大型トラックの方向転換はなぜ難しいのか
大型トラックは普通車や中型トラックと比べて運転席からの目線が高く、車体(車幅や全長)も大きくなるため、特に最初のうちは車両感覚をつかむまで時間がかかりますし、運転そのものが難しく感じることもあります。
そして教習所でも必須項目となっている方向転換ですが、これを苦手とする人が多いです。
方向転換の手順はまず道路と平行に車両を停め、左バックで駐車スペース内に車両をおさめ、安全確認後に右折で発進するというものです。
この時にハンドルを切るタイミングが合わずに縁石に乗り上げてしまったり、距離感が分からず駐車スペースの後ろにあるポールにぶつけてしまうことがあります。
方向転換が難しく感じられる原因として、主に2つあります。
(1)左バック時の視野が狭くなること
(2)前後の距離感を意識しながら行う必要があること
まず(1)については特にバンボディタイプなど箱型のトラックの場合はルームミラーが使えないので、ドアミラーや後部窓、目視やバックモニター類などを活用して少しでも視野を広げる工夫をしましょう。
そして(2)の補足としては、後輪だけに気を取られていると外輪差で車両の右前部分をぶつけてしまうことがあります。このため常に車両の前後に気を配る必要があります。
大型トラックの免許取得に必要な視力と深視力とは
大型免許の試験には、普通免許と同じように視力に関する検査がありますが、その基準と内容が一部異なります。なお、大型、中型、そして二種免許はいずれも共通の基準となっています。
まず視力についてですが普通免許が両目で0.7以上かつ片目で0.3以上が基準となっているのに対して、大型免許では両目で0.8以上かつ片目で0.5以上と適性試験の視力の合格基準はやや厳しくなっています。
加えて遠近感を捉える能力を測定する深視力検査というものが行われます。現在行われているのは『三桿法』と呼ばれるものです。
3本の棒のうち真ん中の1本だけが前後に動き、3本とも揃った位置に来た時にスイッチを押します。合計で3回行い、誤差の平均が2cm以下なら合格です。 ※2
視力自体は良くても深視力が原因で落ちてしまう人もいます。また両目の視力に差がある人や乱視の人も苦手とする人が多い検査です。
大型トラックの運転にはミラーを多用するので、遠近感や奥行きを正しく感じられる能力が必要なのです。そのために深視力検査が行われています。
大型トラックの方向転換のコツと教習所試験突破法
軸タイヤを意識して方向転換する
まずは大型トラックの車軸構造について理解しておく必要があります。用途に応じて様々な車軸の組み合わせがあります。代表的なもの3種類とそれぞれの特徴について以下の表にまとめました。
大型トラックの代表的な車軸構造とその特徴 | |
前1軸後2軸 | 大型トラックでは最もポピュラーなタイプで、教習車でも使われている。 |
前2軸後1軸 | 直進安定性に優れる。荷物をたくさん搭載したカーゴやタンクローリーなどに多い。 |
前2軸後2軸 | タイヤの本数が多いので外径を小さくできる。その分荷台の容積を多く確保できる。 |
いずれの車軸構造においても共通しているのは前輪の軸タイヤが基準となって方向が切り替わるという点です。後軸のタイヤに舵取りの役目はありません。
よって右左折で方向転換をする時は、前輪が曲がり角に近づいた時にハンドルを切るとスムーズに曲がれます。また、左バックで方向転換をする時は、後の2軸が角に差し掛かる頃にハンドルを軽く切り始め、角に接触しないように舵角を調整します。
まとめると、方向転換を上手に行うには、前進時でもバックでも、曲がりたい角にタイヤが近づいたときにハンドルを切れば、前輪の角度に応じて方向が切り替わり、スムーズな方向転換ができるようになります。
スピードや斜め加減は教習所の試験では問われない
教習所で行われる大型トラックの方向転換の試験を受ける際に重要視されるポイントは安全に関する項目をクリアできているかどうかです。そのため脱輪や障害物への衝突があれば、そこで不合格になります。
その一方で方向転換をする際に時間がかかっても減点対象にはなりませんので、慌てずに自分のペースで余裕を持って行うようにしましょう。
なお、左バックで車庫に入れたときに多少斜めになってしまうことが多いですが、枠内に停められていて障害物に接触していなければ問題ありません。
ちなみに切り返しについては最初の1回は減点なしでできますので、時間がかかっても無理をせず、慎重に切り返しをしたほうが上手くいくことが多いです。バックの途中に縁石に乗り上げた場合はすぐに停止してやりなおせば減点の対象にはなりますが試験を続行できます。
方向転換した後の進む方向とは逆に車体を寄せる
大型トラックを方向転換して右向きに出る場合、その時点で右側に寄りすぎていると内輪差で右の後輪が縁石や壁などに接触してしまいます。よって出る方向と逆側『例えば右向きであれば左側』にあらかじめ幅寄せしておき、できるだけ右側の間隔を確保しておくようにすると出やすくなります。
幅寄せをする際にはハンドルを切っても後輪はすぐには寄らないので、なるべく壁側に後輪が行くよう早めに切り始めるようにします。
出る際にはハンドルはすぐに右に切らず少し直進してから、左前輪のタイヤの位置にも注意しつつ舵角を調整するようにしましょう。
左バックは目視でチェック
大型トラックで方向転換をする際にはまず左バックを行うことが多いですが、サイドミラーから見える範囲は限られていますし、死角も多くなります。キャビンの後部にある窓が使える車両であれば目視で確認することも大切です。安全に方向転換をするためには、できれば一度運転席から出て車体の位置や周囲の状況を把握し、問題がないことを確認できてから行うようにすると良いでしょう。
サイドミラーから後輪を直接見ることは難しいので、特に初めての車両に乗務する時や、大型トラックに乗り始めて日が浅い人の場合は、荷台のどのあたりに後輪がついているかを目視で確認しておきましょう。特に大型トラックの場合は後輪が車両後端部から離れたところにある場合が多いのです。
また、左バックの際にはつい左後輪ばかりに気を取られてしまいますが、右前の車輪が路肩に乗り上げてしまうこともありますので、アンダーミラーなどを活用して前輪の状況を直接確認しながら行うようにします。
ハンドルを切るときの目印をつくる
方向転換や縦列駐車など難しい操作を行うときはポイント毎に目印を作っておくとタイミングを取る目安になります。
大型トラックのサイドミラーから見えづらい後輪の位置などは安全な場所に停車した状態で確認しておきます。そしてタイヤ付近の荷台の特徴なども合わせて目印にしておくと、実際にサイドミラーを使ってバックで方向転換するときに役に立ちます。タイヤが角に接触してしまうミスを防ぐのにも効果的です。
教習所の教官から教わったポイントや目印を参考に、自分なりに分かりやすい目印を加えていくことが上達への近道と言えます。あとは車両感覚をつかみ、ハンドルを切るタイミングや角度などを繰り返し練習し、体で覚えることでスムーズな方向転換ができるようになるでしょう。
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