高床トラックと低床トラックとは
高床トラックと低床トラック
トラックにはいろいろな種類があり、荷台の高さで分類することが可能です。
- 高床トラックは荷台の高くなっている車種で、大きなタイヤを使用することで高さを出します。
- 低床トラックは荷台の低い車種を指します。
- さらに荷台床面が低く設計されている超低床トラックも出ています。
- 中には前後輪のタイヤを小さくして車体全体を低くした工夫が施されたトラックもあり、別名「全低床トラック」とも呼ばれ、高床と低床の両方の良いところを使っているのが特長です。
このように同じトラックでも、いろいろなタイプのものがラインナップされています。(画像は日野自動車の「床面地上高」)
低床トラックの分類
全低床トラック
全低床トラックはフロントタイヤとリアタイヤが両方小さくなっているのが特徴です。
このため、荷台は低床よりも高いにもかかわらず車体全体は低くできます。扁平タイヤでタイヤそのものを薄くする、ホイールもより小さなものを使用することで車体を低くしています。
車高が低く、荷台はさほど高くないので荷積みや荷下ろしが簡単なのがメリットです。一方で、車高も抑えられるのでドライバーのキャビンへの乗り降りの負担を軽減できます。タイヤのサイズも一緒なので走行安定性にも優れています。
一方でタイヤが小さいので乗り心地はほかのトラックと比較すると悪くなってしまいます。またキャビンが低いので周りに大きなトラックがあると多少視界を遮られることがあります。
超低床トラック
超低床トラックは全低床トラックより荷台の高さが低いことが特徴です。
リアタイヤをできる限り小さくすることによって抑制しています。一方でフロントタイヤの大きさは変わりません。このため、荷台は明らかに低いですがキャビンそのものの位置は変わりません。
荷台が低く設計されている超低床トラックは荷物の積み上げや積み下ろしがスムーズに行えます。作業効率性を優先させたければ、このタイプのトラックの購入を検討してみるとよいでしょう。
高床トラックと低床トラックの用途
高床トラックの用途
高床トラックはタイヤのサイズが大きいので、凹凸のある道を走行した場合衝撃を吸収してくれます。よって長距離運搬する場合にはフィットした車種といえます。
一方で、荷台が高いのでドライバーなどスタッフの負担が大きく、重量のある荷物を積みこんだり積み下ろしたりするのには不向きです。
低床トラックの用途
低床トラックは荷台の低さが特徴で荷物をあげたりおろしたりする負担が軽減されます。このため建築や土木、農家など幅広い用途で重宝するでしょう。
一方でタイヤのサイズが小さいので、運転しているときの衝撃が強めです。長距離輸送よりは、短距離で簡潔に作業の済ませられるような用途で使うことがおすすめです。
高床トラックと低床トラックを区別する方法
高床トラックと低床トラックを見分けるには、荷台の高さで見比べるのが分かりやすいでしょう。高床トラックの方が、高い位置に荷台やキャブがセッティングされています。
その他にはタイヤサイズで見分ける方法もあります。高床は、前後両方のタイヤが大きめのものが付けられています。インチ数でチェックしてみるのもよいでしょう。
また高床の場合は3輪のものが多いです。一方低床を見てみると全低床をはじめとして車種によっては4輪になっているものもあって、この部分で見分けることも可能です。
高床トラックのメリットとデメリット
高床トラックのメリット
高床トラックのメリットはタイヤの大きさです。タイヤが大きいため、振動の吸収性に優れています。振動が少なくなるため、積荷にかかる負担を軽減できます。
ドライバーにとっても運転しやすいです。路面の荒いところを走行していても、キャビンへの突き上げ感がかなり低減されます。長距離運転する場合でも快適に感じられるでしょう。走行安定性も高く、オフロードなどでも運転しやすいです。
さらにタイヤが大きい分、同じ距離を走行した場合回転数を少なくでき、摩耗が軽減されます。したがって、トラックの維持費も安くなるといえます。
また前後のタイヤサイズは一緒の車種が多いです。この場合、スペアタイヤは1本だけ用意しておけば対処できるところもメリットといえます。
高床トラックのデメリット
高床トラックのデメリットになりうるのは、やはり荷台の高さでしょう。その分だけ荷物の積み込みや積み下ろしの負担がどうしても大きくなります。
荷物の重量があったり数が多い場合にはドライバーはじめスタッフにかかる負担は大きくなります。荷台に上がったり下りたりするときにも高さがあるので大変です。
また配送所などに運び込む際にリフトが必要になる場合も考えられます。プラットフォームと荷台や荷室の間で段差が生まれてしまうからです。リフトのような危機を使って作業するとなると、それだけ時間がかかります。配送先によっては効率性がダウンしてしまう恐れもありますからその部分には留意が必要です。
低床トラックのメリットとデメリット
低床トラックのメリット
低床トラックのメリットは荷台が低いところにあります。このため、荷物の積み込みや積み下ろしにかかるスタッフの肉体にかかる負担を軽減できます。低床トラックは引っ越し業者などにはお勧めの車種といえます。搬出入するものの中には大きくて重たい荷物もあるからです。
荷台が低いことで積載スペースを多くとれるところもメリットです。容積も増えるため、一度に多くの荷物を積められます。物によっては重量はさほどないもののサイズが大きくてかさばるケースもあるでしょう。そのような場合、何度も往復せずに運搬できるので効率性を高めたいと思っている業者にもおすすめといえます。
低床トラックのデメリット
低床トラックの最大のデメリットは乗り心地の悪さです。タイヤが小さいので振動をまともにキャビンに伝えてしまうからです。
もし衝撃を軽減したければ、サスペンションをエアサスに付け替える方法もあります。タイヤが吸収し逃した衝撃をフォローできるからです。
衝撃が大きいということは積荷にも負担がかかります。損傷対策のためにも、多少お金がかかってもエアサスの導入を検討したほうがいいです。
もう一つデメリットとしてスペアタイヤが2つ必要な点も見逃せません。前輪と後輪のサイズが違うため、2種類タイヤを準備する必要があります。
そしてタイヤが小さいということはそれだけ回転数が多くなります。よってタイヤの消耗・摩耗も早くコストが多くかかりがちな点も留意しましょう。
全低床トラックのメリットとデメリット
全低床トラックのメリット
全低床トラックのメリットは、低床トラックと比べて荷台が高いものの、高床よりは低くデザインされていることから、比較的荷物の積み下ろしなどの作業は行いやすいという点です。
また低床と違って前輪も小さく設計されています。よってキャビンが低いためにドライバーの乗り降りもしやすい構造となっています。
一方で後輪タイヤは口径が大きいです。振動を吸収してくれるので積荷への負担も最小限に抑制できます。
タイヤにかかる負担も少なく摩耗も進みにくいです。さらにスペアタイヤも1本用意すれば賄えられます。よって長期的に見れば、コストパフォーマンスに優れた車種であるところは魅力です。経済性を重視して新車を導入したい事業者向きといえます。
全低床トラックのデメリット
全低床トラックには一方でデメリットもあります。それは高床と低床のちょうど中間に位置していることが関係しています。
低床トラックと比較すると、荷台には高さがあります。このため、低床トラックと比較すると荷物の積み下ろしが大変になり作業効率性は低床トラックに比べるとどうしてもダウンします。
またタイヤ口径で比較すると高床トラックよりは小さくなります。このため高床トラックと比較してタイヤに衝撃吸収性は劣ります。
ですから長距離継続的にドライブする場合、振動をより感じるかもしれません。このため乗り心地の悪さを感じるでしょうし、体にかかる負担もどうしても大きくなりますからこの部分は検討したほうがよいでしょう。
高床トラックと低床トラックの高さ
高床トラックの高さ
高床トラックの高さについてはメーカーによって様々ですが、大型と中型、小型と車種サイズによって高さは違ってきます。
日野自動車のデュトロの場合、高床トラックの床面地上高は925mm~1,105mmとなっています。これは低床タイプと比較して、やや高めです。
低床トラックの高さ
低床トラックの高さも、大型や中型、小型によって変わってきます。購入の際は荷台の位置について確認するとよいでしょう。
こちらも日野自動車のデュトロでは、全低床トラックの床面地上高は840mm~970mm、超低床トラックの床面地上高は780mm~785mmとなっています。
よって、2tトラックで比べたとしても、高床トラックと超低床トラックでは30cm近くの差があるのです。
低床トラックと高床トラックのタイヤの大きさ
高床トラックの荷台の高さは、大型や中型、小型などの車の大きさによって異なります。またメーカーによっても変わってくるので購入前にチェックしたほうがよいでしょう。
ちなみに大型トラックの平ボディの場合、タイヤの高さは1,300mm~1,500mmとされています。成人男性の胸元くらいの高さくらいになるでしょう。
低床トラックの荷台の高さについても、大型や中型、小型によってまちまちです。
一例を紹介すると、大型の平ボディのタイヤの高さが900mm~1,000mm程度になります。高床トラックは平均して1,400mmといわれていますから、だいたい7割程度の高さになります。よって、車高がかなり低くなり、荷物の積み下ろしが楽です。
低床トラックと高床トラックを運転するときの注意
低床トラックと高床トラックとでは、運転席の高さが異なります。このため、乗り換えたときには見える景色が異なるのでその部分は注意したほうがよいでしょう。
そして、低床トラックはタイヤのサイズが小さいので、比較的乗り心地が悪い点も覚えておきましょう。
また、低床トラックは荷台が広いので積載力がある分、乱暴なハンドリングをすると、荷物の多さによっては荷崩れを起こす可能性もあるため、重量があるときにはブレーキやハンドルさばきに注意しましょう。
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