トラック運転手のストレスの種類と原因
長時間の運転によるストレス
トラック運転手は、長時間運転することが仕事なので、運転が好きとはいえ運転がストレスとなることがあります。
長時間の運転は、何も長距離だけとは限りません。中距離や近距離でも長時間の運転がトラック運転手にはつきものです。この長時間の運転がドライバーに肉体的、精神的にストレスを蓄積します。
睡眠不足のストレス
トラックの運転手は、夜間にトラックに荷物を乗せて運ぶ仕事と、早朝から夜遅くまで荷物を運ぶトラック運転手の2通りに分かれます。
どちらのトラック運転手も睡眠時間はある程度は削られていることが普通です。睡眠はトラックの中で仮眠程度となっている事が多く、これが睡眠不足の大きな原因とストレスとなっています。
身体的疲労によるストレス
トラックの運転手は、運転のほか、荷物の荷積み、そして荷下ろしによる身体的疲労によるストレスが多くなっています。運転だけでも腰への負担が大きいのに、荷物の積み下ろしでさらに腰痛を増大させ大きなストレスとなります。
特に長時間運転は、精神的疲労が身体的疲労を増強させて、大きなストレスとなってドライバーを襲います。
荷主の時間厳守によるストレス
時間に正確さを求めることは、運送業界では当たり前のように重要となっています。
特に、顧客である荷主の要求は絶対であり、荷主が定めた時間を守らなければなりません。時間に遅れる事は当然ご法度ですが、早すぎるのもクレームとなります。
こういった荷主による時間厳守はトラック運転手にとって大きなストレスとなっています。
事故や渋滞によるストレス
トラックの運転手は、時間を気にしながら運転しています。ある程度の渋滞は考慮に入れて走行しているので、多少の渋滞では問題ありません。しかし、突発的な事故渋滞や、高速道路で行われる集中工事に伴う渋滞は、スケジュールを見直す必要があります。
渋滞が発生すれば、自分が取ろうとしていたく休憩時間や休憩場所が削られ、大きなストレスとなります。
荷待ちや荷下ろしの順番待ちによるストレス
トラック運転手は、荷物の積み下ろしが運転とセットとなっている仕事なので、運転がスムーズで荷待ちや荷下ろしがスムーズに行かなければストレスとなります。
せっかく倉庫に時間通りに到着できても、荷待ちや荷下ろしの順番待ちが長いと、その後の運行のスケジュールを変更せざる負えなくなり、大きなストレスとなるでしょう。
長時間座りっぱなしの姿勢によるストレス
トラック運転手は、毎日同じ姿勢で運転しています。そのため足のむくみや痺れなど血流不良の他、腰痛もトラックドライバーの慢性的な症状です。
これらの症状は職業病なので改善は難しく、肉体的疲労と並びドライバーにとってストレスとなっている方もいます。
あおり運転によるストレス
トラックが追い越し車線を永遠と走っている事に腹を立てる一般ドライバーは、サイドミラーに向けてパッシングを浴びせてあおり運転をします。
しかし、トラックにはスピードリミッターが装着されており、90km/hから加速出来ない仕組みです。そのため、道路状況によっては走行車線の車と並走する時間が長くなります。
リミッター、あおり運転共にトラック運転手には 大きなストレスとなっています。
ドラレコに監視されることによるストレス
最近のトラックにはドライブレコーダーが標準装備のように取り付けられています。これは、もしもトラブルが発生したときの大きな証拠となり、運転手を守る必需品となっています。
その反面、常時録画されており、ドライバーの運転行動が常に監視されている事にもなり、トラック運転手の中にはストレスに感じている人もいます。
給料や待遇のストレス
トラック運転手は平均給料が30万円前後で、休日も週休2日制をうたう企業もあり、優良な仕事のように見えます。しかし、実際は人材不足から休日出勤が多く、労働時間が長くなり待ちです。
また、ドライバーの仕事は運んだだけ給料に反映するので、昇給の見込みがほとんどなく、トラック運転手は仕事の割に給料が安いことでストレスが発生します。
運行管理者や会社の上司や同僚とのストレス
トラック運転手は、会社に帰社すると運行管理者より走行状態のチェックが入り、企業のルールや交通ルールから逸脱した走りをしていると、会社の上司から指導を受けることになります。企業によっては、同僚でも先輩後輩の上下関係が厳しいこともあります。
ドライバーは、一旦帰社すると一人の時間のツケが回ったかのような人間関係のストレスが待ち構えることがあります。
長距離トラックドライバー特有のストレス
長距離の運転
長距離トラックドライバーは、一旦走り出せば、長時間家に帰ることが出来ないので、睡眠もトラックの中での仮眠となります。長距離トラックは、トラックが自宅代わりとなっている人がほとんどです。
なので、トラックの中で生活する長距離ドライバーは、トラックの中を快適空間に出来なければ大きなストレスとなります。
長距離運行が多いと家に帰れない
長距離トラック運転手は、家に帰ることが1週間のうち1回がほとんどです。毎日の睡眠は、トラック内での仮眠程度なので、、1週間に1度の家の布団は非常に楽しみの一つです。
また家族がいれば、1週間に1度しか会うことができず、深夜走行が多いドライバーは生活リズムが逆転していることから、長距離ドライバーは家に帰っても家族団らんを過ごすことは難しく、本人も家族もストレスが大きいでしょう。
ストレスチェックとは
過重労働は、ストレスによる健康被害をもたらすことが知られており、平成27年12月1日より常時使用する労働者に対してストレスチェックを実施することが事業者の義務となっています。(50人未満の場合は努力義務)
ストレスチェックは自分でも出来るストレス度チェックのサイトもあるので、自分で試して盛るのもよいでしょう。
トラック運転手のためのストレス解消法
休憩中にストレッチや体を動かす
トラック運転手は、長時間同じ姿勢で過ごしていることから、体にも精神的にもストレスが溜まりやすくなっています。そこで、休憩時間には、ストレス解消のストレッチを行うとよいでしょう。
高速道路のSAには、ストレッチ出来る公園も併設されているので、効率よく使用することで固くなった体を解きほぐしてリフレッシュできます。
定期的に運動をする
トラック運転手は、長時間運転しているので、首、肩、背中、そして腰と凝り固まり、体の変調によるストレスが発生します。
この体のストレスは、日ごろの運動不足から起こるので、定期的に運動をすることで解消されるでしょう。
ドライバー仲間と話す
トラック運転手を長く続けていれば、同じ場所に同じ時間にやってくる系列グループのトラックドライバーと話す機会が出てきます。また、同じ場所に同じ時間に立ち寄っていると、他社のドライバーとも話す機会も出てくるかもしれません。
ドライバーは一人の時間が多いので、人と話をしたくなるストレスにも悩まされますから、同業のドライバーと話をすることで、ストレス解消につながるでしょう。
睡眠をしっかりとる
トラック運転手にとって大きなストレスは睡眠不足です。睡眠不足は判断を鈍らせるため安全運転にも支障が出ます。
しかし、仮眠しかできないトラック運転手に睡眠をしっかりとるのは難しいことは明白ですが、工夫次第で良質の仮眠をとることができます。
睡眠不足によるストレスを解消させるには、質の良いマットや毛布、そして遮光カーテンを取り付けるなど工夫をするとよいでしょう。
趣味を持つ
トラック運転手は長時間労働から自分の時間を持つことが難しく、趣味を持っている方が少ないと言えます。
そこで、何かに打ち込めるものを一つ持てば、ストレス解消の手助けとなるでしょう。
何かに打ち込めるものは、トラックに乗務してもできるカラオケでもよいでしょう。また、スマホにも趣味として使えるアプリも多数あるので、探すとよいでしょう。
トラック運転手のストレスが一般の仕事よりも少ない部分
一人で自由の時間が多い
トラック運転手は、一度ハンドルを握ると一人の時間が長くなります。
そのため他の仕事と違い、トラック運転手は一人で自由に出来る時間が多くなり、他の人に気を使う必要も合わせる必要もなくストレスはたまりにくいでしょう。
人間関係の対人ストレスが小さい
トラック運転手は、仕事上のコミュニケーションはごく限られた短時間となっており、人間関係の対人ストレスは小さいと言えます。
大げさに言えば、出社時と退社時さえ我慢すれば一人の時間となることがドライバーのストレスが小さい理由です。
ストレスに強いこんな人はトラック運転手に向いている
さっぱりした性格の人
細かいことを気にしない、さっぱりした性格の人はトラック運転手に向いています。
トラック運転手は安全運行が重要です。そこで、いつまでも引きずる性格では、ストレスがたまり安全運行に支障をきたしますから、さっぱりした性格な人程ドライバー向きです。
長時間運転をしていても辛くない人
トラック運転手は、長距離、中距離、近距離問わず、かなりの走行距離を走ります。
そして、長距離を走行するということは、長時間運転をすることになりますから、運転が好きで長時間運転をストレスと感じない人がトラック運転手には向いています。
ストレスをひきづらない人
トラック運転手は、安全輸送が大きな仕事になります。当然ストレスは安全運行に大敵になりますから、いつまでもストレスをひきづる事がなく、また、ため込むことのない性格がドライバーに向いています。
動画:トラック運転手の仕事はストレス軽減に向かっている
ここまではトラック運転手のストレスやストレス解消法について説明してきましたが、昨今のトラックドライバーの人手不足や高齢化の深刻化にともなって、国もホワイト物流推進運動を行ったり、運送会社も女性やシニアの活用にも動き出しています。
さらに、きつい荷積み荷卸しをなくしたり残業代問題にとりくむなど、昔と比べると若者がトラックドライバーに興味を持てるようなストレス軽減のための仕組みづくりが出来てきているといえます。
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