タイヤ、エンジンオイルの交換は、あまり車の知識のない方でも一度は車屋さんで交換をしたことがあるのではないでしょうか。また、車検のとき、バッテリーが弱ってますよと言われたことはないでしょうか。車には重要な部品がいくつもあり、その中のひとつであるバッテリーについて詳しく解説します。
車のバッテリーやバッテリー液とは
バッテリーとは
バッテリーとは簡単にいうと車に必要な電池です。
バッテリーが使用されているものとしては、フォークリフトなどの重機やハイブリット車に搭載される他、スマホや携帯電話、太陽光パネル用の蓄電池などがあります。どれも構造は違えど電気を充電し、使いたいときに使用できるという基本的な効果、機能は同じです。
※本コラムで、ここから先の「バッテリー」は、一般的に車に使用されているものを指すものとして記述します。ハイブリット車には、別で大型の駆動用バッテリーが搭載されていますが、こちらは今回触れません。
バッテリー液とは
車のバッテリーと市販の電池との違いは、中身が金属ではなく、バッテリー液と言われる補充液が入っていることです。
このバッテリー液というのは希硫酸で、化学反応により充電や放電することが可能な電解水です。
車のバッテリーの仕組み
バッテリーは、エンジンの始動、電装品の電源、内部システムの電源など、車のありとあらゆるもので必要とされており、車において無くてはならない存在です。中身はプラス/マイナス極板、セパレー夕、電解液が主な構成要素となっています。
バッテリーの電気がなくなってしまうと、プラグから火花がでなくなり、車は走行不能になります。走行中に突然エンジンが停止してしまうことはそうそう滅多に起こることではありませんが、可能性としてはありえます。
バッテリー液が減少するとどんな問題が起こるの?
車を使用していると徐々にバッテリー液が減少していきます。これはバッテリーに使用されている鉛と希硫酸の化学反応により、水の電気分解によるものと、含まれている水分の蒸発が原因です。より詳しい説明をしようとすると、化学式による説明になってしまうのでここでは省きます。
バッテリー液が減少していくと、希硫酸の濃度が上昇することと、電極が空気に触れることでバッテリー自体が劣化しやすくなります。
そのままメンテナンスをせずに放置していると、バッテリーが劣化していき、当然発電量や充電可能な電気量も減っていくことになりますし、結果としてバッテリーの寿命を縮めることにもなります。
車のバッテリーに異常があるときの症状と原因は?
バッテリーが弱くなってくると、まず一番最初に気づきやすい症状として、セルモーターの回転が弱くなってくることです。
スターターとも呼ばれていますが、ここの部分で使用する電力が一番大きいため、大抵の人はエンジンが始動しなくなって初めてバッテリーが弱かったことに気づきます。
しかし車には、基本的にバッテリーに問題があるとバッテリー異常ランプが点灯するようになっていますので、もしもランプが点灯した際はなるべく速やかに車屋さんに見てもらった方が良いです。
バッテリーに異常が起こる原因は、純粋に経年劣化によるものや、電装品の過剰な使用、車内ライトなどの灯火器をつけっぱなしにしてしまうなどが挙げられます。
エンジンキーをオフにしていると、大体の電装品に電気は供給されなくなりますが、一部ハザードランプや車内の灯りなどは点灯するようになっています。
例えばスーパーなどで、ハザードランプがついたままになっています等のアナウンスを聞いたことがあるかと思いますが、これを放置しておくとバッテリーが上がることに繋がるので、お店もなるべく注意してくれたりするのです。
車のバッテリーの寿命はどれ位?長持ちさせる方法は?
バッテリーの寿命は基本的に二年から三年と言われています。しかし、使用頻度によってその寿命は前後します。
エアコンやオーディオなどの電装品を多く使用していたり、長距離の運転をあまりしない使用の仕方をしていると、充電が追い付かずバッテリーに過度な負担をかけた状態が続いてしまいます。
また、バッテリー液が減った状態で補充せずにいると、電極部分の劣化が早まります。そういったことでバッテリーの寿命は短くなってしまいます。
逆に、メンテナンスをしっかりして、エアコンなどをあまり使用しなかったり長距離の運転が多いと、五年ぐらい使用していても全然大丈夫だったりします。
バッテリー液の補充はどうすればいいの?
バッテリーの横を見てみると、上下にラインがあるのがわかります。UPPER LEVELとLOWER LEVELと書いており、これは適正なバッテリーの液量を示すラインです(メーカーによって文字は違うかもしれません。)。
この範囲内にバッテリー液があれば適正ということになり、もし下回っていた場合には補充する必要があります。見にくい場合はライトで照らすなどして影の位置を確認します。
バッテリー液の補充方法ですが、バッテリー上部にある6つの突起または大きめのネジ穴が液口栓となっていますので、これを開けて補充します。
補充するものは、カーショップなどで販売されているバッテリー補充液か、蒸留水を補充します。水道水には不純物が含まれていて、バッテリーの性能を下げてしまうことになるので、出来る限り蒸留水が良いでしょう。
蒸留水はカーショップやその他スーパーでも売っています。
補充する量ですが、吹き出したりする事故の原因にもなりますので、液量は上下のラインの間までとし、多すぎても少なすぎてもいけません。補充する際、バッテリー液は希硫酸ですので、絶対に素手で触れないように慎重に。補充方法を雑にするなどして目に入ってしまった場合、最悪失明することもありますので、ゴム手袋を装着したりゴーグルを装着したり、安全に作業して下さい。
車のバッテリーにはどんな点検が必要なの?
バッテリーの点検では、まずバッテリーの液量を確認することが一番簡単にできる確認方法です。車種によって色々ですが、基本的にはボンネットを開けたところのどこかにバッテリーは設置されています。
もうひとつのバッテリー点検方法は、バッテリーテスターという機械を使う方法です。デジタルでリアルタイムに表示されるものが良いでしょう。
金額的には数千円で購入できるものなので、車を使用されている事業所などは持っていても良いかもしれません。
使用方法は、エンジン始動前の状態のときに、バッテリーの赤のプラス端子と黒のマイナス端子にそれぞれ同じ色のケーブルを接続することで、バッテリーの電圧がわかります。
数値の目安は新品時で12.5Vから13Vの間ですので、その辺りであれば正常となります。12Vを割ってくるようだと、エンジン始動のためのセルモーターを回すのに苦労するようになってきます。つまり寿命ということです。
また、バッテリー液の比重を測る方法もあります。
比重とは、水と比べたときの重さと考えてもらえば良いです。これも専用の比重計を使用し、数値を測ります。
比重を測る場合は、十分に走行し充電が完了している状態で行います。目安として、1.28が新品値で1.25以上あれば正常、以下であれば異常となります。
車のバッテリーの点検・修理・交換の費用・価格や工賃は?
バッテリーは消耗品だと前述した通り、修理という概念はありません。頻度は数年に一度ですが、バッテリー液の補充で回復しなくなれば、それはバッテリーの寿命ということなので、素直に交換しましょう。
バッテリー本体の金額はピンキリで、メーカーを問わなければ軽自動車の場合、インターネットで探せば4,000円ぐらいの料金で売っていたりします。かと思うと、アイドリングストップ機能のついている車などに使用する高性能バッテリーは、20,000円ぐらいしたりします。
メーカーや性能によってかなりの金額幅がありますので、不安であれば、少し料金は高いですが車屋さんのいうバッテリーを購入しておいた方が無難です。
交換する工賃についてですが、1,000円や2,000円程度で交換してもらえますし、工賃をサービスしてもらえる場合もあります。自分でバッテリーを購入して自分で交換することも確かに可能ですが、ちゃんとした知識がなく行うとシステムが初期化してしまったりするので、下手に工賃は気にせず素直にディーラーへ持ち込む方が無難です。車検のときに交換すると決めておくのでも良いでしょう。
車のバッテリーの選び方
基本的に車のサイズによってバッテリーのサイズも大きくなっていき、また電子制御の多い車や、アイドリングストップ機能のついた車などは、大きめだったり高性能なバッテリーを使用します。
それは多くの電源を必要としているからですが、普通車の場合電圧は基本的に12Vとなっています。トラックは12Vのバッテリーを直列で二個つけることで、24Vの電圧となっています。また、バッテリーやバッテリー液は消耗品なので、交換や補充をしていかなければなりません。
車のバッテリーに違いはあるの?品番の見方のコツ
実際に例をとると、例えば『80D26R』というバッテリー品番があります。この、80の部分は性能や容量を表すもので、数値が高いほど高性能となります。
次にDの部分は、AからHのアルファベットが入ります。これはバッテリーを普通に置いたときの短い辺の長さと高さを表す記号で、サイズはJIS規格で定められています。Hに近づくほどサイズは大きいものになります。
次の26の部分は、長い辺の長さをセンチメートル表示したものです。ですのでこの場合、26センチということになります。
最後のRの部分にはバッテリーのプラス端子がどちらについているかを表しています。基本的に表示はこちらの並びになっていることが多いですが、欧州車やPanasonic製品などでは別表示になっているものもあります。
カーバッテリーの点検・メンテナンス方法や時期・頻度
普段の点検はバッテリーの液量を確認したりバッテリー本体が損傷していないか確認するぐらいで、数ヵ月や季節の変わり目に電圧チェックをする程度が好ましいです。
夏場や冬場はエアコンの使用頻度が高くなるので、電気を消費しやすくバッテリーへの負荷が大きくなるので、小まめにチェックするのが理想です。
メンテナンスとしては、液量を見て適時補充するのが良いでしょう。他には、バッテリー接続部の端子が緩んでいないか、汚れなどが付着していないか、損傷していないかなどをチェックしましょう。また、スタンドで給油する際に電圧チェックを無料で行ってくれることもあるので、一度店員の方に聞いてみると良いでしょう。
車のバッテリーが上がってしまったときの対処法・直し方
最近の車はキーレスタイプが多く、バッテリーが上がるだけでドアキー自体が開かなくなります。実はキーレスと見せかけてちゃんと金属のキーがついていたりするので、スマートキーをよく確認してみましょう。
そこでドアを開けることができなければ、素直にロードサービスに電話をするしかありません。サービスに入っていないとそれなりに費用はかかりますが、自動車保険にロードサービスが付与されていたりするので、保険内容はしっかりと把握しておきましょう。
ドアを開けることができた場合で、知り合いにブースターケーブルを持っている人がいた場合、ボンネットを開けて車のバッテリー同士を接続することを試みます。
接続する順番は、バッテリーの上がった車の赤プラス、助ける車の赤プラス、助ける車の黒マイナス、バッテリーの上がった車の黒マイナスの順番です。
注意する点として、電圧は必ず同じにするようにしましょう。小さい電圧から大きな電圧に接続した場合は効果が薄いだけなのですが、逆の場合はバッテリーや機器の損傷、最悪の場合火災などの大事故に繋がってしまいます。
繋いだ後は、助ける車のアクセルを少し踏んだ状態でバッテリーの上がった車のセルモーターを回すと、基本的にエンジンはかかります。
エンジンをかけた後はしばらく充電するまで小一時間程かけっぱなしにしておきましょう。原因が電気の消し忘れ等はっきりしていればそれで大丈夫ですが、何もせずに上がっていた場合はバッテリーの寿命と考えられますので、速やかに交換しに行きましょう。
トラックなどのミッション車だった場合、ギアをニュートラルである程度の速度で動かし、一気にギアを繋ぐことでいわゆる「押しがけ」ということができます。
いかがでしょうか。バッテリーの重要さが少しでもわかって頂ければ幸いです。いざというときに困らないためにも、バッテリーがどういう役割をしているのか、どんなメンテナンスをしておけばいいのかなどを知識として知っておくと良いかと思います。
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