オーバーヒートは環境により起きやすいエンジンの重大なトラブルの一つです。自動車の特徴やオーバーヒートの対処法を覚えておくことで危機に直面した際に、的確な行動を取ることができます。未然に防ぐのが最善ですが、緊急事態で慌ててもきちんと対処できるようにしておくと良いでしょう。
エンジンのオーバーヒートって何?
エンジン内部の温度事情とオーバーヒートの関係
熱せられたエンジンに冷却機能が追い付かず、熱くなりすぎた状態をオーバーヒートと言います。エンジンの燃焼室付近の温度は動いている状態で、200度から300度、燃焼ガスは1千度を越えます。これをフロントグリルの内側にある冷却用ファンで外気を取り込んだり、冷却液を巡回させることにより、放熱させるのです。エンジン内部の金属が耐えられる温度まで下げなければ、熱で歪んでしまったり、亀裂や焼き付きが起こってしまうからです。
冷却方式の特長
冷却方法にも種類があり、かつてメジャーだったシンプルでメンテナンスが楽な空冷式から、現在主流の水冷式に移行してきました。しかし、ユーザーの中には安定した性能の水冷式では物足りず、走行音や感覚など空冷式エンジンの魅力に惹きつけられるファンも多くいました。
水冷式は熱を吸収した冷却水を外気で冷却し、循環させる方法ですが、何百度にもなるエンジンを水で冷やすのですから大気圧のように100度で沸騰してしまっては役に立ちません。そこで、特殊な構造で圧力をかけ沸点が上がるように工夫されています。
エンジンがオーバーヒートしたときの症状と原因は?
オーバーヒートの症状
まずは水温計を確認しましょう。CとH、青と赤の表示計およびランプです。温度の範囲は下が20度から上が120度が目安です。暖気後は通常ちょうど真ん中を指していますが、オーバーヒート気味になってくると、メーターパネルの水温計がHに近い位置まで上がってきます。
機能が低下してきますので、アクセルを踏み続けないとエンジンが止まってしまう現象が現れます。『カンカンカン』というノッキング音が聞こえてくることもあります。
初期状態で対処しなければ、エンジンから白煙が排出されたり、オイルが焼ける臭気が漂って来たり、最終的にエンジンが停止してしまうなどという事態も招きます。
オーバーヒートの原因
一番多いのが冷却系統の異常やオイル類の減少や劣化です。時期では夏場に異常が起きやすく、大きな事故につながることもあります。外気温が高く冷却水の温度が下がりにくくなることと、エアコン使用などでエンジンに負荷がかかるからです。
また、負荷の大きい運転を日ごろから続けていると、熱で冷却液の中の成分である防錆剤や防腐剤の劣化が早まります。錆が冷却水の流路で詰まってしまうと充分に冷却機能が保たれない為、オーバーヒートやエンジンの焼き付きでピストンやシリンダーが溶けてしまいます。劣化した冷却液の使用も周辺の金属部品が腐食し故障につながるので注意が必要です。
エンジンがオーバーヒートするとどんな問題が起こるの?
症状の進行状態を初期、中期、末期の3段階で表すことがよくあります。初期段階では水温計はHを指し、普段と違う雰囲気を感じとります。中期段階では普段と違うキンキンキンという音が聞こえます。修理や部品の交換により修復可能なのはこの中期段階までで、末期段階まで進んでしまうと水温計はCを指し、異臭やアクセルを踏んでいないとエンジンが止まります。
次に説明するガスケットの破損とエンジンの焼き付きは末期段階の代表的な症状です。買い替えも視野に入れた方が良いレベルですが、これもオーバーヒートの延長線上にあるのです。
オーバーヒートで起きるガスケットの破損
シリンダーヘッドガスケットの破損はオーバーヒートも最終段階になる異常なほどの高温で発生します。破損するとエンジンへのダメージは非常に深刻です。症状として融解したり、ひび割れが確認されます。そのように変形することで気密性が失われ、エンジンが思うように加速しなくなります。
オーバーヒートで起きるエンジンの焼き付き
ピストンやシリンダーも異常なほどの高温でガスケットと同様に融解します。原因はエンジンオイルの量が極端に減り、潤滑の役割を果たせなくなることです。すると金属同士の摩擦熱で溶けてくっ付くので『焼き付く』と表現されます。こちらもエンジンが止まってしまいます。
エンジンがオーバーヒートしたときの応急処置はどうすればいいの?
水温計がHを指している場合、まずは安全な場所に自動車を止めましょう。アイドリング状態で水温が降下すれば継続走行可能です。その場合でもなるべく早く修理工場へ持ち込むことで修理価格も修理箇所も最小限で済ますことができます。
停車後、粗熱が冷めた状態が好ましいですが、やけどには充分注意しながらボンネットを開けましょう。この際、すでに白煙が立ち込めている場合には熱が冷めるまで待った方が無難です。
冷却水のチェックをし、不足の緊急時には水道水をつぎ足すことも可能ですが、ラジエーターキャップを開けるのには十分冷めたあとでないと熱湯が噴き出す可能性があり危険です。
雪や異物がラジエーターの前面をふさいでいた場合は、それを取り除きます。外気が取り込めなくなるのもオーバーヒートの原因の一つです。
手に負えない場合は無理して走行せず、ロードサービスを手配した方が安全です。その場で処置できる場合もあり、処置の値段も故障状況も最小限に抑えられる可能性があります。
エンジンがオーバーヒートしたときの修理の費用・価格や工賃は?
オーバーヒート初期段階での修理費用は、主に冷却液の補充や交換です。小型の自動車で4リットル前後、ミニバンで6から10リットル、大型トラックでは30から50リットルの容量があり、同じ車種ではエアコンの設置数が多い方が冷却液も多く補充できます。冷却水はメーカーの純正の物もありますが、一般的にカー用品店やネット通販などでも購入できます。缶やボトルに入っており、値段も1リットル当たり千円程度の物から3千円もするハイスペックなものまで様々です。注入だけなら作業も比較的簡単にできますが、購入時に交換作業をしてもらうのも良いでしょう。工賃の目安は2千円程度です。
温度調節器のサーモスタットに不具合がある場合の修理費用は部品価格と工賃で1万円から2万円程度です。
冷却装置であるラジエーターの破損の場合は1万円から6万円の修理料金、エンジンオイルや冷却水の漏れ防止装置のガスケットは4万円から6万円の交換料金で修理ができます。
各パーツの交換や液類の漏れ対策でも修繕ができない最悪の場合は、エンジンの交換が必要になります。その時の修理価格は20万円から数百万円にもなります。
エンジンのオーバーヒート対策としてはどんな点検・メンテナンスをしておけばいいの?時期や頻度は?
まずは日ごろからボンネットを開け、エンジンルームの点検を心がけましょう。エンジンが冷えている状態でオイルの量や質、冷却水の量、など一通りの液類の量や質を確認します。継ぎ足しはいろいろなメーカーではなく、できるだけ同じものが良いです。
オーバーヒート対策にもっとも効果的なメンテナンスですので法定点検や車検のタイミングで、忘れずに冷却液の交換をしましょう。対応車種であれば冷却液をハイスペックのスーパーロングライフクーラント液にする事が出来ます。走行環境や使用状況にもよりますが、7年から10年程度は交換せずに使用できる優れものです。
点検や車検と同時に業者に依頼すると改めて頼むより工賃の節約になります。また、手間はかかりますが自分で交換作業をすると費用を抑えることも出来ます。冷却水においては、走行距離に関わらず、使用期間を交換の目安にします。また、緊急で水道水を継ぎ足した冷却液を使用している場合には早めに専用液に交換する方がよいでしょう。
自分で交換する時でも、排出液は決められた廃棄処理をしないといけませんのでそのまま流さないようにしましょう。
開発者はその国の交通事情や気候、環境などを考慮した特性で開発します。低い気温の国では冷却水の適温が高めだったり、高速走行がメインの国では頑丈かつ精巧だったり、雄大な国では排気量もトルクも大きかったりそれぞれです。日本車でも輸入車でも愛車の特徴を理解し、向き合うことが何よりも大切です。
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