バキュームカー(汲み取り屋)ってどんな仕事?
バキュームカー(汲み取り屋)の主な仕事内容は、し尿(排泄物)を汲み取り回収することです。下水道の普及に伴い活躍の場は減ってきてはいますが、浄化槽を利用している地域では現在でも欠かせません。汲み取りの際には、同時に浄化槽の清掃を行うことが一般的です。また、工事現場などで設置される仮設トイレでも定期的な汲み取りが必要です。
そのほか、産業廃棄物処理業にバキュームカー(汲み取り屋)が利用されることもあります。この場合、ビルや工場などから排出される汚泥や廃液を回収します。
嫌がる人が多い仕事ではありますが、その分給料は良いです。
バキュームカー(汲み取り屋)の仕事の具体的な業務
浄化槽の汲み取り
バキュームカー(汲み取り屋)のメインの業務とも言えるのが浄化槽の汲み取りです。作業内容としては、まずホースを浄化槽内に入れます。その状態でポンプを作動させ、タンク内を真空状態にします。すると、圧力差によって浄化槽内のし尿が吸い出されタンクに溜まっていきます。
浄化槽に流れ込んだ固形物は排出されず浄化槽内に溜まっていくため、バキュームカー(汲み取り屋)が1年または半年に1度汲み取り清掃する必要があります。定期的に汲み取りを実施することで、汚水が流出したり臭いが発生することなく清潔に浄化槽を利用できます。
保守点検
浄化槽を安全に利用するためには定期的な保守点検が必要です。これもバキュームカー(汲み取り屋)の大切な仕事です。なお、保守点検を行う会社の場合、社員に浄化槽管理士の資格取得を求める会社が多いです。
業務内容としては、まず設備の異常や破損、害虫の発生などがないかを確認します。そして、浄化槽内の水を複数の場所から汲み取り、水温や水素イオン濃度、透視度等を測定します。そのほか消毒液を補充したり、し尿の蓄積度合いを確認して清掃が必要かを判断したりもします。
バキュームカーの運転
浄化槽は各家庭を中心に設置されているため、汲み取りや点検を行うためにはバキュームカーを現地まで運転していく必要があります。運転もバキュームカー(汲み取り屋)の大切な業務内容の1つであり、安全運転が求められます。
バキュームカーは特殊用途自動車に該当します。車両の大きさにもよりますが、運転には中型免許が必要とされることが多いです。
バキュームカー(汲み取り屋)の給料/年収ってどれくらい?
バキュームカー(汲み取り屋)の初任給
バキュームカー(汲み取り屋)の初任給は18~25万円程度です。入社してすぐに高収入を得られるというわけではありませんが、決して悪くない給料だと言えるでしょう。
給料の内訳としては、基本給のほか残業代や各種手当が含まれています。残業代は残業時間に応じて支払われるのが一般的ですが、会社によってはあらかじめ固定残業代が設定されていることもあります。
バキュームカー(汲み取り屋)の20代の給料/年収
バキュームカー(汲み取り屋)の仕事を初めてしばらく経ち、業務に慣れてきた20代の給料は20~25万円程度です。年収に換算すると、2か月分の賞与を年2回受け取れると仮定して320~400万円程度となります。
20代後半の平均給与は369万円なので、おおむね平均程度の収入を得られると考えて良いでしょう。挑戦しやすい仕事である割に給料は悪くないと言えます。
バキュームカー(汲み取り屋)の30代の給料/年収
バキュームカー(汲み取り屋)の仕事の経験をある程度積み、中堅となる30代の給料は23~30万円程度です。年収に換算すると368~480万円程度です。
30代の給料は20代の給料からやや増える程度で、大幅な収入増加は見込めません。不満に感じることもあるかもしれませんが、経験や身につけたスキルが収入に反映されるまでにはもうしばらく待つ必要があります。
バキュームカー(汲み取り屋)の40代の給料/年収
40代の給料は25~45万円程度です。30代までよりも給料が大きく増える理由として、管理職になる等して新たに手当を支給される人が多いことが考えられます。年収に換算すると400~720万円程度となります。
一方、40代からバキュームカー(汲み取り屋)の仕事を始める人も少なくありません。そのような人は、40代と言えど低賃金からスタートすることになります。
バキュームカー(汲み取り屋)の50代の給料/年収
バキュームカー運転手(汲み取り屋)の50代の給料は25~50万円程度です。年収に換算すると400~800万円程度となります。50代前半では40代よりも収入が増える一方で、50代後半になると役職を外れるなどして徐々に収入が減る人も出てきます。
バキュームカー(汲み取り屋)の仕事自体は、50代やそれ以上の年齢になっても十分に続けることが可能なものです。収入が減ってでも長く働き続けたいという人には良い環境だと言えるでしょう。
バキュームカー(汲み取り屋)のボーナスと退職金
バキュームカー(汲み取り屋)のボーナスは給料1~2か月分の金額を年2回支給されることが一般的です。
また、勤務年数に応じた退職金を支給する制度がある会社も多いです。中小企業の場合、高卒後すぐから定年まで勤務を続けた人の退職金相場は1千万円程度となっています。制度の有無や金額は会社によって異なるため、入社前に確認しておくと良いでしょう。
バキュームカー(汲み取り屋)のアルバイトの時給はどれくらい?
バキュームカー(汲み取り屋)のアルバイトの時給は、エリアにもよりますが900~1,500円程度です。
きつい仕事ではありますが、その分飲食店やコンビニなどのメジャーなアルバイトよりは高い給料を得ることができます。また日勤の仕事がほとんどであり、夜の時間を自由に使えるのも良いところです。効率よく稼ぎたい人におすすめの仕事と言えます。
バキュームカー(汲み取り屋)の求人情報
バキュームカー(汲み取り屋)の求人例1
- 勤務地:東京都大田区
- 雇用形態:正社員
- 給与:27.5~40万円
- 待遇:昇給/賞与あり、社会保険完備、作業服貸与、住宅手当、歩合手当、深夜勤務手当、扶養手当
- 勤務時間:①08:00~17:00(実働8h)②22:00~翌05:00(実働6時間)(②は月1~2回)
- 休日:日曜と他1日休み(会社カレンダーによる)
- 資格:普通免許(MT)
- 学歴:不問
こちらは東京都のバキュームカー(汲み取り屋)の求人例です。記載されている給料から、年収は440~640万円になると推測できます。深夜勤務もあるとはいえその日数は限られており、条件の良い仕事であると言えるでしょう。
バキュームカー(汲み取り屋)の求人例2
- 勤務地:埼玉県さいたま市
- 雇用形態:正社員
- 給与:26万円~
- 待遇:交通費規定支給、車通勤可、社会保険完備
- 勤務時間:7:30~17:00
- 休日:土・日・祝日(月1回土曜出勤あり)
- 資格:中型免許
- 学歴:不問
こちらは埼玉県のバキュームカー(汲み取り屋)の求人例です。残業なし、日勤のみであることをアピールしており、プライベートと両立させやすい職場であることが伺われます。土日祝日が基本的に休みであることも嬉しいポイントです。
給料条件から、年収は364万円以上になると推測できます。
バキュームカー(汲み取り屋)の求人例3
- 勤務地:山梨県大月市
- 雇用形態:正社員
- 給与:22~23万円
- 待遇:車通勤可、社会保険完備
- 勤務時間:8:00~18:00
- 休日:日・祝日
- 資格:準中型免許、普通免許(AT限定不可)
- 学歴:不問
こちらは山梨県のバキュームカー(汲み取り屋)の求人例です。し尿の汲み取りは月10件未満と少なく、浄化槽の点検・清掃が主な業務となります。準中型免許があれば挑戦できるため、中型免許を持っていない人には良いでしょう。車通勤が可能であり、毎日の通勤が楽なのもポイントです。
給料条件から、年収は308~322万円になると推測できます。
給料/年収は高めだけどバキュームカー(汲み取り屋)の仕事は結構きつい⁈
臭いに耐えなくてはいけない
バキュームカー(汲み取り屋)の仕事にはし尿の臭いがつきものです。
現在は消臭技術が発達し、バキュームカー自体が臭ったり、身体に臭いが染みついて取れないといったことはなくなりました。しかし、どうしても現場での作業中はきつい臭いに耐えなければなりません。また、作業着にし尿が付着すれば臭うことは避けられません。し尿の臭いを我慢しながら仕事をすることに耐えられないという人は避けた方が良いでしょう。
きつい肉体労働もある
バキュームカー(汲み取り屋)の仕事は一見簡単そうに思えますが、実はきつい肉体労働もある仕事です。浄化槽の汲み取り作業を行うため、重いホースを操作したり40kgもあるマンホールの蓋を開け閉めするのは日常茶飯事です。高齢になってもできる仕事であるとはいえ、ある程度の体力がなければこの仕事を続けることは難しいでしょう。しかし逆に言えば、身体を動かすのが好きな人には適した仕事であるとも言えます。
悪天候でも仕事をしなくてはいけない
バキュームカー(汲み取り屋)の仕事は屋外での作業が中心です。晴れている日は良いですが、雨の日はカッパを着用するなどして作業しなければなりません。雨の中では動きにくく、業務効率はどうしても低下するため大変です。そのほか、夏の暑さや冬の寒さに耐えながら仕事をするのも簡単なことではありません。
天候に関わらず仕事をしなくてはならないのは、バキュームカー(汲み取り屋)の仕事のきつい所だと言えるでしょう。
給料/年収が高いだけではない!バキュームカー(汲み取り屋)の仕事の魅力
基本的には清潔に仕事ができる
バキュームカー(汲み取り屋)の仕事にはきつい臭いがつきものですが、就業環境としてはそこまで不衛生なわけではありません。し尿を取り扱うからといって作業者自身が排泄物まみれになるということはほとんどなく、基本的には清潔に仕事をすることが可能です。
汲み取り作業中はし尿の臭いに耐えなければなりませんが、現在は消臭技術も発達しており、バキュームカー自体が臭いを放つということはありません。そのため、バキュームカーの運転中はそれほど臭いを気にせずに済むでしょう。
多くの人のイメージとは異なり、衛生的に仕事ができるのはこの仕事の魅力と言えます。
残業が少なく勤務時間が短め
バキュームカー(汲み取り屋)が回収したし尿は専用の処分施設に運ばれて処理されます。施設の受け入れ時間は限られており、バキュームカー(汲み取り屋)はその時間内に持ち込みを済ませる必要があります。そのため、受け入れが間に合わなくなる時間まで残業するということは基本的にありません。
勤務時間が短く済み、プライベートの時間を十分に確保できるのも、バキュームカー(汲み取り屋)の仕事の魅力の1つです。
休暇もしっかりとれる
バキュームカー(汲み取り屋)の仕事は年間を通じて同じように必要とされています。そのため特定の時期に業務が集中することはなく、定期的に休みを取得しやすいという特徴があります。また、休日は処分施設が閉まっているためにバキュームカー(汲み取り屋)が稼働できないという事情もあります。
休日にしっかり休めることを魅力に感じている人は多いです。
学歴は関係ない
バキュームカー(汲み取り屋)の仕事は、ほとんどの場合学歴に関係なく就くことができます。応募条件として高卒や大卒といった学歴を提示する会社が少なくない中、バキュームカー(汲み取り屋)の仕事は好待遇でありながら基本的に学歴不問です。
また、この仕事は経験が物を言うため、入社後に学歴のせいで悔しい思いをする可能性も低いです。頑張りが報われやすい仕事だと言えるでしょう。
就職志望者が少なく仕事に就きやすい
バキュームカー(汲み取り屋)の仕事に対しては多くの人が臭い、きついというイメージを持っており、積極的にこの仕事をしたいと考える人は少ないです。そのため良い条件での求人があっても応募する人は多くなく、比較的就職しやすいという特徴があります。
特に働きながら転職活動している人の場合、何社もと面接する時間を捻出するのは簡単ではありません。スムーズに転職が決まる可能性が高いのは嬉しいポイントだと言えます。
やりがいがある
バキュームカー(汲み取り屋)の仕事は、浄化槽利用者が日常生活を送ったり、産業廃棄物の排出業者が事業を行ううえでなくてはならないものです。仕事がきつい反面、訪問先の顧客から直接感謝の言葉をもらえる機会も少なくなく、そこに魅力を感じている人は少なくありません。
仕事のイメージから嫌がる人が多いとはいえ、世の中の役に立つ立派な仕事です。バキュームカー(汲み取り屋)の仕事に就けば日々やりがいを持って働くことが出来るでしょう。
給料/年収が良いバキュームカー(汲み取り屋)の求人の探し方
転職サイトで探す
バキュームカー(汲み取り屋)の求人を探すなら、まずは転職サイトをチェックしてみることをおすすめします。求人を探すだけなら面倒な会員登録が不要なサイトがほとんどであり、また無料なので気軽に利用できます。さまざまな企業が求人を掲載しているため、バキュームカー(汲み取り屋)の仕事の勤務条件や給料、福利厚生などの相場を把握するためにも役立ちます。
知人に紹介してもらう
バキュームカー(汲み取り屋)の仕事をしている知人や、取引関係のある知人に求人情報を紹介してもらうのも良い方法です。そのような人であれば仕事の実情など詳しい情報を教えてもらうこともできるでしょう。
また企業としても、社員や取引先が紹介する人であれば信用できます。結果としてスムーズに就職できる可能性が高くなります。
人材紹介サービスを利用する
バキュームカー(汲み取り屋)の求人を探すには、人材紹介サービスを利用するという方法もあります。人材紹介サービスとは、自分の希望条件に合った求人を紹介してくれるサービスです。多くの場合、求職者は無料で利用することができます。公開されていない求人情報を教えてもらえることもあるため、幅広く探したい人におすすめです。
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