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トラックドライバーの安全な運転・運送のために必要な指導指針と研修・講習とは?

『貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針』
の改正が国土交通省より告知され、2017年3月より施行されています。

トラックドライバーのための研修・講習はなぜ必要とされているのか?

どの会社においても、新入社員や中途採用者に対する研修は行われるものです。新入社員であれば社会人としてのマナーや名刺交換の方法、電話の応対マナーなどの研修があると思います。また、それに加えてIT業界であればプログラミングの研修、飲食店業界であれば調理研修、接客研修など業界ごとに必要な知識や技術を習得するための研修が行われるでしょう。研修を受ける新入社員や中途採用者からすると、出来れば丁寧に指導してもらいたいという気持ちがあるものだと思います。

では、トラック業界における研修はどういったことが行われるのでしょうか。

実はトラック業界においては、「貨物自動車運送事業者が事業用自動車の運転者に対して行う指導及び監督の指針」(以下、「運送業界における指導指針」と呼称)が国から定められており、会社はこれに準拠した活動を行うことが求められています。

安全な運転を指導・教育する「運送事業における指導指針」とは

トラックを運転するためには当然運転免許が必要です。そのため、運転技術という点においては自動車教習所ですでに習得していることが前提となっています。

一方、運転技術が優れているからといって、優れたトラックドライバーであるとは限りません。トラックの構造や点検方法、積み荷に関するルールや社内ルールなど様々なことを知識としても知っておく必要があります。

「運送業界における指導指針」の研修内容

こういった座学知識に関しては、2017年から「運送業界における指導指針」では15時間以上の研修を行うことを義務付けています。交通事情や交通ルールは年々変化していくものです。そういった変化にも対応できるように、指導指針も改善が行われています。

また、昨今は過重労働によるトラックドライバーの事故や、高速バス運転手による事故なども多発しています。そういった健康起因の事故に関する指導についても言及されるようになりました。

初任運転者となるトラックドライバーに義務付けられている講習と指導とは

さらに、研修は座学だけではありません。初任運転者に対しては、トラックに乗って指導することも義務付けられています。やはり教習所で運転するトラックと、実際に荷物などを載せて現場で運転するトラックでは、運転感覚や緊張感も違うと思いますので、指導員と共に運転する研修は、特に初任運転者にとっては貴重な経験となると言えるでしょう。

高齢ドライバーや事故を起こしたドライバーに義務付けられている講習と指導とは

また、初任運転者に加えて、高齢ドライバーや以前に事故を起こしたことがあるドライバーに対しても指導の義務が生じています。これら指導の義務を怠った会社は処分される可能性もあるということです。

2017年の国土交通省の改正指針告知のポイント

目的はトラックの「安全運行」の強化

日本全国の都道府県トラック協会が実態調査を行いました。その結果適切に指導・監督を行っていない運送事業所が多く、経験の少ない運転手や未経験のドライバーを研修無しで就労させていた実態が公に成りました。事態の改善を図る為、国土交通省はトラック運送事業者の運行管理、トラック運転手への安全運転指導の充実を目的に改正指針を施行しました。指針の施行により、各運送事業者は実際にトラックを運転する担当者を対象に研修を実施する事が義務化されました。運送事業者は、この研修実施の義務を怠りますと厳しい行政処分が下されます。

改正指針の重要な点

改正指針では、座学の研修時間は15時間以上・実車の研修時間は20時間以上を義務付けています。

これを受けて財団法人 全日本トラック協会では改正指針に沿いどの様な年代の方でも、読みやすく解りやすい研修テキストを発刊しています。内容はプロドライバーとしての心構えや、社会的責任についての認識を高める為の解説が詳しく纏められています。また、過積載や飲酒運転などの危険性と罰則についても充分な解説がなされていますので運送法等の遵守がいかに大切か理解を深める事が出来るよう構成されています。

座学研修の時間は大幅に増えました

座学研修の時間は改正前の6時間から、改正後は15時間以上と義務付けられました。詳しい内容は、事業用トラックドライバー研修テキストをご覧いただくとして重点を置いているのは勿論、より安全に運行する為に実施するべきさまざまな事項です。日常点検、積み荷の安全な積載方法、トラックの特性やスピードとの関係などを時間を掛けてしっかり勉強して行きます。例えば、過積載違反を行うとトラックドライバーだけでなく、会社にも自動車使用停止処分が下されます、違反が初回でも10日~30日の使用停止処分になります、繰り返し処分を受ければ使用停止だけでなく事業許可の取消しという重い処分にもなります。そして今回の改正指針で安全性の向上を図る為の装置を備える事業用自動車の適切な運転方法が追加されました。徹底して安全運行を第一に重点をおく研修内容を強化した方針です。

実車トラックでの運転研修

実車トラックを使用しての運転研修は20時間以上と義務付けされました。事業に使うのと同種のトラックに実際に乗って研修を受けます。事業で使用するのと同種のトラックに乗って運転研修を受けるのは初任運転者だけでなく、事故の危険性が高い高齢運転者や過去に大きな事故をおこしてしまった運転者で有る事故惹起運転者も同じく研修を受ける事が義務付けられました。改正前から実施されています適正診断も同様に受診します。診断結果に基づいて適切な運転指導に活かせれています。実車トラックに乗って運転研修が実施されるのは。働く側としてはとても大きな安心感を得られる所です。

大切なのは研修制度から見える事業者の安全意識

改正指針で義務化されました時間を充分に取った座学での勉強と実際の事業で使用するのと同種のトラックを使用しての運転研修ですが、会社選びの際には、その会社が実際に指針通りの研修を実施しているかが、重要なチェックポイントになります。

安全に対しての意識が低い会社は研修制度もおざなりな感じで充実していない印象が有ります。また研修を自社で実施していない会社も有りますが、各都道府県に有ります全国トラック協会で実施している研修を受講出来る制度を設けている会社も有りますので事前に問い合わせて確認しておきたいポイントです。研修を要求するのは安全対策として重要な事ですから、しっかり確認して信頼できる会社選択に活かして行きましょう。

これからトラックドライバーになろうと考えている方は、入社しようと考えている会社が充実した研修を行ってくれるかどうかという点を確認したほうが良いでしょう。

特に、「運送業界における指導指針」に記載の義務を怠っているような会社では、将来的に行政処分の可能性もありますし、経営に関するリスクも内在しているかもしれません。適切な運送業務を行っていくためにも、研修制度が整った会社を選ぶようにしたほうがよいと言えるでしょう。

 

トラックドライバーはトラックを運転さえ出来れば誰でも出来るということはありません。トラックの積載ルールや点検方法なども知っていないと、大きな事故にも繋がってしまう危険性があります。昨今では過重労働が行われている、重大な事故を引き起こした、など安全性をないがしろにしていると思われる会社への世間からの風当たりは強くなってきています。自分が起こした事故が会社の信用を落としてしまうかもしれないという意識は常に盛っておく必要があると言えるでしょう。

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