エンジンのオーバーホールは新車のころには余り縁の無い整備ですが、年月を共に過ごし、調子が悪いが愛着があり手放したくないと思う頃に必要な整備の一つです。買い替えか修理か迷ったとき、選択肢の一つとして持てるよう、知識を蓄えておく事が必要です。
エンジンのオーバーホールって何?
エンジンのオーバーホールとは?
オーバーホールはエンジンを分解し、清掃・洗浄、点検・採寸、修理、交換などをして、再度組み立てるメンテナンス方法です。他のどの修理と比べても、最もエンジンを新車の状態に近づけることができますが、高度な専門知識と深い経験を要するため、施工できる整備士が少なくなってきています。出先で少し時間が空いたから立ち寄って行う感覚の点検ではなく、あらかじめ日時を予定し、余裕を持って計画的に依頼しましょう。
エンジンオーバーホールの方法は?
オーバーホールの手順は、エンジンクランクケースを開け、ピストンを引き抜きます。次にバルブを外す、といった順に、エンジンの外側から徐々にパーツを外していく方法です。外し終わったら順次パーツにヒビが入っていたり変形していないか、また、採寸をして厚みや歪みなど異常がないかを確認していきます。この作業は100分の5mmの単位で測定可能なノギスを使用して行います。これはエンジンのメーカーにより手順が異なることがありますので、メーカーの作業手順を確認しましょう。
パッキンやピストンの周りのシール、バルブリングなどが多く交換の対象になり、それぞれ対応が終わったら、逆順に組み立てていきます。この時、上下見間違いやすい部品などは分解していく段階で目印を貼ったりしながら作業していくと、間違い防止になります。
自動車工学科などの過程では高校でもオーバーホールを学習することができます。かつての自動車整備時は現在よりも積極的にオーバーホールを取り入れていたようですが、現在ではコンピューターで状況を監視し、不具合が出た際に分解する整備方法が主流になってきました。
エンジンをオーバーホールする時期やタイミングはいつ?
エンジンの寿命ってどのくらい?
通常、走行距離や使用年数でエンジンの寿命を考えますが、平均的な使用の場合、小型トラックで30万km~50万km、使用年数15年以上が目安です。
車種や車両、メンテナンス具合や使用環境により前後しますが、エンジンの寿命を迎えるころに、経年劣化による不具合や不調が目立つようになってきます。丁度買い替えを考える頃ですが、愛着のある自動車は簡単に乗り換えることができないかもしれません。そんな時にエンジンのオーバーホールという選択肢があるのです。
エンジンオイルやクーラントを定期的に交換したりして、丁寧に乗っている自動車であれば20万kmくらいまでは特に不調の兆候もなく、乗る事が出来ます。また、現代のコンピューターでいろいろ制御されている車であれば、エンジンに余分な負担が掛かりづらくなっていますので、乗り方次第では、もっと長く乗れる可能性もあります。
エンジンをオーバーホールするタイミングは?
経年劣化でエンジンやトランスミッションに不調が現れた場合、特にオイル漏れがある時、異音がする時、エンジンオイルの減りが早い時、マフラーから大量に白煙が出る時はオーバーホールを計画するタイミングです。異変を放置していると大きな事故や突然の故障につながってしまいますので、早めに手配しましょう。
オイル漏れでも、シール剤やパッキンの交換で治る場合は、必ずしもオーバーホールの必要はありません。オイルが異常に減少する目安の量としては1千kmの走行で1Lの消費です。メーカーの見込み通りのオイル交換などをしていれば、起きることはとても稀です。オイル交換を怠ると摩耗が激しくなるのでオイルの消費も激しくなります。
もくもくと白煙が出ている場合でも、必ずオーバーホールの必要性があるわけではなく、オイルを継ぎ足し走行するだけで延命は可能です。もちろん、何十年も長く愛車に乗りたい場合は早めにオーバーホールをして、他のパーツに悪影響が出る前に対処したほうが良いです。
エンジンのオーバーホールはどこで出来るの?
エンジンのオーバーホールは自分でできる?
旧型の車両であれば知識と道具があれば自分で分解作業も可能です。必要な道具をそろえるには10万円程度の料金を見積もっておくと良いでしょう。それに別途交換する部品代が必要ですが工賃は不要です。
コンピューター制御されている最近の車の場合は分解時に専用テスターを使い、コンピューターで解析したり、設定したりする必要がありますので、その部分は個人の作業では難しいかもしれません。屋内で作業スペースを確保したり、作業に膨大な時間を要することも踏まえて考えると、業者に依頼する方が現実的でしょう。
エンジンのオーバーホールができる場所は?
エンジンオーバーホールはかなり高度な技術と経験を必要とする整備の為、整備士ならだれでも可能な作業というわけではありません。信頼のおけるディーラーに手配してもらったり、自動車を購入した店舗から情報を得ることがお勧めです。扱っていない整備工場もありますので事前に対応可否の確認が必要です。
作業スペースの確保や整備の所要時間から算出してもかなりの費用がかかりますから、車を購入したらメンテナンス費用として少しずつ積み立てておくと良いでしょう。
分解作業を依頼する前にチューニングショップなどであらかじめ異常個所の診断をしてもらうと、どの程度の分解が必要なのかと費用の目安にもなります。
エンジンのオーバーホールにかかる時間や費用・価格や工賃はどれくらい?
エンジンのオーバーホールにかかる期間は?
エンジンの分解及び組立はおよそ1週間から2週間程度の施工期間が必要です。
それにプラスして、依頼先の混雑状況や交換パーツの手配期間を加味しますと、約1ヶ月にも及ぶことがあります。
交換パーツが揃っている場合や修理箇所が少なくて簡単な場合は多少短い期間で仕上がることもありますが、修理期間の間、代車で過ごすことになってしまいます。万が一予備の車両が手元にない場合などは、依頼先に代車貸出サービスがある場合もありますので、相談してみると良いでしょう。
エンジンオーバーホールのレベルと費用
エンジンオーバーホールには、その仕上がりの程度を選ぶことができます。本来の性能を取り戻すための分解や精密調整、組み立てを目的とした整備レベルだけでなく、より高性能なエンジンにチューニングする事も可能です。もちろん、レベルや対象車種、整備業者により料金も工賃も変動しますので、納得のいく作業内容と費用にするには、相見積などを活用し、依頼先と綿密な打ち合わせをすることが大切です。
エンジンオーバーホールでは、不調なエンジンを新車の状態に戻すことが可能です。そのために分解・洗浄・測定・修正や消耗品の交換が必要ですが、かかる料金はパーツ代や加工費用は別として20万円から50万円位になります。さらにポート加工や燃焼室加工、精密加工や各種処理・コーティングを取り入れ、新車の状態以上の性能を発揮できるようにチューニングすると、費用は45万円から200万円になり、求める整備レベルにより料金が割増しになります。
エンジンオーバーホールの実施場所と費用
作業可能な整備士の人数が減少している為、どこの整備工場でも対応可能な作業ではなくなってきており、価格や工賃も割高になっている傾向があります。
中でも整備業者が一番依頼しやすい価格で30万円から70万円程度です。ディーラーでは50万円から200万円とかなり大がかりな数字になっています。オーバーホールの中でも、経年劣化対応とエンジン焼付の対応では交換するパーツも全く違うので、先述の価格の幅ではありますが、かなり異なってきます。
代わりの案として、エンジンの載せ替えも考えられますが、新品のエンジンで150万円、中古で100万円が目安です。エンジンは外見では内部の劣化や状態が見えませんので、中古で出回っているものの中には、オーバーホールしていない物が潜んでいることを頭の片隅に入れておくと良いでしょう。
エンジンのオーバーホールのデメリットは?
エンジンのオーバーホールのデメリット
整備士の手腕に懸かっていると言っても過言でないほど、良い整備士に整備してもらうと新車の状態により近づきます。整備することにより性能が回復し、エンジンの寿命が延びます。
逆に、高校の専門課程でオーバーホールの実習があったりする程度の実務経験しかない、経験の浅い整備士が誤って判断してしまうと、エンジンの寿命を縮めてしまうこともあります。
車1台で約3万点もの部品が使われており、特にコンパクトにまとまったエンジンの中の部品が何なのか、ばらばらに分解した後では判断が難しい物もあります。日ごろからいろいろな車を見ているプロの整備士でも向きを間違えて組み上げてしまったり、取り付け角度をずらしてしまうこともあります。研磨一つを取っても技術の無い人が見よう見まねで磨いてみたところで、性能が下がってしまうのです。
分解整備には時間も費用も掛かりますので、延命しつつ、代替えを検討することはよくあります。そのように代替えされた中古車が少々のメンテナンスで市場に出回っているのも事実です。新車から3年以内でも使用状況によれば再生不可能なほどのダメージを車に与えることもあるので、大切に乗りたいものですね。
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