となり、その後は下車して公共交通機関で移動することとなります。

JAFの会員はレッカー車に同乗できる

JAFを利用したレッカー移動の際には、運転手にはレッカー車への同乗を求められますが、この点は保険会社の時とは異なります。

なお、搬送先が修理工場の時は工場まで自宅に搬送する時は自宅までの同乗となります。このとき、運転手を自宅で降ろしてから車は修理工場へ搬送するといったような、ある場所を経由して別の場所に向かうことはありません

したがって、運転手は車の搬入先まで同乗することとなります。なぜかというと、この場合の同乗はあくまで『運転手は車の搬入先(レッカー先)まで付き添う』との理由に基づいております。

このような場合も、法律に触れる可能性があるのではないかとの懸念が生まれますが、非営利団体は道路運送法の対象外となっておりJAFはそれに該当します。よってJAFの会員はJAFのレッカー牽引時に同乗できます。

レッカー移動した時の移動料金

ロードサービスにかかる費用

JAFの会員サービスを受ける場合、一般道路・高速道路・昼夜の別を問わず、基本料・作業料自体に費用負担は生まれません

牽引にかかる費用は15kmまでは無料となっていますが、それを超えると1km毎に730円かかります。また、部品・油脂・燃料代(消費税を含む)の実費負担高速道路上でのレッカー搬送の場合はレッカー車の高速代負担も必要となります。

任意保険のロードサービスのサービスを受ける場合、指定された修理工場までなら負担費用なしとしている会社が多いのですが、運転手が他の場所を指示した際には自己負担の可能性が生まれます。

レッカーする距離のリミットが決められてあってそれを超えると1km毎につき超過料が発生するといった制度や、何万円(km相当)までといった上限規定の制度があったりと、各々の会社の規定に則ります。

運転手や同乗者の移動にかかる費用

保険会社のロードサービスによるレッカー移動の際、運転手にはレッカー車への同乗は認められていませんJAFの場合でもレッカー車に同乗できるのは1名~2名で、同乗者がそれ以上存在している際には、同じくレッカー車への同乗はできません

友人・知人など誰かに迎えに来てもらえるといった時などを除き、タクシーや、公共交通機関での移動となります。またトラブルが遠方や真夜中などに起こった際には、宿泊施設に泊まる可能性も起こり得ます。

こういった交通機関の利用料や宿泊代なども含めて、運転手や同乗者には様々な移動に関する費用がかかることになるので覚えておきましょう。

ロードサービスの種類とは?

JAFのロードサービス

JAFは会員と非会員に制度が別れており、区別によって利用料の差はありますが、誰でもいつでもどこでも利用することができます。

内容も多岐にわたり、タイヤチェーンの脱着、スタックや自然災害にも対応しています。

JAFの会員のロードサービスは『人』を対象としているので、サービスは個人の車一台に限りません友人の車をドライブしていても、社用車やレンタカー、あるいはバイクでも、JAFを利用することは可能です。

会員であれば、年間の利用回数にも制限は設けられていません。

任意保険(自動車保険)のロードサービス

保険会社の場合は任意保険に付属しているサービスなので、サービスは『車』にかけられます保険対象である車一台に限ってロードサービスを受けられます

契約対象車以外の車を本人が運転して事故やトラブルに関係してしまったとしてもロードサービスを利用できません

また、個別の項目の可・否や有・無も保険会社毎で分かれています。例えば、スタック対応の可・否や代車制度や修理後の納車費用の補填の有・無などです。また、オプションによっての追加サービスなどで違いも出てきます。

年間利用回数も会社毎で制限を設けてあり、それぞれの事象や契約年数などによって違いがあります。

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