ピンハネとは
ピンハネとは、他人が受け取る金銭の一部を自分のものにする行為のことを言いますが、軽貨物におけるピンハネとは主にドライバーの売上から引かれる手数料のことを言います。
軽貨物の仕事は業務委託契約がほとんどで、給与体系は
- 完全出来高制
- 配達個数に関係なく決まった金額が支払われる日給型
がメジャーです。
うち、完全出来高制は1個あたりの配送単価が運送会社ごとに設定されていて、配達した個数がドライバーの収入になります。このとき、契約先である運送会社はこうした売上から、様々な名目の手数料を引いた金額を軽貨物ドライバーの報酬として支払っています。
運送会社によってはこの手数料を不当に高く徴収して、必要以上にピンハネしている場合があるので注意しましょう。
軽貨物でのピンハネでよくあるパターン
高すぎる手数料が引かれるパターン
まずそもそもの前提として、ピンハネして手数料を徴収することは悪いことではありません。運送会社も営業活動をして仕事を取ってくる手間や事務作業の手間がかかっており、営利目的で仕事をしている以上、仲介手数料や事務手数料を取るのは当然です。
よって、こうしたドライバーの利益となる業務に必要な経費については、これらを手数料として徴収することを契約書に記載してあれば不当とは言えません。問題なのは手数料が高すぎる場合です。
軽貨物業界の手数料の相場は10%から20%となっていますが、なかには様々な名目の手数料を設定して相場を大幅に超える手数料を設定し水増ししている業者もあり、こうした業者には注意が必要です。
実態のない保険料を引かれるパターン
軽貨物の手数料には主に仲介手数料や事務手数料といったものがあり、これらはドライバーの利益になる営業活動や事務作業を代わりにやってくれる対価として徴収されます。
こうした両者にとって有益な手数料なら納得できますが、悪質な業者の場合、このほかにも様々な名目で手数料を徴収している場合があり、その一つが保険料です。
任意保険の場合はドライバーが個人負担で加入したり、運送会社が一部負担をしてくれたりするのですが、それ以外の保険を業務上必要だという理由で、手数料としてピンハネされる場合があります。
運送会社は様々な名称の保険にドライバーを加入させ、それぞれ数百円の金額を毎月の報酬から徴収しているのですが、実際その保険のなかには実態のない架空の保険料もふくまれていたということがあります。
配送単価が低すぎるパターン
軽貨物ドライバーの報酬は完全出来高制が多く、各運送会社が設定している一個あたりの配送単価をもとに配達した荷物の数によって決まります。ですので、この配送単価というのは軽貨物ドライバーとして働くうえでとても重要なものとなります。
配送単価の相場は150円前後となっていて、高いところだと200円ほどとなっており、この範囲の金額で配達件数がそれなりにあれば、一定の収入が見込めます。
ですが、運送会社によっては相場よりもはるかに低い配送単価を設定しているところもあり、一件あたり120円程度、もしくはもっと低い場合もあるようです。このような場合は不当なピンハネをされている可能性があり、収入も生活していくには充分とは言えない金額しか稼げない恐れがあります。
その他の巧妙な手口でピンハネされるパターン
軽貨物の求人情報には一人でも多くのドライバーを確保するために、手数料無料や加盟金不要など求職者にとって魅力的な情報を記載しています。
もちろんこれらの情報は基本的には真実でしょうし、良心的な会社もありますが、一部の悪質な業者はこうした情報で安心させておいて別の手口でピンハネを行う場合があります。
例えば、手数料や加盟金は無料と言っておきながら無線機器の使用料として毎月数万円が引かれていたという事例などもあります。
このように、一見良心的な会社だと思わせておいて別の名目でピンハネを行う業者もいるため、求人情報だけを鵜呑みにするのは危険と言えます。
軽貨物ドライバーが不当な待遇を受けないためには
契約書をよく読み込む
軽貨物ドライバーとして働くにあたって契約条件をしっかり把握することは、後々のトラブルを回避するためにとても重要な事です。そのためには、求人情報だけですべてを判断することは難しく、面接時に不明点を質問することはもちろんのこと、契約書をよく読み込むことがとても大切になってきます。
契約書は単に会社側の説明を聞くだけではなく、自分自身で一言一句飛ばさずに熟読しましょう。その場の説明だけでサインを迫られてもまずは断り、必ず一度持ち帰ってしっかり内容を把握してからサインをするようにしなければいけません。
悪質な業者の場合、都合の悪い内容を説明しない恐れもあります。そうした場合になんとなくで契約書にサインをしてしまうと、後になって問題が発生しても条件に同意しているとみなされるため、契約書をしっかり読んでいないこちら側の責任となってしまいます。
そうならないためにも、手数料はいくら引かれるのか、保険料は適切な金額で架空のものではないのか、配送単価は相場と差がないか、といったことを契約書をもとにしっかり判断してから契約することが大切です。
わからないことは詳しい人に相談する
軽貨物ドライバーとして運送会社と契約を交わす際にわからないことが出てきたときは、まず詳しい人に相談するのがおすすめです。
一番良いのは身近に軽貨物の経験者がいるならその人に聞くことです。会社の詳しい情報を業界のことを直接聞けるのは大きなメリットです。
この他の方法では、Yahoo!知恵袋や教えて!gooなどの質問サイトを利用したり、2ちゃんねるなどの掲示板を利用するのも経験者のリアルな情報が入手できるのでおすすめです。
他社と比較する
軽貨物ドライバーとして働くためには1社だけでなく、複数の会社と比較したうえで契約先を選ぶことをおすすめします。なぜなら運送会社によって給料や労働条件など契約条件はバラバラだからです。
このなかでも特に給料は重要で、個人事業主として働くとなるとこれまで会社が負担してくれていた年金や保険料がすべて自己負担となり、この他にも仕事で利用する車代やガソリン代などの経費も発生してきます。
給料が低すぎるとこれらの支払いだけで生活が苦しくなり、まともに休むこともできず働き続けなければない恐れがあります。そうならないためにも、配送単価や仕事量など他社と比較しながら条件の良い会社選びをしていくことが大切です。
悪質な会社とは契約しない・契約解除する
軽貨物ドライバーとして働くにあたって悪質な運送会社と契約をしてしまうと、労働環境が悪かったり、売上から多くの金額をピンハネされるなど、いくら頑張って働いても苦しい生活を余儀なくされてしまう恐れがあります。
こうした稼げない環境では毎月の年金や保険、経費の支払いに追われ、売上の不足を補うためろくに休むこともできず、毎日長時間労働をするはめになり消耗するばかりです。そうならないためにも、契約前からしっかりと契約内容を理解し、怪しそうだと思ったら契約しないことが大切です。
万が一契約を交わしてしまった場合も、できるだけ早い段階で契約を解除して辞めることをおすすめします。
不当な待遇やピンハネを避けるには良い会社と契約すること
軽貨物ドライバーとして稼いでいくためには良い会社と契約することが重要で、そのためには事前の徹底的なリサーチが必要となります。
リサーチもせずに目の前の求人情報に書いてある「月収100万円も可能」といったような誇大広告を真に受けて飛びつくと、実際は不当な待遇やピンハネをしている悪質な会社だったという可能性もあり、結果として辞めることになる恐れもあります。
こうした失敗を防ぐためにも、会社選びの際は、手数料が不当ではないか、配送単価からきちんと収入を確保できるのか、契約書の内容に問題はないのかといったことに気を付けながら慎重に検討することが重要です。
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